高松家の双子は迷子   作:ローマン

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 アニメアワードにて、バンドリがノミネートされていましたね

 おめでとう御座います!!

 Ave Mujica編も楽しみになってきました

 それはそうと、本編どうぞ!!







辿り着いた詩

 

 

 

 

※燈視点

 

 

 

 

 煌から話を聞いた翌日、私はいつも通りに学校へ登校した

 

 クラスメイトと挨拶を交わし、集めた石を机の上に出す

 

 そして、あのちゃんも登校してくる

 

 

 

「おはよ〜、ともりん!」

 

「おはよう……」

 

「あれ? 今日のともりん、ちょっと元気無くない?」

 

「そ、そんなことないよ!? 歌詞、遅くまで書いてたから……」

 

「そう? 徹夜し過ぎないようにね。」

 

 

 

 あのちゃんには本当のことを話さないよう、煌から言われてる

 

 そして時は流れ、3限目の授業が終わった時のことだった

 

 

 

「ともりん、私トイレ行ってくるね!」

 

「わ、私も行く……!」

 

 

 

 そう、前に立希ちゃんはトイレの鏡から現れた黒い物体に襲われたと言う

 

 また現れるとすれば、同じ場所のはずだって煌が……

 

 

 

「お待たせ、ともりんはトイレ入らないの?」

 

「あ、私は大丈夫……」

 

「そうなの?」

 

 

 

 そして、あのちゃんは手を洗おうとする

 

 その時だった

 

 

 

「えっ、ちょっ!? 何これ!?」

 

「あのちゃん!!」

 

 

 

 突然、鏡から黒い物体が飛び出してきた

 

 あのちゃんは身体を黒い物体に掴まれていて、動けそうにない

 

 私がその黒い手を振り払おうとした、その時

 

 

 

「あっ……!」

 

「ともりん!!」

 

 

 

 私は黒い手に掴まれ、そのまま鏡の中に引きずりこまれてしまった

 

 あのちゃんが私を呼ぶ声がしたけど、その叫びは一瞬で聞こえなくなってしまった

 

 

 

 

________________________________________________

 

 

 

 

 

「ここは……?」

 

 

 

 気がつくと、私は真っ暗な世界にいた

 

 辺りを見渡しても、出口らしきものは無い

 

 

 

「あれ? なんで燈ちゃんがここに……?」

 

「お姉ちゃん……?」

 

 

 

 そこには、並行世界の私であるトモリさんが体育座りで座っていた

 

 でも、何かがおかしい

 

 お姉ちゃんは、こんなに暗い雰囲気じゃなかったはず……

 

 

 

「やぁ、まさか燈ちゃんから来てくれるとは思ってなかったよ。」

 

「あ、あなたは……」

 

「冥王とでも言おうかな。」

 

 

 

 黒いオーラを纏ったその人はそう呟いた

 

 姿は神主さんと瓜二つだ

 

 

 

「それと、並行世界の君は私が支配しておいたから。」

 

「支配……? どういうことですか……!?」

 

「あの子には私を殺した罪がある、その罪を償ってもらわないとなぁ、一人だけ生き延びようとしても無駄だよ。」

 

「お姉ちゃん、あの人は何を言ってるの!?」

 

「……全部、私が悪いんだよ……」

 

 

 

 お姉ちゃん(トモリさん)は膝から崩れ落ちると、私の目の前で大粒の涙を流し始める

 

 

 

「私がもっとしっかりしてれば、愛音ちゃんたちも消されずに済んだのに……! 私は……! 私はっ……!!」

 

「消された……? どういうこと……!?」

 

「トモリちゃんの方の友達は、私の手で消させてもらった。」

 

「何でそんなこと……」

 

「中々尻尾を出さなかったからね、こうでもしなきゃ彼女は動かないだろうと思っただけ。」

 

「お姉ちゃんの友達を戻してください!!」

 

「燈ちゃんに個人的な恨みはないけど、並行世界のトモリだから存在自体は消しても何の問題もない……!」

 

 

 

 私は、ただお姉ちゃんに覆い被さることしかできなかった

 

 このままだと、皆この人に消されてしまう

 

 その時だった

 

 

 

「ダメじゃないか〜、女の子を虐めるなんて感心しないな〜。」

 

「なっ……!? 神主……!」

 

「神主さん……?」

 

「ごめんね二人とも、遅くなった。」

 

「姉さん、大丈夫ですか……?」

 

「煌も……? どうやってここに……?」

 

「神主さんに連れて来てもらったんです。」

 

 

 

 突如として現れた神主さんは、冥王の後ろ側から手を掴んでいる

 

 一緒にやって来た煌は、私たちのそばに駆け寄って来てくれた

 

 

 

「余計な手間が省けたよ神主、君を取り込んでしまえば私は全てを支配できる……!」

 

「一つ聞きたいんだけど、どうして君は高松姉妹を狙ったりしたんだい?」

 

「私はこのトモリのせいで命を落としたんだ、それがずっと憎かった……!」

 

「そうかな? 私は彼女だけでも生かしたいと思っただけなんだけどな〜。」

 

「神主さんと冥王、何の話をしてるの……?」

 

 

 

 冥王がお姉ちゃんを狙ったのは、恨みがあったからというのは分かった

 

 けれど、神主さんもその時のことを鮮明に覚えているかのように話している

 

 まるで、二人は同じ人間だったかのように

 

 

 

「何が言いたい神主!? 私はこの女に殺されたんだぞ!?」

 

「トモリちゃんは何もしてない、私は彼女を救いたかった……ただそれだけさ。」

 

「もう素顔を見せてもいいんじゃないですか、神主さん?」

 

「それもそうだね。」

 

 

 

 煌がそう言うと、神主さんは付けていたお面を外す

 

 その下に広がっていた素顔は……!

 

 

 

「夢の中に出てきた人……!」

 

 

 

 整った顔立ちと、ルビーのように綺麗な瞳

 

 私も過去に夢の中で話したことがある

 

 多分、煌が言っていた夢の中に出てきた人だと思う

 

 

 

「ま、まさかお前は……!!」

 

「私はヒカル、いや、あなたもだよね? ヒカル?」

 

「くっ……!」

 

「ヒカル……? あの人もヒカルってどういうこと……?」

 

「簡単に説明すると、神主さんの正体は並行世界の私であるヒカルだったんです。」

 

「じゃあ、冥王は……?」

 

「冥王もヒカルなんですけど、生まれて来れなかったヒカルの抱え込んだ迷いが冥王を生み出してしまったそうなんです。」

 

「な、なるほど……」

 

 

 

 煌はそう説明してくれた

 

 気がつくと、私たちの周りの景色は暗闇から澄んだ湖に変わっていた

 

 

 

「神主、狙いは何だ!?」

 

「私と一体化しない? 離れ離れのままじゃ寂しいでしょ?」

 

「誰がそんな手に……!」

 

 

 

 そう言うと、神主ことヒカルは、冥王の手を握る

 

 すると冥王の身体が発光し始め、どんどんヒカルの中に取り込まれていく

 

 

 

「あ……あ……」

 

「私だって自分が誰なのかずっと分からなかった……けど神主になる前の記憶があなたと私を誘って、導いてくれたんだよ。」

 

 

 

 冥王はそのままヒカルに寄り添うような体制を取ると、ゆっくりとヒカルの身体に取り込まれていった

 

 

 

「……ヒカルさん、身体は大丈夫ですか?」

 

「その名前で呼ばなくてもいいじゃん? この通り私はピンピンしてるよ!」

 

「あ、喋り方が戻りましたね。」

 

「トモリちゃん、君もよく頑張ってくれた! 偉いよ〜!」

 

「でも……」

 

 

 

 そうだ、お姉ちゃんは冥王の力で友達たちの存在が消されてたんだった

 

 こればかりは、どうしようも出来ないのかな……

 

 

 

「あ〜、それなら心配いらないよ、私が魂を呼び戻しておくから。」

 

「え? でも神主さんは……」

 

「神主であると同時に私は冥王になった、生と死を操ることだって出来ちゃうよ!」

 

「あ、ありがとう、ヒカル……!」

 

「ご、ゴホン! 今は神主と呼んでもらおうかな!?」

 

 

 

 一応神主と冥王という特殊な括りのため、あまり本名では呼ばない方がいいみたい

 

 これで一件落着……じゃない!!

 

 

 

「わ、私たち、どうやってここから出ればいいんですか!?」

 

「神主さんなら分かりますよね?」

 

「すまない、入り方は知ってるんだけど帰り方までは……」

 

「えぇっ……」

 

 

 

 結局、この夢で見た世界から出るのに一時間かかった

 

 

 

 

 

 







 サンホラ感強めのお話になりました

 実は、今回の話を最終回にする予定でしたが、ここで終わらせると解決していない謎が多過ぎるので、もう少し続きます

 まぁ、ある程度謎は残したまま、続編へ繋げる予定ではいますが…

 次回は最終回前編のお話です、ではまた次回!!





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