今回のお話が描きたくて描いたような作品です笑
ガルパラ366話の若干の改変です
それではどうぞ!!
※燈視点
「そよりんとりっきーだけ、昔のともりん知っててずるい!」
それは、ある日の練習終わりの時のことだった
楽奈ちゃんも珍しく最後まで居てくれて、音合わせも順調に進み、皆が後片付けをしていた時、あのちゃんが唐突にこう呟いた
「ともりんのこと、私にもっと教えてよ〜!」
「私たちも、言うほどお互いのこと知らないと思うけど。」
「わがまま言って、燈を困らせないで。」
確かにあのちゃんにも立希ちゃんたちにも、昔の私はあまり教えたこと無かったな……
なら、昔の私の写真なら喜んでくれるかな?
「じゃあ……小さい頃の写真、明日持ってくるね。」
「「「マジ!?」」
「やった〜、楽しみ!」
あのちゃんと立希ちゃんは、楽しみそうに私の言葉に反応してくれた
近くでウトウトしていた楽奈ちゃんが、2人の声でビクッと起きちゃったけど……
あ、でもあのちゃんと楽奈ちゃんは、私たちが双子だってこと知らないよね……?
それなら、煌の事も紹介してあげたいな
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〜高松家〜
「……ということなんだけど、明日の練習……煌も来てみない?」
「姉さんのバンド練習にですか? 興味はありますが……」
「あのちゃんたちが、私たちの小さい頃を知りたいみたいだから……」
「いいですよ。」
「い、いいの?」
「立希さんとそよさん以外は初対面になりますが……明日は予定も空いていますし、メンバーにご挨拶という形なら……」
「あ、ありがとう……!」
「そ、それとなんですが……」
煌は何か言い出しそうな雰囲気だが、中々口を開かない
「ひ、煌?」
「明日の練習、琴を持っていってもいいですか?」
「え?」
「ここ最近、忙しくて弾けていなかったんです、ダメでしたか?」
「大丈夫だと思う……多分皆、煌のこと褒めてくれるよ。」
「……だといいですが……」
煌は少し暗そうな表情を浮かべ、そう返事をした
まだあの事を引きずっているのかもしれないと思い、私は少し罪悪感に見舞われる
「気にしないでください、私はもう誰かとセッションする事なんてないと思いますから。」
「そ、そっか……」
「姉さん、金平糖食べますか? 今日駅前に売ってて……」
煌が鞄から取り出したのは、私の好物である金平糖
しかも、いつも食べているお気に入りのだ
「じゃ、じゃあ、いただきます……」
「はい。」
食べさせてもらったからか、自然と煌の指に口が触れる
煌の指は、かなりガサガサしていた気がした
「煌、もしかして……」
「っ……! 私はこれで失礼します。」
何かを察したのか、煌は私の部屋から出ていった
煌……琴を練習してる時間が無いって言ってたけど、部屋の前を通るとよく琴の音が聴こえていた
やっぱり、気のせいじゃなかったんだ
でも、なんでだろう?
あの事件があった日から、もう誰ともセッションはしないと言って、1人で琴を練習していたのに……?
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〜ライブハウス、RING〜
「今日、ともりんの小さい頃の写真見れるんだ〜、楽しみだなぁ〜!」
「さすがの私でも、燈の小さい頃の写真は知らない。」
「りっきー、パフェ。」
「はいはい。」
「あ! ともりん来た……ってあれ?」
あのちゃんは目を丸くして、私たちを見つめる
そう、私は煌と一緒にRINGに来た
「立希さん、いつものパフェお願いできますか?」
「あぁ、分かった。」
「ええっ!? どういうこと!? もしかしてともりんの妹とか!?」
「燈の双子の妹の煌です、よろしくお願いします。」
「待って! めっちゃ可愛いんだけど〜!」
「ちょ、ちょっと!? 撫でないでください!」
「わ、私も……!」
「姉さんまで!?」
煌はワシャワシャとあのちゃんに撫でられてる
そんな姿が可愛くて、私も撫でさせてもらう
双子とはいえ、たった1人の妹だから
「お待たせ……って今どういう状況なの?」
「あ、そよちゃん。」
「煌ちゃん……? 珍しい組み合わせだね。」
「そよさん……お久しぶりです。」
「相変わらず、眼鏡はかけてるんだね。」
「まぁ……」
煌は中学に上がった辺りから、黒縁の眼鏡をかけるようになった
本人は、私と見分けがつくようにと過去との決別だと言っていたけれど……
「それで? ともりんときらりんの小さい頃の写真見せてよ!」
「きらりん……?」
「きらりんはきらりんだよ!」
「……もしかして、私の字がきらめきと書くからですか?」
「そ〜! きらりん、分かってるじゃん!」
私もあかりって読み間違われることはあったけど、煌はそれが嫌らしく、きらりとかきららとかって間違われたこともあったらしい
本人は、少し不満顔だ
「まぁ、いいですけど……」
「お待たせ、いつもの。」
「ありがとうございます。」
さっきまで不機嫌そうだった煌は、目を輝かせて頼んだ抹茶パフェを見ている
琴以外だと、食べる事が大好きだもんね
「抹茶パフェだ。」
「あっ! 楽奈ちゃん!?」
「野良猫も食べる?」
「食べる、ひかるの貰う。」
「いいですけど……」
「ねぇともりん、早く早く!」
そうだった
昔の写真を皆に見せようと言ってたんだった
そして、私は鞄からアルバムを取り出す
「こ、これが6週目のエコー写真で、7週目になると……」
「本当だ、ここで2つに分かれてる……」
「え〜っと……豆みたいで可愛い〜……かも?」
「2人とも、中身は全然違うけど見た目はそっくりだよね。」
「ねぇねぇきらりん、眼鏡取ってみてよ!」
「いいですけど……何をするつもりですか……?」
私たちは一卵性だから見た目などは同じだが、性格は正反対だ
眼鏡を外した姿は当然、髪型などは違うが私とよく似ている……というかほぼ同じ
「凄い、こうして見ると燈とそっくり。」
「ともりんときらりんで、お互いのモノマネしてみたら?」
「「えぇっ!?」」
私たちは、あのちゃんの提案に思わずシンクロしてしまった
煌の真似か……普段は真面目でクールな感じだから……
「あ、あのちゃん、さっきの所、よく出来てましたね……う、嬉しいです……」
「う〜ん、ちょっと違うかも……?」
「姉さん視点での私の真似ですか……」
「なら、次はきらりん!」
「分かりました……」
次は煌の番だ
本人は頑張って似せる気なのか、髪をほどいた
「あ、あのちゃん、さっきの演奏……凄いカッコよかった……!」
「「グハッ!!」」
「「えぇっ!?」」
「2人とも大丈夫!?」
煌のモノマネを見たあのちゃんと立希ちゃんは、気絶してしまった
ど、どうしよう……!?
「た、立希ちゃん……」
「あ、愛音さん、大丈夫ですか……?」
「愛音……」
「うん、きらりんにモノマネをやらせるのはもう辞めよう……!」
煌は、昔からモノマネが得意だった
普段はクールな感じだけど、好きな食べ物とかの話になると凄く可愛くなるのが彼女の魅力だと思う
「ところでさ、ずっと気になってるんだけど、きらりんの持ってるその大きなケースは何?」
「これですか? これが琴ですよ。」
「琴ってそういう感じで持ち運ぶんだね。」
「まぁ、少し大変ですけど……」
「きらりんの琴、聴かせてよ!」
「それよりも、早くバンドやろう。」
「セリフ言われた。」
そうだった
まずは、私たちの練習だよね
「姉さんたちの練習が終わったら、少しだけ見せてあげますから……」
「本当に!? やった〜!」
「早くギターやりたい。」
こうして、私たちのバンド練習が始まるのだった
燈に弟や妹が居たら、絶対に甘やかしそうな立希さん(偏見)