今回より新キャラが……まぁ、あと数話だけの出番なんですけどね
※凛々子さん視点
〜ライブハウスRING〜
「ねぇ、今日のRING、いつもと違くない?」
「鳥居とかあるし、神社みたいだね。」
「凛々子さん、今日イベントとかありましたっけ?」
「実はね、今日は和楽器バンドの人たちがライブをするんだけど……こんな飾り付けするとは思わなかったなぁ……」
会場の出入り口には鳥居みたいなのが作られてるし、その脇には手水舎もある
何だか、そこだけが別空間みたいだ
そのバンドの名はHOMURA
おそらく、RINGでは初の和楽器バンド
演奏メンバーも素顔は不明だし、1番の謎は主催者のお面を付けた人物だ
その人物は1週間ほど前に、RINGにやって来た
「と言うわけで、この時間にライブを出来ないかな!?」
「わ、分かりました! それでは出演者の名前をこちらに記載してください。」
と、出演者の名前を書いてもらったのだけど、バンド楽器の他に琴や和太鼓もあり、ライブハウスでやるのは明らかに異様だったのを覚えている
パート分けはツインギター、ベース、ドラム、キーボード、バイオリン、琴、和太鼓、そして主催者ともう2人がボーカルだった
その他のメンバーの名前は書かれておらず、その理由は、彼らはあくまでも私のサポートメンバーだから名前は伏せさせてもらいたいとのこと
「凛々子さん、私も手伝いますか?」
「立希ちゃん! 今日はシフト入ってないけど、ライブを見に来たの?」
「まぁ……ちょっと。」
「?」
立希ちゃんは、少し考えるような表情をした
後ろには、燈ちゃんと妹の煌ちゃんが居る
「あぁ、煌ちゃんも居たんだね。」
「凛々子さん、先日はご迷惑をおかけしました、それでは。」
「煌ちゃん!? そっちは出演者の楽屋だよ!?」
「いいんですよ、凛々子さん。」
煌ちゃんはそのまま向かってしまったけど、私は立希ちゃんに止められた
今日のライブに煌ちゃんが出るなんて予約は入ってないし……
「あ、燈ちゃん? 煌ちゃんが楽屋の方に行っちゃったんだけど……」
「分かりました。」
燈ちゃんも妹を追いかけて、楽屋に入っていった
ここで私の頭に、ある一つの可能性がよぎる
「立希ちゃん、もしかしてだけど……」
「はい、そういうことです……」
立希ちゃんは、それ以上言わなかった
なるほど、高松姉妹が謎多き和楽器バンドのメンバーだったんだ
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※?視点
「何だこれ……?」
ある日の朝、あたしの家のポストにこんなものが入っていた
はがきのようだが、やけに達筆で随分と古風な筆づかいだった
そこにはこう書かれていた
私はとあるバンドを主催している者だ、君を和楽器バンドのライブに招待しよう、もしかしたら君の出番もあるかも……だぞっ♪
「くだらな……」
最初はそう思っていた
だが何度見返しても、和楽器バンドのライブで君の出番もあるかもと言う文言がどうも引っかかる
これはもしかしたら、私をメンバーとして勧誘しているのではないかと考えるようになった
私は小さい頃から琴を、厳格な両親に習っていた
ある事件の影響で、あたしは中学を退学になり両親とは縁を切ってしまったが、また自分に再び光が当たるのだと考えたらライブに行ってみたくなった
開催は明日、やっとあたしの逆転劇が始まる
この時はそう思っていた……
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※煌視点
「よろしくお願いします。」
楽屋へ入った私は、HOMURAのメンバーに挨拶をする
皆、お面をしていた為、顔を見たのはこの時が初だったが……
「良かった、来てくれたんだね。」
「今日は決戦の日なので。」
「神主さんは少し前に手紙を彼女に送ったそうだよ。」
松原先輩は、神主さんが例のターゲットに手紙を送ったことを教えてくれた
そして今回の公演にはゲストボーカルが2人つくのだが、勿論神主さんの推薦だ
その1人は……
「あ、あの、私なんかで大丈夫ですか……?」
「姉さんの詩は心に響くんです、私が保証します。」
「ありがとう、頑張る……!」
「そういえばもう1人のボーカルの方は……?」
「奥で着替えてるみたいだったけど、あの人どこかで……」
姉さんとは面識がある人なのかなとも思ったが、私には分からなかった
一体誰なのだろう……?
「さぁ、集まってくれたみたいだね。」
「神主さん!」
「久々の本物。」
そんな中、神主さんが隣の部屋から出てきた
最近は心の中で話しかけてばかりだったから(神主さん曰く、外部に情報が漏れないようにするためとのこと)本物を見るのは久しぶりだ
「さぁ始めようか……歌を灯す物語(ロマン)を!」
「お〜!!」
返事を返したのは1人だけだった
大丈夫なのだろうか、このバンド……
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※?視点
随分盛り上がってるな
ライブハウスは何度か来たことあるけど、これほど客が入ってるのは珍しい
「君の出番もある……これはあたしに琴を弾けってことなのか……?」
思わず、そんな可能性ばかりが頭をよぎる
そうこうしてる間に、ステージに人が出てくる
「出てきたよ! 皆、和服着てる〜!」
「なんかこう……ミステリアスな感じ!?」
なるほど、このバンドはギターとかの人も和服を着てるのか
おまけにステージ下手後方には、琴が置かれている
そしてぞろぞろとバンドメンバーが集結してきて、リーダー風の神主っぽい人がマイクを握る
「ここに来るまで手水舎で手を清めた人〜!!」
「は〜い!!」
見た目の割に、結構気さくな感じ
手水舎、確かにあったのは見かけたけど忘れてた
まぁ、いいや
「まぁ、MCはここまでにしておいて曲に行こうかな。」
けど、ひとつだけ疑問点がある
何故、琴の演奏メンバーがいつまでたっても現れないんだ……?
これはあたしの出番だってことなのか……?
「……やはり、来ていたんだね。」
「……!?」
「もしかして琴が弾きたいのかな? それならもう間に合ってるよ?」
「は……? あたしに手紙書いただろ!? 琴を弾かせてくれるって!」
「出番があるとは書いたけど、琴を触らせるとは書いてないんだよなぁ〜。」
「じゃ、じゃあ琴は誰が弾くんだよ!?」
「さ、出番だよ。」
下手から出てきたのは、他のバンドメンバーと同じ和服を着た人物
だが、あたしはこの気配を気持ち悪いほど恨んでいる気がした
「お前……高松……!?」
「ケリ……早くつけませんか?」
手水舎をスルーしちゃった榎戸には、どんな運命が待っているのでしょうね……?