ViVidstrike フーカが好みのタイプだなんて言えない 作:古明地こいしさん
「院長...」
気まずい空間ではあるが仕事を済ませたい、ここはフーカの気持ちを無視してしまうが言う
「とりあえず院内に入ってもいいですか?」
「ええ」
「行くぞ、フーカ」
「...押忍」
小さく応えたその声はまだ心の準備ができていないのか、それとも遠慮しているのか
「まさかフーカちゃんがデュークさんのお手伝いをしているとは思わなかったわ。お仕事貰えたの?」
「ああ、いや今回だけ手伝いがあって本来の仕事はナカジマジムってとこで働いてますよ。聞く限りじゃしっかり働いてますし。な?フーカ」
「はい」
恥ずかしそうに応えるフーカ、今までの首率考えたらそりゃしっかり働いてるってのが恥ずかしいのか
でも喧嘩してきたフーカも悪い気はするけどな
そんなフーカを好きになった俺もどうかしてるけど
一目惚れってやつかな
「フーカちゃんったら手が出やすいから心配してたのよ」
「確かにカッとなりやすいですね」
少し笑いながら応える。そこでフーカが割って入った
「そげん、ワシの話ばかりせんで仕事の話はいいんですか?」
「それもそうだな、はいこれを。子供たちに」
「いつも助かるわ」
渡したのは先程とは違う市販のお菓子、フーカが日付けを気にしてたが
どうしたんだ?いや今は仕事の話だ
「足りないものとかありますか?一応高級品以外なら揃えますけど」
「こちらでなんとかなってるわ、毎回ありがとうございます」
「いえいえ、それじゃ俺達はこの辺で、フーカ。名残惜しいだろうけどジムの方に行かなきゃだろ?」
そう、ここで今日の仕事は終わりだ。やる事の次はまた次週になる
俺も一応学生だし
「院長、ワシは元気にやってるので心配せんでください!では」
あら、気恥しいのか先に行っちゃったよ
バイクの所まで行くと俺の座るとこを優しくポンポンと叩いてこちらを見ている。ヤバい、可愛すぎる。写真と動画に収めたいがそんなことをすれば何発覇王断空拳を食らうか。あれ受けても生きてるのって俺が受けて即リカバリーかけてるからだぞ?普通なら死んでる
「飯行くか」
「押忍!」
今日一の反応の強さ、まぁ食べられなかった時代があった分美味しいものは食べたいよな
「ということでやってきたファミレス。フーカは来たことは?」
「いえ、行く余裕が無かったので」
「これも意外か?高級店に行くって思ってたり?」
「慣れました」
慣れていいものなのか不安になるがこれから一緒に話していく以上はこういうのは慣れといた方がいいだろう
「フーカに言っとくけど高級店って出てくる料理の量少ないし量求めるなら一般店だ。どうでもいい知識だが」
「どうでもいいですか...」
そう、どうでもいいのだ。行かないし
いやお偉いさんの相手する時は行くけど
「2名様で?」
「はい。禁煙席でお願いします」
案内されお互いメニューとにらめっこする
「俺もそんなに食う方じゃないけどフーカは違うだろ?」
「そ、そんなことは」
そこで腹の音が
顔を赤くするフーカ、ヤバい可愛すぎるからお持ち帰りしたい
「あんまり食いすぎると練習の時キツいし多すぎないの食べろよ。医者としての命令な」
食べることに集中しているフーカを見ていて微笑ましくなった。こんな少女だからこそ近くにいてあげたいと
「そういや会長からなんで俺の手伝いするように言ってきたんだろ?まぁいいや。これ今日のお給金ね」
「ありがとうございます...ってこんなにもらえんです!」
「ボーナスボーナス、次からは普通の日給になるから、好きに使え」
「...では、有難くもらいます」
そんなやり取りをしつつ、ご飯を食べきりナカジマジムに送り届ける
「それじゃ俺はバイク停めてくるから先に入って仕事してきな」
「押忍!」
「会長、どうして今日デュークさんの手伝いを?」
「ん?ああ、アイツがどんな感じで手助けしてるか見せてやりたくてな。優しさを持った人間の行動見ていてどうだった?」
「...ええ人だと思いました。ただそんな人間だけじゃないのをワシは知ってるんで」
「あはは...ま、アイツはお前の思う奴らとは違うからいつでも頼れってことだ。ほら仕事仕事」
「お、押忍!」