暗殺教室×呪術廻戦   作:ストレスマッハ

7 / 16
7話 一触即発

 

 

 昼休み。生徒が各々の場所で束の間の休息を取る中、廊下の窓際にもたれて話す姿が一つ。

 

『……今、近くには?』

 

「あぁ、それなら大丈夫です。周りに人はいませんし、アレは今麻婆豆腐を食べに行ってますよ……四川省まで」

 

『……』

 

「ハハ、そうなりますよねぇ……俺ですらまだ受け入れられてないんですから」

 

『……やはり厳しいか』

 

「正直言って、戦闘じゃ100%無理ですね。殺す以前の問題ですよ。呪力で強化しても、目で追い切れやしない。しかもこれ、呪力を一切使わずに、ですからね。……天与呪縛も真っ青だ」

 

『聞けば聞くほど規格外だな』

 

「それだけじゃない。俺が発した呪力に反応してますね。弾幕の中で、一発だけ呪力込めて撃ってみたんです。

 ……それもバレないように一瞬で、かつ()()()()()()()()。弾が横切る瞬間、確実にいつもより速く躱してました」

 

 これだけでもふざけてんのかって話ですけどね……とため息を吐く。

 

「……アレは呪力を持ってる。が、()()()()()()()()()()()()。感情が昂った時に、ブレッブレでしたよ」

 

『……! 他の生徒に影響は?』

 

「無いですね。まあ、授業の邪魔した生徒を軽く叱る程度でしたから」

 

『……徹。万が一、対象が理性を失うような事があれば……』

 

「──その時は命懸けで何とかしますよ」

 

『……頼んだぞ』

 

 空気が辛気臭くなったのを感じ、話を切り上げようとする徹。

 

「んじゃ、また報告書書いて真田さんに送っときますんで──」

 

『待て。お前、次の休みの予定は?』

 

 意外にも夜蛾がそれを止めた。

 

「? なんです急に……まぁ空けてますけど……」

 

『前にも伝えただろう……近々、新しい1年が揃う。その内顔合わせするから、そのつもりでいろと』

 

「あぁ、そういえば言ってましたね。分かりました、顔出しますよ」

 

『……着いたら連絡を入れろ』

 

 ハイハイと一言入れて、電話を切る。

 

 ふと、窓の外、グラウンドの方から、声が聞こえた。

 

 確か、後ろらへんにいたゴリ、寺坂のグループと……

 

(……思い出した! 初対面で変な顔してた、渚って奴だ)

 

 

 徹は、結構根に持つタイプだった。

 

 

 

 ◆◇◆か

 

 

 

 ──潮田渚は、寺坂竜馬(テラサカ リョウマ)から一つの命令を受けていた。

 

 あの教師(タコ)の機嫌と顔の色を観察しておけ、と。

 

 そして、担任が居なくなった昼休み。

寺坂、吉田、村松達3人組に呼び出され──

 

 

 

 ◆◇◆

 

 

 

「──渚、言ってたやつできてるか?」

 

「……一応。余裕な時は緑のしましま、生徒の解答が間違ってたら暗い紫、正解だったら赤い朱……」

 

 僕が続けようとするも、止められ言われた。

「お前が知ってりゃそれで良い。その時に刺しに行け」、と。

 

「……僕が? で、でも……」

 

 抵抗しようとするも、寺坂君は有無を言わさない。

 

「俺達はE組だぜ? 落ちこぼれの俺等が、100億稼ぐチャンスなんて、この先一生回ってこねぇぞ」

 

 その言葉に言葉が詰まる。

 

「抜け出すんだよ……このクソみてぇな状況から。例え……どんな手を使ってもな……!」

 

 そう言いながら、彼は紐の付いた小袋を渡してきた。

 

 3人は笑いながら戻っていく。……分かってる。これは、彼に利用されているだけだ。でも……

 

 先生の言葉を思い出す。

「狙われるのは、力がある証」だと。

 

 ……鼓動が早まる

 

 先生には分からない。

 期待も、警戒も、認識さえもされなくなったなった、人間の気持ちなんて。

 

 鼓動が早まる。そして、

 

 ──殺せるかもしれない。

 だってこの怪物(せんせい)にも、暗殺者(ぼく)の姿は見えていないんだから。

 

 殺意が定まった。

 

 

「良いのか?」

 

 突如聞こえたその声に俯いた顔を上げる。

 

「……若木君? なんでここに?」

 

 彼はそこに立っていた。

 

「聞こえてたんだよ。殺る気なんだってな。……それで? オマエはどうなんだ? 本当にやれるのか?」

 

 彼は、こちらの目を真っ直ぐ見つめてそう言った。

 その言葉に、その視線に、「お前には出来ない」と言われているような気がして、

 

「やれるかどうかじゃないよ。殺らなきゃ、いけないんだ……」

 

 思わず否定の言葉が出てしまった。

 ハッとした僕は、すぐに笑顔で取り繕う。

 

「……もうすぐ5限だよ? 僕先に戻ってるね!」

 

 急いで戻ろうと、彼の横を通り過ぎていく。

 

「……」

 

 彼の言葉が、しばらく頭から離れなかった。

 

 




お読み頂き感謝します

感想、評価頂いた方、誠にありがとうございます。
お楽しみ頂ければ幸いです。


ちなみに今回のオリ主君、俯いてた渚に「大丈夫?お前本当にやれる?無理してない?代わろうか?」くらいのニュアンスで言ってます。
日本語って難しいですね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。