【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ   作:ガルカンテツ

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第二十九話 皇居
Part-A


 大八洲(おおやしま)皇国12億人の頂点、第253代女帝からの呼び出しは何より優先される。

 

 横田ユイと星菱レイは、ホーロー星系で演習を続ける第04護衛隊を離れ、補給艦AOE-5422『とわだ』に乗せてもらい、はるばる帝都のある本州に戻って来た。

 

 第四惑星カントウに降り立ち、帝都にある皇居まであっと言う間だ。送迎してくれているのは女帝を守護する近衛師団。先帝があんなことになったため、女帝への面会は厳戒態勢で行われており、厳しい表情で対応を受けた。ユイとレイも必要以上に緊張してしまう。

 

 皇居は地球時代の施設を模しており、広大な敷地の構造も同じようになっているらしい。今回は公式訪問のような類ではないため、公的な事務を行うための正殿棟ではなく、女帝がお住まいになっている御所に案内された。

 

 皇居の警備も近衛師団が担っている。特に御所では女帝が若い女性のためか、赤のラインが入った黒いセーラー服の少女近衛師団員が多い。

 

 御所の御車寄に降りると、入口でボディーチェックを受ける。チェックをするのも黒セーラー服の2人。名前は入間シグレ、入間ユウと紹介を受けた。姉妹らしい。

 ユイとレイは流石に白セーラーや詰襟ではなく、第1種礼装だ。帯刀していたが入口で預けることになる。

 

 問題なしとして、入間姉妹に御所内を案内される。女帝と謁見するのは小広間とのこと。そこに行く廊下の途中で、黒い詰襟の男性が待ち構えていた。

 

「私は入間タカシ1等武佐。近衛歩兵第1連隊隊長をしている。君らが、春日ツクモの部下かね?」

 

 かなりの上官だ。2人とも直立して敬礼する。

 

「はっ!私は横田ユイ1等武尉。彼は星菱レイ2等武尉。護衛艦隊第04護衛隊群第04護衛隊第401人型機動戦闘飛行隊所属です。おっしゃる通り春日ツクモ3等武佐飛行長の部下です!」

「うむ」

 

 入間タカシは、笑顔でユイの返答を受けた。そして笑顔を消してレイを見る。

 

 

 空気がバチッと鳴った気がした。

 

「「「え?」」」

 

 ユイと案内してきた入間姉妹が、驚きの声を上げる。慌てて入間姉妹が帯刀していた刀の柄に手を添えた。

 

「シグレ、ユウ。待て」

 

 レイに目線を合わせたまま入間タカシが2人を止める。

 

「星菱レイ2等武尉と言ったか。やるな」

「いえ……」

 

 3人の少女は何が起きたか分からなかったが、どうやら、入間タカシとレイでは通じ合っているようだ。

 

「殺気を彼に当てた所、一瞬で返してきた。しかも隣の彼女を守るように」

「え?」

 

 さきほど音が鳴ったように感じたのは殺気だったのかとユイは驚く。余りの一瞬で気が付かなかった。

 

「なるほど、さすがツクモの教え子だな。通ってよし。陛下がお待ちだ」

 

 一転して笑顔になり敬礼する入間タカシ1等武佐。廊下の脇に寄り2人を通す。

 

「な、なんだったのかしら……」

「試されたんだろ」

 

 ユイとレイが小声でやりとりする。入間タカシがツクモの先輩だということは後で知った。

 

 




【完結】NGチルドレン もよろしくお願いします
https://syosetu.org/novel/323311/
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