【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ 作:ガルカンテツ
管制方式の確認と質疑応答を終え、会議は解散となった。男子たちは腹ごなしの剣術訓練のために道場へ。残された女子組は、ナユの提案で食後のスイーツを楽しむことにした。
「んー、パフェおいし!」
「プリンアラモードも最高ね!」
「このチーズケーキ、すごく上品な味。今までで一番かも」
「この『あんみつ』というもの、不思議な食感ですが美味しいですわ。フランクスにはありませんもの」
四人四様の甘味を楽しめるのは、給養員である浜松アキト1等武曹の並々ならぬこだわりのおかげだ。
「そういえば、レイ君はスイーツは作らないの?」
「興味ないみたい。『ボクはパティシエじゃない』って。いや、コックでもないんだけどね。パイロットだし……」
「トロワ様は、実はお菓子作りがお得意なんですのよ。唯一の趣味だとか」
「え、マジ? さすが王子様……素敵すぎる」
女三人にさらにもう一人加われば、騒がしさは倍増する。賑やかなお喋りは、自然と恋バナ……ガールズトークへと発展していった。
「ねぇねぇ、デルフィーヌさんはトロワさんとどういう関係なの?」
直球を投げたのはナユだ。興味津々という顔でデルフィーヌに詰め寄る。
「関係と言われましても……私は陛下の副官ですわ」
「そういうんじゃなくってさー」
「もう、貴女が期待するような話はありませんわ。トロワ様と私は、従兄妹同士ですもの」
「なーんだ、いとこか……。ん? ってことは、デルフィーヌさんも王族の親戚?」
ナユの期待は外れたが、より興味深い事実が判明した。
「ええ。亡くなられた王妃様の妹が私の母ですの。ランディヴィジオ家は代々王家を補佐する役割を担っております。私とトロワ様の関係は、主従以上でも以下でもありませんわ」
「ふーん。じゃあ、ちょっとは他の子にもチャンスがあるってことかなー」
「何のチャンスか分かりませんが、あまり期待しない方がよろしいですわよ」
「えー、なんでよー」
「……詳細は申し上げられませんわ。それより、他のお二人には聞かないんですの?」
「ああ、ユイとリンはもう、心に決まった人がいるからね。つまらんのよ」
「「な、なな、な!?!?」」
「ほう、それは興味深いですわね」
突然の爆撃を受けた二人は顔を真っ赤にして絶句。デルフィーヌは楽しそうに目を輝かせた。
しかし、そんな穏やかな時間は突如として終わりを告げる。
艦内に、心臓を叩くような激しい警報音が鳴り響く。
『緊急連絡! 緊急連絡! 汎ペルセウス帝国軍、我が皇国カムイ州への侵攻を開始! 繰り返す、帝国軍が国境を突破、カムイ州に侵入!』
続く