【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ 作:ガルカンテツ
Part-A
皇紀4903年01月。
侵攻部隊は第01護衛隊群と第02護衛隊群を主力とした部隊。目標は赤壁戦争で帝国領となったクライーナ国だ。
侵攻の際にラヴァーグ国を通過する必要があるが、以前に比べかなり協力的だった。カムイ州防衛戦の結果で態度を改めたらしい。帝国領邦軍に思うところがあったのだろう。補給にも協力して貰う厚遇ぶりでトラブルなくスムーズにクライーナ国に侵攻した。
クライーナ星系外周に
HF戦でティーガーや黒いイーグルを警戒したが、帝国国防軍どころか
第05護衛隊所属のDDG-5173『こんごう』に乗艦していた女帝も、覚悟を決めて戦場に来たが拍子抜けだった。
「なんかあっさり撤退しましたね?」
「そうですね。帝国的には赤壁戦争の戦果として手にした領土のはずなんですが」
傍らに控えていた侍従長の佐世保シズカも首を傾げる。
「横田武将補は、どうお考えですか?」
通信ウィンドウに映った第01護衛隊群司令の横田ハジメ武将補に意見を求めた。
『そうですね。情報では帝国各地の領邦軍が、帝国東部国境付近に集結しつつあるので、クライーナ国は捨ててでも本土防衛に備えているのかもしれません』
「なるほど。帝国領邦軍のみでこちらを防衛するためですか」
『はい。帝国としては多少の犠牲を払ってでも、現在の地球自由連邦侵攻を重要視しているのでしょう』
「ある意味、皇帝フリードリヒ様らしいですね……」
「では、前倒しでシナリオBに移ります」
『はっ!お気を付けて!』
横田武将補との通信を切ると、女帝は立ち上がってシズカを見る。
「では、シズカ準備を」
「御意」
「モミジも護衛を頼みますね」
「はっ!絶対にお守りいたします!」
百里モミジが直立して敬礼する。今回の作戦は近衛師団の働きに掛かっていた。先帝のような事態は絶対に避けなければならない。
「では、参りましょう。クライーナ国へ」