【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ   作:ガルカンテツ

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第四十七話 反撃
Part-A


「まだ皇軍艦隊は見つからんのか」

「はっ、まだUボートで補足できていないようです。不明な霊電子攻撃を受けているとか」

「祭司どもめ。役立たずが」

 

 なかなかはっきりとしない状況にハインリヒ獅子公は毒づく。

 

 帝国2大諸侯であるアルブレヒト熊公とハインリヒ獅子公。現在、アルブレヒトは帝国の東部戦線に釘付けになっている。皇国からの宣戦布告とサッポロ条約機構への警戒を解くことができない。

 

 対してハインリヒは帝国国防軍の連邦侵攻に伴い、その西部戦線の兵站維持を受け持っていた。そしてその過程で占領したフランクス領の平定と防衛も担当している。

 連邦との戦争が終われば、皇帝から領土の割譲が行われハインリヒの領土も増えることになっていた。

 

「くそ、まさか皇国がこっちに来るとは……」

 

 現在、皇帝とともに機動要塞が連邦領を暴れまわっており、連邦軍がフランクス領の奪回に来ることはない。楽な防衛任務と思っていたが、東部戦線ではなくこちらから皇国艦隊が侵攻してくるとは予想できなかった。

 皇帝フリードリヒⅣ世やアルブレヒト熊公よりも若いハインリヒだが、予想できなかったのは彼の若さのせいだけではあるまい。

 

「せめてどちらから来るのが分かればいいのだがな」

「最新の情報でもノルマンディ星系とパドカレー星系のどちから分からない状況です。参謀内でも意見が分かれていて若干パドカレー派が多いですね」

 

 ハインリヒの言葉に副官が答える。

 

 ノルマンディ星系とパドカレー星系はフランクスの国境になるが、どちらも居住可能惑星はなく資源採取に使われるくらいで特に重要な星系ではない。

 しかし艦隊を駐留させるとなると星系外からの補給が必要になり、2か所ともなれば、負担も大きくなる。

 

「ノルマンディ側の準備は完了しているのか?」

「はっ!魚雷敷設艦が既に設置しています。総数600機です」

「分った。……それで足りるかな」

「太陽系攻防戦では連邦艦隊に被害を出していますが、皇国相手にどこまで効くか……」

「そうだな足止めくらいか……こちらに来ることを祈るしかないな」

 

 ハインリヒの領邦軍は戦力分散を嫌い、現在、主力はパドカレー星系に置きノルマンディ星系は罠を設置するに留めていた。

 

 皇国の侵攻目標が分かればいいのだが、それを調べるための霊電子戦艦群であるUボート部隊が苦戦していた。

 

 相手は皇国の巫女達だ。

 

--

 

「ショタ……じゃなかった少年祭司どもめ。おしりぺんぺんしてやる(じゅる)」

「ナゴミ姉さま、よだれよだれ」

 

 皇国の霊電子戦艦SS-5501『そうりゅう』の艦橋で妹の呉ナトミからつっこみを受ける艦長呉ナゴミ。

 

 『そうりゅう』を旗艦とする第1霊電子艦群は、早くから連邦とフランクス王国周辺に潜んで情報収集をしていた。

 

 当然、連邦軍の魔女対帝国の少年祭司の戦闘もバッチリ観察しており、対応策を練ることができた。赤壁戦争で魔女にやられたことを、そのままやり返した感じだ。もし『オハイオ』艦長ブレマー・キトサップが知ったら、さぞかし悔しがるだろう。

 

 帝国のUボートは個々の艦は弱いが、それらが連携して強さを発揮する。特に群狼作戦(Wolfsrudeltaktik)と呼んでいるフォーメーションは、強力な連邦の情報収集艦を2隻も撃沈させるほどだった。

 対して巫女が行ったのは、霊網(Aether Network)へのハッキング。連携を崩されたUボートは弱体化し、霊電子戦で圧勝できている。帝国の少年祭司は手も足も出ない状況だ。

 




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【完結】NGチルドレン【EVAFF】もよろしくお願いします
https://syosetu.org/novel/323311/
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