【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ 作:ガルカンテツ
元フランクス王国首都惑星パリーヌにあるビルの一室に一人の男が飛び込んで来た。
「おい!銀河ネット見てるか!!」
「ああ、今丁度確認している」
部屋には数人の男がテーブルを囲み、
画面には少年が映っている。
『フランクス王国民よ!ワタシは帰って来た!』
その宣言は、現自由フランクス政府の代表のトロワ・ダッソーナであり、元フランクス国王でもあるシャルルⅢ世が行っていた。
『待たせてすまなかった!多くの英霊が無駄死にで無かったことの証の為に!再びフランクス王国の旗を掲げる為に!フランクス王国開放の為に!』
神妙に聞いている男達は、フランクスのレジスタンスだ。
フランクス王国が帝国に占領されて1年半経つ。その間フランクス領土を管理してきたのは、規律正しい帝国国防軍ではなく領邦軍だ。
領邦軍の正規軍人は規律正しいが、今回占領したフランクスの領土は広く、普段の軍人では数が足らなかった。そのため急造の保安隊を結成しフランクスの各星系州に配置。この保安隊には帝国領邦で急遽募集したもので、中には海賊くずれのような者もいた。
保安隊は大規模な略奪などはしないものの乱暴で粗野。その立場を利用して商店で買っても料金を払わなかったり、暴力を振るったりやりたい放題だ。
特に酷かったのは、レジスタンス狩りと呼ばれる行為。証拠もなく一般市民を決めつけて拘束などを繰り返す。密告を奨励したり、偽の密告でも確認せず私刑などを行う。治安は悪化するばかり。
占領直後のレジスタンスは、個人の抵抗として始まった。彼らは密告を警戒しながら個人の協力者を求め、やがて小規模な抵抗組織が出来上がっていく。いつしか組織同士が連携を始め、大きなレジスタンス組織が結成された。各地で保安隊への憎悪が増し、一般市民も協力するようになる。
レジスタンスはフランクスの開放のため、着々と準備を進めていた。
「リーダー。ついにこの時が来たな」
「ああ」
「リーダーはケンダルク包囲戦に参加していたんだったな」
レジスタンスのリーダーと呼ばれる男は元フランクス王国軍局所泡艦隊のHFパイロットだった。
ケンダルク星系で帝国軍に追い付かれたとき、HFに乗っていたがティーガーに撃墜された。後に
そのとき
「ボロボロになりながらもシャルル・ド・ゴールは、なんとか連邦領側に撤退できたんだ」
「大変だったな」
「その撤退のとき、国王陛下はこうおっしゃった。『フランクスよ!ワタシは必ず帰って来る!』とな。それを信じて待っていて良かった」
「ああ」
銀河ネット配信の自由フランクス政府の代表、いや帰って来た若き国王は、再度力強く宣言した。
『フランクス王国民よ!ワタシは帰って来た!』
配信が途切れると、リーダーが声を上げる。
「よし!反撃の時間だ!帝国を追い出し祖国を取り戻すぞ!各地のレジスタンスに連絡!ローマリア解放戦線にも伝えろ!」
「「「おおおおおおお!!」」」
部屋の中の男達が全員声を上げる。彼らはこの時のために生きてきた。
続く