【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ   作:ガルカンテツ

186 / 292
Part-C

 白いイーグルからの魔術攻撃を避けつつ、死角から襲ってくるのを回避し続けるレイ。

 

 向こうの攻撃が見事で、なかなか隙がないが、さすがに慣れてきたので反撃に移る。

 

 手裏剣のような魔術攻撃が放たれると、これまでのように避けずに無視して、死角から迫った白いイーグルに急接近する。相手も驚いたようだが、二刀流で構え受ける様を見せた。

 

 前方には構える白いイーグル、後ろから魔術攻撃。

 

 敵HFがレイを抑えれば魔術攻撃がヒットし撃墜される。魔術攻撃を避ければその隙にイーグルに切られる。しかしイーグルと接触した零式は、そうはならなかった。

 

 レイは心の中で呟く。

 

(テン・シント流両刀術極意ハンゲツの太刀)

 

 レイはイーグルの2本のショートソードを太刀1本で受ける。その瞬間、部分的運動エネルギー付与も使って、ぐるりと半回転しイーグルと位置を入れ替えた。

 

 先ほどとは逆にイーグルの背後から魔術攻撃が襲い掛かる。

 

 さすがに驚いたのかイーグルが魔術攻撃が来る背後を振り返ると、レイはその隙を逃さず、小太刀で両足を切断。ダメージで白いイーグルから操魂球(Cockpit Sphere)が射出された。

 

--

 

 ユイは何度かヒルダのHFの懐に飛び込むが、有効な攻撃が与えられない。距離を取ってしまうと炎を纏った刃に真っ二つにされてしまう。

 

 ヒルダもユイが懐に飛び込むのを警戒し、距離を取ろうとする。

 

 その一瞬の間が開いたとき、ユイは小さく息を吐き心で呟く。

 

(テン・シント流薙刀術極意ムゲンの薙刀)

 

 薙刀をくるりと回転させ背に回し、片手を開いてヒルダに向けた。

 

『なんだ?その構えは?』

 

 ユイは答えず、相手の出方を待つ。ヒルダは訝りながらも攻撃に移る。

 

 上段から炎を纏った刃を振り下ろす。ユイは懐に飛び込まず半身を引いて避けた。その回避で背中を晒す。

 ヒルダはそれを隙とみて、振り下ろした刃をかち上げる。Vの字を描いて刃が零式を切断。するはずだったが、ユイの背で構えていた薙刀の石突で柄を抑えられた。

 

『な!?』

 

 完全に死角からの攻撃だったヒルダは動揺する。ユイの背を向けた行動は陽動だったのだ。

 ユイは薙刀を回転させ、石突で抑えた長槍を跳ね上げ、反対側の刃で柄を切断。石突と刃の連続攻撃は∞の軌跡をなぞった。

 

「今のこそレイとの愛の力よ!」

 

 師範の元で2人で修行した成果だ。そう言っても差し支えないだろう。顔は真っ赤だったが。

 

 

 長槍を真っ二つにされたヒルダは、炎を纏った刃の方を投げつけた。

 

 ユイは次の攻撃かと思ったが、その刃が閃光を発する。視界が真っ白になって視力が奪われた。

 

「しまった!」

 

 目つぶしからの攻撃を警戒したが、ヒルダのHFは既に遠ざかっている。

 

『ティア大丈夫か!』

 

 どうやら僚機を救出に行ったらしい。レイが丁度攻撃し撃墜したところの様だ。既に操魂球を回収していた。

 

 あの状態でも周りが見えていたことに敵ながら感心する。

 

『ユイ。どうやらここまでのようだ。だが、まだどちらの愛の力が上かは分からないぞ!次の戦場で決着を付けよう!』

 

 そういってヒルダは通信を切断し、退却していった。

 

 ユイは追撃しようとしたが、他の隊員に被害が出ていることを知り救出に回る。球面境界の内側に落ちてしまっては命の危険があった。

 

 帝国国防軍艦隊の迎撃には成功したが、全戦力を奪うことはできなかった。しかしパリーヌ開放への妨げは排除できただろう。

 

「もう……、戦場では会いたくないって言ってるのに」

 

 

続く

 




評価、ご感想お待ちしています。

【完結】NGチルドレン【EVAFF】もよろしくお願いします
https://syosetu.org/novel/323311/
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。