【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ   作:ガルカンテツ

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Part-C

「ギル、これは一体?」

「言っていなかったが、僕の先祖に地球統合政府の職員が居たんだ」

 

 長い話になる。と言ってギルは全員を座らせた。コンソールを操作すると、制限なく情報が読み取れるようだ。

 

 きっかけはギルのひい爺さんだった。

 

 ひい爺さんによると、ギルの先祖は大移民時代前の地球統合政府の最高意思決定機関の一人だったらしい。地球統合政府は初めて人類統一を成し遂げた組織とのこと。

 地球統合政府の主導で銀河への移民を行った。そもそも政府ができたのが、地球歴2000年の『大破壊』と呼ばれる出来事で人類の半数が消えたことが切っ掛け。人類が全滅しないように銀河への移民が計画される。

 

「地球統合政府が移民を計画、実行している間、国同士の戦争は一回も起きなかったそうだ」

 

 まだ重力制御もない時代、惑星を出るのも一苦労だった。全人類が協力しないと銀河どころか、太陽系自体への進出も難しい。

 地球統合政府は全人類全ての目標として太陽系進出を提示し、争いのエネルギーを全て宇宙開発へ向けた。

 移民船団が太陽系を出るまで、地球統合政府が管理している間、国家間の戦争はなかった。もちろんテロなどの小競り合いはあったが、当時の国家は宇宙進出に全ての力を注いだ。何せ国民の未来が掛かっていたから。

 

「移民船団が全て太陽系から飛び出すと、地球統合政府は役目を終えたとして解散した」

 

 まるでそのために結成されたように、あっさりと組織を解体した。実際それが目的だったのかもしれない。それに何十光年という単位で散らばった人類を統合管理などできるはずもなかった。

 

 

「長くなったが、ここからが本題だ。解散前の地球統合政府が、あるものを残した。それがここだ。カイヤ。ここのマップを出せるか?」

「え?ええ、ちょっと探してみるわ……あった。表示するわね」

 

 カイヤの操作で、正面モニタに表示される。

 

 最初はここのマップ。拡大していくと、クレーター内の構造。別のクレータにも設備があるみたいだ。さらに拡大すると、月全体の構造が映った。

 

 中心に何かある。

 

 マップの説明ではコアとだけ書かれていて、直径13.75kmの球体であることだけが分かる。

 

「そのコアと呼ばれているもの。操縦球(Control Sphere)と同じものらしい」

「え!?」

 

 ギルの説明に全員が驚いた。

 

 一般的に普及していて、今も船の制御で使用している。しかしそれは拳大の大きさだ。

 

「あの操縦球と同じ?」

「そうだカイヤ。コアが操縦球の元らしい。そしてコア含む月全体が、先史文明の遺跡だそうだ」

 

 

続く




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【完結】NGチルドレン【EVAFF】もよろしくお願いします
https://syosetu.org/novel/323311/
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