【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ   作:ガルカンテツ

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第六十三話 戦勝
Part-A


 皇紀4904年1月1日。惑星パリーヌの首都シャンゼリゼ市で、()()()のパレードが行われた。

 

 侵攻が始まってから1年と10ヶ月。帝国軍は完全に撤退し、フランクスのみならずローマリアも開放され、2国は歓喜に包まれる。

 

 主催者発表で王国民は前回の3倍。300万人が戦勝パレードを一目見ようと中央通りに集った。

 

 沿道の建物の窓から様々な色の紙吹雪や紙テープが舞い散り、喜びに満ちた群集がパレードを歓迎する。

 

 前回よりも熱狂的な民衆の注目の的は、何と言っても国王陛下だ。

 

 フランクス国王シャルルⅢ世が先王が亡くなって即位した後、すぐに帝国が攻めてきた。そのとき国を出て皇国に亡命したことで少し印象が悪い。

 

 しかし、宣言通り強力な味方を引き連れ帰還。帝国領邦軍を駆逐し、各星系州を開放して回り、各地で大歓迎を受けた。

 

 そしてパリーヌ星上空で行われた防衛戦で最前線に位置し全軍を鼓舞。最後は国王自ら悪の皇帝を倒す。シャルルⅢ世の活躍を国民はメディアの望遠カメラ越しにリアルタイムで目撃した。その興奮は後世まで語り継がれる。

 

 人々は彼を『若き英雄王(Roi des jeunes héros)』と呼んだ。

 

 シャルルⅢ世は大歓声に答えるため、ゆっくりと走るオープンカーに立って両手を振る。

 

 その次に注目されているのは、国王の次を走る車に乗った女性。1人は大八洲(おおやしま)皇国の女帝で、フランクス王国を救ってくれた恩人として認識されている。

 

 しかしパレードで注目されているのは女帝の隣に座る少女だった。

 

 青い稲妻(éclair bleu)という2つ名で呼ばれる横田ユイ1等武尉。

 

 ユイは帝国の機動要塞を破壊したことで一躍民衆に有名になる。

 

 国王の活躍はカメラ越しだったが、機動要塞は惑星からも肉眼で見え、それがリアルタイムで崩壊していく様を人々は目撃。彼女が成したことは実感を伴って民衆に支持された。

 

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 機動要塞崩壊時、コアで重力崩壊が発生、極小のブラックホールが観測された。そのシュバルツシルト半径は約0.1ミリメートル程度と極小で、数秒でホーキング放射によって蒸発。パリーヌ星に影響せず消滅したため、まったく被害がなかった。

 

 帝国軍艦隊は皇帝と機動要塞を一度に失って敗走。フランクス軍で追撃したが、殿(しんがり)の戦艦2隻轟沈と引き換えに帝国領まで撤退した。被害は甚大だがなんとか最低限の戦力を残す。

 

 帰国後直ぐに、皇帝の座を掛けた帝国内勢力同士の内戦になった。皇帝の座は力あるものが受け継ぐのが帝国の伝統だ。

 

 3つの勢力に分かれ、アルブレヒト熊公、ハインリヒ獅子公、そして新勢力のジークフリート・ビルケンフェルト一派で覇権を争う。

 

 後にジークと親友ビュートが獅子奮迅の活躍を見せ、新勢力が勝利。人々から竜殺帝(Drachentöter-Kaiser)と呼ばれる汎ペルセウス帝国皇帝ジークフリートが誕生する。

 

 皇帝ジークは帝国史で最も平和な統治をした皇帝として歴史に残る。

 

--

 

 オープンカーで女帝と並んで笑顔で手を振るユイ。皇国でも同じようなことがあったので慣れたものだ。笑顔は固まっていたが。

 

 パレードの最後に民衆の見守る中、大きな広場で叙勲式があり、ユイもフランクス国王より勲章を頂く。その瞬間、大歓声が沸き起こった。

 

 




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【完結】NGチルドレン【EVAFF】もよろしくお願いします
https://syosetu.org/novel/323311/
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