【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ   作:ガルカンテツ

23 / 292
Part-D

 艦橋も接近してきた敵艦を撃沈して、とりあえず一安心していた。

 

 だが戦闘はまだ続いている。ナナは帽子を被り直して副長に問いかけた。

 

「HF隊の状況は?」

「先行している第二中隊は、HF撃墜9、駆逐艦3隻撃沈。被害は小破2、全機健在です」

「第二中隊は、あと少しね。クリアになったら第08護衛隊に連絡を」

 

「了解です。第一中隊は、HF撃墜6、駆逐艦3隻撃沈。被害0です。先ほどブルーリボン03、04とブラックボマーが帰艦。03、04は続けて本艦の直掩に入ります」

「了解。敵艦隊がバラバラになっちゃたので時間が掛かってそうね」

 

--

 

 第一中隊は、広範囲に広がって迎撃行動をしていた。敵HFは駆逐艦の行動に合わせ、連携もできておらずバラバラに行動している。迎撃する方も苦労していた。

 

(これで3機!)

 

 ユイの駆るブルーリボン01は、敵HFの後ろを捉え弾丸を叩き込み撃墜。

 

 敵HFは以前の海賊と違い、ミコヤ29兵士型という比較的新しい機種だ。しかし零式の方が性能が良いのを戦ってみて実感した。特に加速性能と旋回性能では、群を抜いている。

 

 当初、数で下回っていたため囲まれる場面もあったが、僚機であるレイの駆るブルーリボン02に助けられている。02も1機撃墜していた。01は会敵を多くしており、弾丸も心許なくなっていた。

 

「02、こちら01。残弾が少ないので一旦帰艦するわ。02は、みんなのフォローお願い」

『02。了解……だけど大丈夫?』

「すぐ戻るわ!以上」

 

--

 

 一方第二中隊は、先行していた味方DD3隻のHF隊と連携し圧倒している。HF数を上回っているので、対艦攻撃のチャンスも発生していた。

 

 三沢ゴウガのグリーンフラッグ02も駆逐艦攻撃に向けて接近。目視できるところまで近づく。

 

吶喊(とっかん)!」

 

 駆逐艦から25cm砲や近接防御光子砲から攻撃がくるが、HFにとってどちらも脅威ではない。

 

「無駄ッ無駄ッ無駄ァッ!!」

 

 そのまま駆逐艦に最接近し、並走して89式200mm小銃の一斉射分叩きこむ。艦内部で爆発が起こり。敵駆逐艦が爆散した。

 

「なんちゅう脆い船じゃぁ。なんてな。こちら02。敵艦撃沈確認」

『01了解。油断しないで次行くわよ』

「へーい」

 

--

 

 HF隊が奮闘していころ、『かが』周辺は特に敵影もなく直掩の2機は暇していた。

 

「はー、暇だのう。俺もHF戦してーな」

『こら!03!油断しないの!直掩も重要な任務よ!』

 

 ブルーリボン03のガイを、04のケイは叱咤していると、2機の背後でいきなり黒い球が割れたように見え、HFが出現した。その数は3機。

 

 急に襲って来た敵機に、03は足を、04は腕を切断された。

 

--

 

「直近にHF出現!!直掩機が攻撃されました!!」

「なんですって!?霊探、霊測は!?」

「直前まで霊探反応ありませんでした!」

「霊測もです!」

 

 艦橋では突然の出来事に混乱する。

 

 艦外カメラに03、04を拘束した敵HFが映った。03は2機の敵HFに左右から腕を掴まれ、04は他HFより一回り大きい他と機種が違う機体に頭を鷲掴みにされている。

 

 ミコヤ35武将型と呼ばれる所謂敵エース機だ。

 

 敵HF3機は大胆にも『かが』の飛行甲板に降り立った。そのエース機から通信が入る。

 

『あー、こちらはマンジュン国軍第41航空旅団ネイリョウ中佐だ。状況は見えているな?こちらの要求は、3機を指定の空域まで輸送だ。母艦が貴様らに沈められたのでな』

 

 艦長のナナは呆然と呟く。

 

「な、なに言ってるの?」

 

 人質行為は、国際的な禁止条約がある。戦時であれど、まともな軍人であればそんな行為はしないし、無駄であることを理解している。副長も同意だ。

 

「まるで蛮族ですね……でも、どうします?このままでは……」

 

 要求は絶対に飲めない。しかし人質のパイロットをほってはおけない。

 

『畜生!振りほどけねぇ!!ケイ!返事しろ!!』

 

 03のガイから悲痛な声が入る。04のケイからは応答がない気絶しているのか。

 

「砲雷長、状況は把握してる?」

『はっ!しかし飛行甲板上は砲の死角ですね……』

「そう……飛行甲板の重力制御を切ると同時に艦を急加速させて、離したあと敵HFだけ3番砲塔で狙える?」

『難しいですが……やってみます』

 

 当然、敵との通信はせず、対応方針を検討する。そこに霊探オペレータが声を上げた。

 

「HFが1機、急接近してきます!」

「敵HF!?」

「いえ、ブルーリボン01です!」

 

続く

 




【完結】NGチルドレン もよろしくお願いします
https://syosetu.org/novel/323311/
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。