【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ 作:ガルカンテツ
「……あんたらは
「はい、そうです」
「わしら
「……」
「でも、飯を食わないと死ぬのは、
「平等……」
「わしは農夫で政治のことは分からんし、連邦の問題とかもよく分からん。まあ、税金が重いことには文句を言いたいがな。これでさっきの質問の回答にはなるか?」
「はい! ありがとうございます!」
最初はぶっきらぼうな感じだったが、農場を案内してくれたり、作業の様子を見学させてくれたりもした。
突然の訪問と突飛な質問にも答えてくれる、優しいお爺さんだった。
最後、時間を取らせたお礼にお金を渡そうとしたら、怒鳴られた。
「そんなもんは要らん。それより飯を食っていけ」
そう言われ、夕飯までご馳走になる。
ユイにとって、非常に有意義な時間だった。ちなみにレイは一生懸命メモを取ったり、ご馳走になった夕飯を泣きそうになりながら感謝して食べていたりして、スージーがドン引きしていた。
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「あれ? そういえばレイは?」
「ああ、レイちゃんならトイレに行くって言っていたわよ」
「また? 最近多くない? 体の調子が悪いのかな……」
「大丈夫大丈夫、気にしないっ!」
スージーはユイのことは大切にしてくれるが、レイの扱いはどこか適当だった。
この間も、不在だったレイが戻ってきた時にユイが心配したところ、スージーを睨んで、
「何か言ったか?」
「うんこしてるって言った!」
「てめぇ!!」
「きゃははは!」
と、追いかけっこを始めた。同じ赤髪なのも相まって、どこか兄妹のような二人だった。レイは一人っ子のはずなのだが。
本人は否定していたが、親戚か、従姉妹か、それともまさか隠し子か……いや、それはない。
微笑ましいと思う一方、少しだけムッとすることもある。そのくらい距離が近いのだ。嫉妬する自分に、ユイ自身が驚いていた。
「そんなことより、そろそろ半年だねっ」
「そんなこと……? あ、そっか。もうそんなに経っていたか」
パリーヌ星から皇国経由で連邦南西部へ。そこでスージーと合流し、皇国で正式に発行された偽のパスポートを持って、観光目的で20州以上を旅してきた。ちなみに公的には、横田ユイと星菱レイは皇国にいることになっている。
スージーが顔を上げる。先ほどまでとは違い、真剣な表情だ。
「どうする? 一応半年って期限を切っていたけれど。延長してもいいよ」
ユイは一瞬だけ考えて、笑顔で答えた。
「もう大丈夫」
「ん、分かった」
スージーが立ち上がり、宣言する。
「じゃあ、次のステップに進みましょう!」