【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ 作:ガルカンテツ
Part-A
シロウ・カデナは機動騎士団本部からの呼び出しを受け、首都星ロードンにある連邦軍本部施設を訪れていた。呼び出しの理由は伏せられていたが、騎士礼服を着用してくるようにとの指示があった。
礼服にマントを纏ったシロウは、本部ビル内の一室、小広間へと通される。そこには既に四人の姿があった。いずれも
「アラスたちも呼び出されたのか」
「ああ、シロウか。これで円卓の騎士団が全員揃ったな」
「全員、か……」
そこにいたのは、アラス・エルメンドルフ、ビリー・エドワーズ、マクスウェル・アンドルーズ、ラファエル・フランシス。騎士団は数人が脱退したこともあり、現在は実質的な活動休止状態に近い。十人以上を数えた騎士団も、随分と寂しくなったものだ。
シロウが知る限りでは、聖騎士団のジョージとソフィアの脱退、そして帝国へ亡命してしまったヒルデガルドとユースティアがいないのは分かるが、それ以外の面々も見当たらない。
「アラス、カタリナは?」
「ああ、あいつはちょっとな」
アラスは言葉を濁したが、何か別の任務でもあるのだろう。
「ラファエル。イザベラはどうした?」
「なぜ俺に聞く。何でも魔術同盟に呼ばれているらしくてな。連絡がつかないんだ」
結局は把握しているのではないか。そういえばミリィも魔術同盟に呼ばれていると、以前にビリーが話していた。新しく加入したマリアナ・アンダーセンの姿がないのは、マクスウェルがいるから問題ないのだろうか。
「それで、なぜ呼び出されたのか誰か知っているか? アラス、お前なら何か聞いていないか」
「それは大騎士団長から直接聞いてくれ」
アラスがそう答えた時、小広間の扉が開かれ、大騎士団長のリチャード・エルメンドルフ大佐が入室してきた。だが、一人ではない。背後に黒い
シロウたちが訝しげに見守る中、黒い動甲冑の人物は列の最後尾へと着いた。
六人が二列に並び、その間をリチャードが悠然と進んで皆の前に立つ。
「機動騎士団の諸君。よく集まってくれた。今日は重要な通達がある。機動騎士団の解隊が決定した」
「なっ!?」
リチャードが開口一番に告げたのは、あまりにも衝撃的な内容だった。列の先頭にいたシロウが思わず声を上げる。
「どういうことですか、エルメンドルフ大佐!」
「まあ落ち着け、シロウ」
ほとんどのメンバーが驚愕の色を浮かべていたが、アラスだけは事前に知っていたようだ。黒い動甲冑の人物の表情は、バイザーに遮られてうかがい知ることができない。リチャードは落ち着いた声で説明を続けた。
「解隊と言っても、名称と編制が変わるだけだ」
「名称、ですか?」
「今後は
「
師団とは通常、
「では、我々は
「いや、
「今後は
「がっはっは! 強襲揚陸艦はいいぞ! 何せ装甲が硬い!」
豪快に笑うマクスウェル。彼の第二機動騎士団は特例として強襲揚陸艦に配備され、惑星揚陸任務に従事していた。それと同じ運用になるということは。
「大佐。では、我々全員が……」
「ああ、今後は揚陸部隊としての任に就くことになる」
シロウの言葉に、リチャードはどこか嘆息混じりに答えた。
「ふん……銀河を駆ける