【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ   作:ガルカンテツ

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設定資料集(~第七十三話)
なゆちゃんねる「なぜなに、なゆちゃん」(用語解説⑨)


こんなゆ~!なゆちゃんだよー!「なぜなに、なゆちゃん」コーナー!ゲストは前回に引き続きアランきゅん!こんなゆ!

 

……

 

こんなゆ!(ぴらぴら)

 

……こんなゆ。アランです

 

はい!よろしく!では、おたよりです!ナユコメネーム「アランきゅんカッコイイ!」ちゃんから。なんとおんなのこ!ありがとうー!ほらアランきゅんお返事!

 

……ども

 

「なゆちゃん、アランきゅんもいるかな?こんなゆ!質問です!星間移動のときに使う次元弾道跳躍(Dimension ballistic leap)ってなーに?昔のSFであったワープとは違うのかな?」とのこと。アランきゅん教えて!

 

なんで俺様が

 

お・し・え・て?(ぴらぴら)

 

くそっ!あー、基本的には同じ超光速航法のことだ。ただワープ(Warp)は『歪める』という意味の言葉が語源で、時空を歪めて光速を超える手法だ

 

時空を歪める?

 

そうだ、よく紙に書いた点と点を折ってくっつけることで説明するな。

 

あー!なんか漫画でみたことある!

 

実際SFだけじゃなく地球時代に時空の波に乗る手法『アルクビエレ・ドライブ』とか検討されたらしい。まあ霊子(Aetherion)が見つかってから聞かなくなったが

 

へー、で次元弾道跳躍は違うの?

 

そうだ。まず霊子についての説明が必要だな。霊子は直ぐ揮発する。これは知ってるな?

 

うん。だから蓄霊凝縮装置(Aether Condenser)が必要なんだよね

 

ああ、ただ揮発というのはちょっと違う。水の揮発のように水蒸気に形を変えるのではなく、『3次元空間から無くなる』んだ

 

ほへ?どういうこと?

 

霊子は高次元方向に漏れていくから3次元空間、いわゆる膜宇宙(braneworld)から文字通り消える。負の質量を持つとも言われているし、重力子と同じだから霊子という素粒子は『閉じた紐』ではないかとも言われているな。まあこれは長くなるから割愛

 

その、お漏らしとどう関係するの?

 

お漏らし言うな。通常空間では霊子の一部は相転移して光子になるが、殆どは消える。だが、霊殻体(Aether Force Shell)内では留まる。あとお前が言った蓄霊凝縮装置で大量の霊子を貯めることが可能だ。

 

うん。それは知ってる

 

でだ、その大量の霊子を霊殻体内で一度に開放するとどうなるか

 

どうなるの?

 

負の質量の霊子を大量に解放することで、3次元空間から「弾き出される」。この現象を利用しているのが次元弾道跳躍だ。ワープのように空間を捻じ曲げるのではなく、飛び出す。だから跳躍(leap)っていう。これが違いだな

 

え?空間から飛び出すとどこ行っちゃうの?上?

 

宇宙で上も下もないだろ。さっき言ったように高次元空間方向だ

 

どっち?

 

人間には知覚できない。まあバルク(bulk)空間という宇宙の外側に跳ぶ

 

その『ばるく』に跳んで大丈夫なの?

 

もちろん生身でバルク空間に行ったら一瞬で分解される。現宇宙の法則がまったく通じない空間だからな。だからこそ光速上限の縛りがないから、光より速く動ける。そして唯一霊殻体で包まれていると分解されない。霊殻体自体が小さな宇宙みたいなもんだ

 

でも、ぴょーんって飛び出したら、どっか行っちゃわない?

 

そう。実はバルク空間に伝播する相互作用がある。それが重力だ。重力子がバルク空間に漏れ出すことから3次元空間の重力が極端に弱いとされる。だから飛び出しても重力に引っ張られて3次元空間に戻ってくる。地上でボール投げたらどうなる?

 

えっと、ひゅーんって飛んで落ちる

 

だな。それを弾道飛行というけど、元は大砲を撃ったときの弾の動きのことだな。だから弾道。つまり高『次元』方向に『弾道』飛行する『跳躍』。だから次元弾道跳躍。分かったか?

 

分かった!んじゃ次のお便り~

 

まだ続くんか……

 

……

 

--

 

「配信完了だよ!お疲れ様!」

「なあ、もういいだろ?」

「ん-?どうしよっかな?(ぴらぴら)」

 

 三沢ナユが写真をぴらぴらさせる。そこにはアラヤがナユを押し倒している場面が写っていた。配信中何度も見せられ脅しの道具にされている。

 

「てい!」

「あ!」

 

 しかし一瞬の隙を突き、アラヤがナユの手から写真をひったくった。

 

「どうだ!これでもう!」

「さてどうかなー」

 

 そういって手首のリングを操作すると、同じ写真が現れる。写真はナノボット製でデータがあればいくらでも作れる。

 

「ですよねー、くっそ」

「んじゃ、またよろしくねー」

 

 そういわれてナユの部屋を追い出されるアラヤ。

 

「ちくしょう、絶対データごと奪ってやるからな……」

 

 部屋に帰ろうと一歩進んだところで、誰かが居た。

 

「なにを奪うって?」

「ひっ!リン!?」

 

 横須賀リンがアラヤの前に仁王立ち。確実にナユの部屋から出てきたを見られた。

 

「ナユの部屋で何してたの?」

「そ、それは……」

 

 そこでアラヤは気が付いた。リンが無表情で半眼ジト目なこと。

 

 リンは周りが思っているより、表情豊かだ。特に笑うとカワイイことをアラヤは知っていた。しかし表情を消す瞬間がある。それは戦闘時に冷静に管制するため一切の感情を見せなくなるとき。そしてもう一つは激怒したとき。

 

(やばい!めっちゃ怒ってる!)

 

 こうなると経験上何を言ってもだめだ。嘘はすぐばれる。

 

「じ、じつは……」

 

 そういってアラヤは一枚の写真をリンに見せた。

 




評価、ご感想お待ちしています。

【完結】NGチルドレン【EVAFF】もよろしくお願いします
https://syosetu.org/novel/323311/
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