【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ   作:ガルカンテツ

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なゆちゃんねる「なぜなに、なゆちゃん」(用語解説⑩)

こんなゆ~!なゆちゃんだよー!なんと!今日は新ゲストが登場です!

 

こんなゆ。リ……リリです

 

リリちゃんです!よろしく!

 

よろしく

 

では早速「なぜなに、なゆちゃん」コーナー!ナユコメネーム「MIKO MIKO KAWAII!」さんから!なんと連邦のリスナーさんです!なゆちゃんねるも国際的になってきた!

 

すごいね

 

ね!では質問です「The MIKO-san of the Imperial nation are so cute! But I heard many MIKO-san are aboard warships. Why is that?(皇国の巫女さんはカワイイですね!でも巫女さんが沢山軍艦に乗っていると聞きました。なんでですか?)」だそうです!リリちゃんお願いします!

 

Hmm, how should I answer that?(うーん、なんて答えようかな)

 

ああ、リリちゃん同時翻訳機能があるから皇国語でおっけーだよ

 

分かったわ。まず巫女とは何かからね。皇国の巫女は2種類あります。1つは皇国の国教シントウ教で働く女性。エクス教でいうところの聖女や神官かな。そしてもう1つは巫術を使う女性のこと

 

巫術って皇国独特なんだっけ?

 

そう。連邦では魔術の一種になるかな。霊子(Aetherion)そのものを操作する術を巫術といいます。だから連邦の魔女と帝国の少年祭祀を兼ねるって感じかな

 

ショ……少年祭祀って若いよね。まあビッ……魔女は歳を取っ……

 

はいそこまで。皇国では幼い頃から巫女になる修行を始めるからね。みんな知ってると思うけど開魂者(Openian)は若ければ若いほど霊力が高いので早めに技術を磨くの

 

巫女さんになるのは皇国女子の憧れだからね!

 

そうね。だから競争率高くて巫女になるのは優秀な娘が多いわね。それで軍艦での巫女の主な役割は霊探(Aether Rader)霊測(Aether Sonar)そして霊電子戦術(Aether&Electronic Warfare)の担当官。現代戦では霊子を使った戦術が必須ね。地球時代の電波や光では遅すぎるの

 

具体的には何するの?

 

高次元にあるエーテル場で霊波つまり霊子の波動を使って対象の位置などを特定するわ。霊探はアクティブで霊測はパッシブね。霊電子戦術もエーテル場経由で敵の妨害などをすること。とっても高度なことよ

 

前から思ってたけど、そういうのって機械でできないの?

 

霊子は人間にしか感じられないからね。機械、AIではその存在自体が分からないみたい。だから霊探とか巫女の技量に大きく依存するの

 

だから軍艦に巫女が乗ってるのね

 

そういうこと

 

なるほどリリちゃんありがとう!んじゃ次の質問!

 

……

 

--

 

 三沢ナユが配信終了ボタンを押すと、腕を上げ伸びをした。隣の横須賀リンもほっとした表情を見せる。

 

「配信完了!リンちゃんお疲れさま!」

「お疲れさま」

「前に誘った時には断られたのにどういう心境の変化?ありがたかったけど」

「ちょっとナユに聞きたいことがあって」

「なになに?」

 

 リンは懐から一枚の写真を出した。

 

「げっ!」

「これについて」

 

 その写真にはナユとアラヤが写っていた。まるでアラヤがナユを押し倒しているようにみえる。

 

「こ……これどこから?」

「アラヤから」

「あいつ……ああ、これ、偶然アラヤがバランス崩してきてね。私に覆いかぶさってきたのよ。ワザとじゃないからアラヤを許してあげてねっ」

「ふーん偶然ね」

「そうそう偶然偶然」

 

 じっと写真を見ていたリンは、表情を消してナユを見た。

 

「じゃあこれはどうやって撮ったの?」

 

 そこでナユは気が付いた。リンが無表情で半眼ジト目なこと。

 

 ナユとリン、あとユイは初等部から士官学校までずっと一緒で、よく3人つるんで遊んだ。ナユが焚き付け、ユイが突っ走り、リンがブレーキを掛ける。そんな役割だった。

 

 だから知っている。これはリンが激怒している表情だ。

 

「ごめんなさい!アラヤを罠に嵌めました!配信で女性リスナーが増えそうだったので!」

 

 椅子から降りて土下座するナユ。リンが怒ると怖いことを熟知していた。

 

「そう、分かったわ。許すから起き上がって座りなさい」

「ほんと?許してくれる?」

 

 土下座をやめ椅子に座りなおすが、まだおどおどしている。

 

「ええ、大体はアラヤから聞いたから」

「そ、そっか」

 

 改めてそっと胸をなでおろす。

 

「でも配信はもうやめなさい」

「ええええ!!」

 

 ほっとしたのも、つかの間飛んでもないことを言われた。

 

「ちょ、ちょ。ちょ、やっと登録者数30万人突破したところなのよ!?」

「今のままだと身バレして大変なことになるわよ」

「そんな!アバター使ってるし、声も変えてるよ!」

 

 先ほどの配信でもリンも併せてちょっと変えたアバターを使っている。

 

「でもアラヤは一発で分かったって言ってたわ」

「う゛」

「友達なら兎も角、軍のお偉いさんにばれたら危ないからやめなさい」

「そんなー」

「三沢のおばさんに言うわよ」

 

 幼馴染のリンはナユの実家に遊びに行ったことは何度かあった。そしてナユの母親は武家三沢家当主でカシ・マシン流の宗家でナユの師範でもある。

 

「や、やめてー!お母さまにボコされる~」

「じゃあ配信はもうおしまいね」

「あぅぅ」

 

 その日、銀河ネットから『なゆちゃんねる』が削除された。元リスナーは何があったのか分からず困惑したが、すぐに忘れられる。ネットは広大だ。

 




評価、ご感想お待ちしています。

【完結】NGチルドレン【EVAFF】もよろしくお願いします
https://syosetu.org/novel/323311/
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