【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ 作:ガルカンテツ
Part-A
マクスウェル・アンドルーズは、戦場が一望できる山脈の頂上に着陸した。
『こちら04! すみません! 大破したため脱出します!』
『09が敵HFに攻撃を受けました!
「了解だ。お前ら無理はするな。操魂球を回収したら速やかに離脱せよ」
部下から次々と被害報告が入る。状況は芳しくないようだ。
マクスウェルの部隊は惑星上戦闘に特化しており、これまでも数々の戦場で敵を叩き潰してきた。
降下地点をここにしたのも、山岳地帯での戦闘経験が豊富で、他のHF隊とは練度が違うという自負があったからだ。敵HFのHFF-16よりもうまく立ち回れると判断したためである。
しかし、想定以上に敵が強い。
「ふむ、これは例の青い部隊とかいう……」
北東部各地で、強力な部隊が突如出現しているとの報告は受けていた。その部隊に当たったのかもしれない。
そう考えていたところ、眼下に青いHFが現れた。
『マクスウェェェェェル!!』
外部スピーカー越しに聞こえてきたのは、よく聞き知った声だった。
「おお、聖騎士団のジョージじゃないか!」
マクスウェルもスピーカーで返答する。大気のある地上だからこそ可能なやり取りだ。
『今は『
「聖都では途中で邪魔が入ったからな! 望むところだ!」
『我が両手棍『
「わははは! 来い! ジョージィィィ!!」
『うおおおおおお!!』
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星菱レイは、敵のHFA-10が繰り出した横殴りの戦槌を避け、低い姿勢のまま電光石火で懐に飛び込む。
(テン・シント流太刀術二一の太刀。
最接近した状態から、下より斜め上へ斬り上げる技――逆袈裟斬りを叩き込む。
シュカン、というまるで紙を断ったような音が響いた。敵HFは一瞬だけ動きを止めたが、一拍置いて、斜めに断たれた頭部と肩がずるりと滑り落ちる。その断面は恐ろしく鋭利だった。
「さすが長曽祢虎徹。切れ味がすごいな」
残心の姿勢のまま、レイは驚きを漏らした。この太刀は譲り受けたものだ。前の持ち主である春日ツクモによると、高名な刀鍛冶が
敵HFの操魂球が排出されるのを見届けると、横田ユイから通信が入った。
『状況は!?』
「1機大破。これで2機目だよ」
『了解! こちらも2機大破させたわ。次のポイントに移動するわよ!』
「了解」
敵HFは想定していたイーグルではなかったが、重装甲ゆえに足場の悪い山岳地帯では動きが鈍い。それでも手練れのようで手強いが、こちらの方が一枚上手のようだ。聖青十字騎士団でこの戦域を引き受けたのは正解だった。
こちらの倍以上の数を誇る敵を迎撃するため、レイ達は次の地点へと急行する。