【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ   作:ガルカンテツ

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Part-B

 連邦北東部の解放を目的とした大遠征艦隊は、5個の遠征空母打撃群(ECSG)で構成されていた。しかし実際に侵攻を続けているのは4個部隊のみ。

 残りの一部隊は、最前線とサルガス(Sargas)運河の中間地点に駐留していた。

 

 第15遠征空母打撃群(15th ECSG)は、遠征軍総員10万人への補給を主任務とする、前方展開拠点としての役割を担っている。

 

 現在の軍艦は燃料こそ不要だが、搭乗する人員を維持するための食料や消耗品は日々大量に消費される。各艦にも備蓄はあるが、それも数週間程度。今回の大遠征のような長期戦では、別途補給が不可欠となる。エイトリア貴族同盟(ANU)本土から遠く離れるため、後方支援を専門とする補給部隊が用意された。

 

 その中心となるのは揚陸艦ではなく、補給艦の群れだ。大小さまざまな補給艦に加え、内部に広大な農場まで備えた食料専門の大型給糧艦も存在している。

 

 当初は局所泡連合(LBU)による補給線を狙った攻撃が予想されたため、一個艦隊が護衛に就いていた。しかしLBU軍は地上防衛に専念する水際作戦をとっているらしく、第15遠征空母打撃群(15th ECSG)は、これまで一度も攻撃を受けていない。

 

 これまで平穏だった第15遠征空母打撃群(15th ECSG)旗艦、エセックス級空母CV-1019『ハンコック』の艦橋に、突如として警報が鳴り響く。

 

「どうした!」

「本艦、霊電子攻撃(AEA)を受けています!」

 

 艦長の怒号に、魔女の衣装を纏ったオペレーターが答える。

 

「何だと!? すぐに対応しろ!」

「既に霊電子防護(AEP)を展開中ですが、出力が強すぎて防ぎきれませんっ」

 

 ブリッジに詰めている霊電子要員の魔女たちが、数名がかりで必死に端末を操作する。その邪魔をしないよう、艦長は別の通信士へ声をかけた。

 

「通信士、他艦の状況は?」

「どの艦からも応答がありません! 本艦と同様、霊電子攻撃を受けているものと思われます!」

「それほどの大規模攻撃なのか……早期警戒機は何をしている!」

「それが……」

 

――

 

 艦隊周辺を哨戒していた人型早期警戒機HFE-2Cホークアイは、全力の回避機動を強いられている。

 

 数十秒前、コックピットにロックオン警報が鳴り響く。ホークアイは広域霊探(Aether Radar)能力を駆使して常に警戒を怠っていなかったが、突如として強力なエーテルレーダー反応を検知。咄嗟に回避を開始した。

 

 搭乗している魔女は、ランダム回避を繰り返しながら必死に攻撃元を探る。だが、迫りくる対象は光速に近い速度で肉薄しており、AIM(対空迎撃魔術(Air Intercept Magic))そのものからレーダー反応が放出されていた。連邦が採用しているセミアクティブ方式のナンバー7『スパロー』とは、根本的に仕組みが異なるようだ。

 

 AIMが数光秒まで迫ったところで、彼女はエーテル誘導を撹乱するためのエーテルフレアを散布。

 

「これで回避っ!」

 

 だが、パイロットの魔女の健闘も虚しく、AIMから放たれるエーテルレーダー反応は逸れない。ミサイルは至近距離で炸裂する。

 

「きゃあっ!」

 

 機体は大破。自動的に操魂球(Cockpit Sphere)が射出され、救難信号を出す。ホークアイは撃墜された。

 




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【完結】NGチルドレン【EVAFF】もよろしくお願いします
https://syosetu.org/novel/323311/
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