【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ   作:ガルカンテツ

31 / 292
Part-D

 赤壁連合から脱退を表明したホーロー国。その惑星にある連合軍駐留基地で暴動が発生していた。

 

「ま、まってくれ!命だけは!」

「てめぇ、あのとき略奪してきたやつ!よくも俺の店をめちゃくちゃにしやがったな!妻の仇だ!!」

 

 銃声の後、連合軍兵士はうめき声を上げ倒れる。パン屋を営んでいた男は略奪、放火で失った妻と店舗の仇をとったが怒りは収まらない。

 

「おいパン屋!!こっちにも隠れてるぞ!応援頼む!」

「今行く!」

 

 連合軍駐留基地では、あちこちで銃撃音や爆発が発生していた。基地の周りの住民が武装蜂起をして基地を襲っている。

 

 連合の離脱後、各地の駐留基地への補給が滞っていた。そして軍人が取った行動は武力を背景にした周囲への略奪だ。住民を武器で脅し食料や物資を略奪して火をつけ暴力を振るった。

 

 やりたい放題していた軍人に住民は怒りを爆発させ、レジスタンスを結成して武装蜂起に至る。

 

 

「報告!基地司令を拘束!降参を宣言したぞ!」

「よくやった!俺たちの勝利だ!」

 

 とある建物の地下にあるレジスタンス本部が大いに沸いた。

 

 本部から指示を出して武装蜂起を組織的に行い、軍人ではない一般人のみで勝利に導いだ。

 

 武器はレールガン小銃とレーザー拳銃、手榴弾くらいだが、基地の軍人全て普遍人(Normalian)で構成されていたため、威力を発揮できた。開魂者(Openian)の軍人は新星系戦で大幅に減少している。

 

 皇国のように国民全員開魂者というのは珍しく、銀河国家群でも全人口の6割くらいは普遍人だ。彼等は惑星で生まれ育ち、惑星を出ず、そのまま寿命を迎えることも少なくない。

 

「やったなリーダー!」

「ああ、チェンさんの武器提供のお陰だ」

「あれは軍の横流し品だからな。処分するのに困っていたところだ」

「それでも助かったよ!ありがとう!」

 

「いいってことよ。でもこれからが大変だぞ。他にも連合軍基地はあるからな。他のレジスタンスと共同して連中を惑星から追い出さないと」

「おうよ、これからも頼むぞ同志諸君!」

 

 再度本部内で歓声が上がる。チェンと呼ばれた男も腕を突きあげた。

 

 

 このチェンと名乗る男は本名ではなく一般人でもない。皇国軍の情報本部第一作戦部に所属する工作担当官だ。

 

 工作担当官は皇国の安全保障に必要な諜報活動を行っている。政治・軍事・経済情報の収集などの他に、反政府組織などの援助を行うこともある。今回も秘密裏に潜入しレジスタンスの活動を補佐していた。

 

 特殊作戦、不正規戦、秘密作戦、非合法作戦等に従事する作戦部は、通称忍術部隊と呼ばれている。

 

 忍術と言っても火遁の術とか木の葉隠れの術を駆使するわけではない。あくまで諜報活動のための技術だ。

 

 他国にニンジャと恐れられているのは都合がよいのでほっておく。

 

 

 ホーロー国に限らず、赤壁連合の各国で同じように武装蜂起が起きており連合の瓦解どころか、国の体制自体が揺らいでいた。

 




【完結】NGチルドレン もよろしくお願いします
https://syosetu.org/novel/323311/

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。