【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ 作:ガルカンテツ
「ビリー・エドワーズと
「ああ、よく来てくれた」
ビリーが敬礼した後、アラス・エルメンドルフと握手する。
「アラスの兄貴……じゃなかった、お久しぶりです。エルメンドルフ大佐」
「いつもの呼び方でいいぞビリー。補充の機体と食料をありがとうな」
ビリーの部隊が、
追加の装備より、食料をめちゃくちゃ感謝され、首を捻った。
「……そうですか。補給艦が……」
「ああ。前方展開拠点としていた
「攻撃型霊電子戦艦……それで、こんなに密集してるんですか」
第11と第16の艦隊は、球形陣を取っているが、普通の陣より、かなり密集体形になっている。まるで何かに怯えるように。
事実第15以外にも、
そして、敵が保有しているのは、攻撃型霊電子戦艦と呼ばれるもので、本来自衛の重力子魚雷しか持っていないはずが、対艦攻撃魔法を放つ艦種が新たに現れた。対艦攻撃魔法『トマホーク』を霊電子戦艦のHFRを媒介に放つ。旧帝国のUボートに近いもので、かつて連邦軍でも研究されていた。
しかしANU側では未だに試作段階で、先にLBU側で実戦配備されたらしい。
研究開発を行う『魔女の森』と呼ばれる魔術同盟は、『聖女の塔』ことエクス教のように敵対はしていないが、ANU軍には非協力的で、要求してものらりくらりと躱される。LBU側で先に実戦配備ができたのは何者かによる協力があったとしか思えない。
連邦領北東部は、ほぼLBU側の支配になっていた。
「なるほど。そういえば、マクスウェルのおっさんも撃墜されたそうですね。我々は、その代理で来ました。あと、シロウの兄貴もやられたとか」
「……ああ、そうだな。俺も愛機を失ったよ。なんとか脱出できたが」
「ええ! 兄貴まで!? 誰にやられたんですか!」
「『
「ええ!?」
ビリーは驚愕した。まさかこんなところで彼女の名前を聞くとは。
「部下も半分落とされたよ……俺の未熟さゆえだ」
アラスは自戒の念として胸に刻み込む。アラス自身はカタリナのおかげで助かった。カタリナに対しては感謝してもしきれないが、助けられなかった部下に関しては、悔やんでも悔やみきれない。
HFパイロットは
あのときシロウに言われた言葉が思い浮かぶ。
(俺はやはり道を間違えたのか……)
「ところで、次の目標は決まっているのでしょうか」
黙ってしまったアラスに、ビリーが気を使って話題を変えた。
「あ、ああ。遠征作戦の期限が迫っている。来たばっかりですまないが、次の星系が最後の目標となる」
「どこの星系ですか?」
「ゲティスバーグ星系州だ」