【第二部開始】人型機動兵器ヒューマンフレーム・ゼロ 作:ガルカンテツ
Part-A
「
『うおおおお! 騎兵隊だー! 馬その1ヒヒーン!!』
『馬その2……って、何言わせますの!? というか、何故馬!?』
ユイは、XHFB-70バルキリーのコックピットで苦笑した。
作戦とはいえ、スピーカーで「参上!」などと言うのは恥ずかしい。ゴウガとデルフィーヌの漫才は置いておいて。
だが、躊躇してはいられない。敵の隊列が乱れているうちに、できるだけ数を減らさなければ作戦に支障が出る。最初のイーグルへの攻撃は完全な奇襲だったが、今のでこちらに注目した。最短で次の敵機へ向かう。
2機目のイーグルも動揺していたのか、
3機目のイーグルへ突撃する。地上戦と
敵機へ突撃し、一撃で倒す。そしてまた次の敵機へ向かう。ユイの二つ名である
とはいえ、やはりHFの主戦場たる星間空間とは勝手が違う。亜光速で飛翔する宇宙と違い、地上ではドスドスと土煙を上げながらHFを走らせるしかない。どうしても次の敵までは時間が掛かる。
だが、ユイは焦らなかった。後ろには
次のイーグルは動揺が収まったのか、きちんと騎士盾を構え、頭部や各関節を守る防御態勢を取っている。
(さすが騎士師団ね。隙がないわ。でも……)
ユイのバルキリーは、走りながら長槍を頭上で回転させた。その速度が上がったところで、一気に端を持ち、横から足元を狙う。
(テン・シント流槍術参の槍――
回転速度で遠心力を乗せ、槍のしなりも利用した足払いは、盾で隠しきれていないイーグルの足元を薙ぎ払った。
数百トンもある重量級HFを軽々と吹き飛ばし、転倒させる。
「バイパー・ゼロ! お願い!」
『了解』
最も信頼する相棒にあとを任せ、次の目標へ向かう。
――
ペンシルベニア星上空で霊電子妨害と戦場監視を行っていたカタリナ・アヴィアーノは、純白の修道服姿を模した人型霊電子戦機HFEA-6 プラウラーのコックピットで異常を検知する。
「新たなHFが6機? これは……いけない! 大佐に連絡を!」
しかし、カタリナの声はアラス・エルメンドルフには届かなかった。
「
同時に、プラウラーを上回る出力の霊電子攻撃が始まる。カタリナがこれまで経験したことのないほど強力なものだった。すぐに対抗するが、クラックされないようにするだけで精一杯だ。
焦るカタリナのプラウラーへ接近するHFがあった。青いチュニック型のワンピースにマントを装備したHFがサーベルを抜刀し、襲い掛かる。
「!!」
寸前で気付いたカタリナは、プラウラーが装備していた錫杖で、なんとか防ぐ。そのとき通信が繋がり、声が聞こえた。
『お久しぶりですね。カタリナ』
「その声は、ミリィ!?」