個性:人修羅   作:飲んだくれ閣下

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第15話

 

 

 

間薙vs轟

トガvs八百万

 

残りは3試合。個性社会のオリンピックとも言われるだけあり、準決勝まで試合が進んでから来る観客もいる。現状、最大席数を超える程の人数だ。席を立って通路や床で観戦する始末。

 

そんな中、自分は轟と相対する。正直驚異も何も感じない。あくまで試合前のストレッチ程度に手足をブラブラしたり、セメントス製のフィールドを踏みしめたりするぐらいだ。

 

「俺はお前に勝ちたい。だけど、勝てる気がしない」

 

ふと、そういう轟を見る。たしかに、離れた位置でも轟を吹き飛ばすぐらいは訳ない。瞬殺する気でいる自分からしたら、無駄な会話にしかならない。

何せ、つまらない話をしたエンデヴァーに対する嫌がらせになるから、という理由でしかない。エゴでしかない行動で生まれた轟焦凍を憐れむが、炎を受け入れずに居続けた負債が来ただけに過ぎない。

 

──エンデヴァーのエゴを鼻で笑い、嫉妬も炎も飲み込んで栄養にすれば良い。それをしなかったから勝算がないのは当たり前だ。トガにも、ましては炎が暴発しなければ緑谷にも負けるレベルだ

「耳が痛いな。……少しでも食らいつくつもりで行く」

──少しでも満足いく結果にしたやろう

 

『レディー。ファイっ!!』

 

 

──気張れよ?

 

簡単な話だ。

轟は少しでも使える手段として、範囲攻撃を使い続けている。

攻撃のバリエーションが乏しいが、それ故の強さがある。それを反対の炎でデメリットを消しつつ使い続けるという。逆の炎を使う時も同様。

向こうは当然それを分かっているし、自分もそれが弱点の様に見せている。1:1なら態々範囲攻撃をする意味は無いが、それしか無いから使うしかないなら話は別である。

ただの通常攻撃による殴打。ただし、全体攻撃である。

 

「がっ──」

 

個性による攻撃より先に、ただの殴打だ。傍から見たら、空気を殴ったら轟が吹き飛んだ様にしか見えない。

それは事実だ。厳密には、相手全体に殴打が飛んだというべきか。

遠距離にしか見えないが、残念ながら接触してるし物理攻撃だ。ただ、傍から見たらそうにしか見えないだけである。

 

一撃。何もさせないまま、何が起きたか理解できないまま場外ダウン。意識を刈り取る必要すらない、ただただ敗北したという事実だけで終わりという、1番屈辱だろう終わり方だ。

負けるまでは良いだろう。問題は何が起きたか理解できないままが故に、対策不可の攻撃である。

 

観客も唖然としている。フィールドにいる自分が勝ったという示しの為に拳を上げて、勝利が告知された事でそのままフィールドから出る。

 

なんとも呆気ない。ただ、エンデヴァーに対する嫌がらせでしかない方法だから仕方ないと思って欲しいが、それを場外で呆然としている轟に話す義理は無い。

 

控え室に戻る際に待ち構えてたエンデヴァーが苦虫を噛み潰した様な顔をしていて少し気分が良くなったぐらいだ。

 

──自慢の作品が出ずに終わったな

 

皮肉たっぷりの言葉をすれ違いざまに言って、これ以上の関わりが無い事を祈る。正直面倒臭いのだから。

次のトガとの試合の為に控え室で待機だ。

 

 

 

控え室の中でトガvs八百万の試合を見る。

はっきり言うと、自分とほぼ同じ試合内容だ。八百万が創造する前に最速で変身して八百万を場外に吹き飛ばすだけ。

やってる事は爆豪の時みたいな復帰される事を想定しているか否かぐらいだ。

待ち構えられてたなら金剛鉄身は使うだろうが、それは射撃武器を大量に用意されている中に正面から突っ込む場合だ。だいたいの場合はそういう事をせずに終わるだろう。

一応、巨大な悪魔からの殴打を完全に潰すのが本来の使い方だ。なんなら、ギリメカラに間違って物理攻撃した場合の反射対策でもある。自分にはいらない対策だが、それはピクシーを含めない他仲魔には習得させてる「貫通」を持っているからだ。

 

ピクシーは元よりマカラカーンがなければほぼ必ずダメージが通るエナジードレインとメギドラオン、それに常世の祈りにラスタキャンディ。

悪ふざけでアンティクトンを覚えさせようとしたが、本人が拒否したので諦めた。

クーフーリンは元より衝撃属性で貫通のゲイボルグがあるが、命中率の問題を解決した朧一閃でどうにかなるようになった。素殴りしなければだいたい当たる。貫く闘気は一応覚えさせてるが、そうそう使う事はないだろう。

 

パールバティもピクシーと似た構成だが、攻撃系はエナジードレインのみ。常世の祈りとラスタキャンディ。ランダマイザによるデバフがメインだ。

ギリメカラはランダマイザ。他は咆哮を使った引き寄せ。耐性は緩いがさっき言った物理反射がある。

他はジャックフロストにケロベロス、トールと言った面々だ。

他にもいるが、その内自分ら側に至るトガには近い内に紹介しようとは思う。公のお膝元の藪知らずでならいくらでも修行ができる上に仲魔が出ても問題ない空間になってるからだ。稀に迷い込む馬鹿が居るらしいが。

 

さて、トガとの試合だが。

トガが棄権する事で自分の優勝となる。それもそうだ、自分と戦うなんていつもやっている事だから、修行の焼き回しでしかない。

体育祭で対戦が楽しみだった観客は肩透かしだが、それは仕方ないと思って欲しい。

何せ公からの指示に逆らう意味が無いからだ。体育祭を1秒でも早く終わらせて、来たる出来事に備える時間を与えるという理由である。

特に轟と緑谷だ。エンデヴァーに対する嫌がらせだけが理由ではない。この2人は公が目に掛けているからだ。なんなら公が

『中心点だ』

と言うレベルだ。マガツヒが見える我々からしたらそりゃそうだとしか言いようが無い。

 

表彰でオールマイトがスベり芸をして終わりを告げる。

順次は自分、トガ、轟である。八百万は連戦で轟と対戦が出来ないということで暫定4位だ。

 

 

 

 

 

 

『やはり、マガツヒの流れが乱れておる』

 

ジェントル達と居る隠れ家という名のマンションの地下に、将門公が訪れてそう言った。

ジェントルとラブラバ、トガからしたら訳が分からない事を話しているが、かなり重要な話である。

過去にクーフーリンをこの世界のアマラの海に送った時の結果が判明した。どうやら、マガツヒ──強い感情を集める存在が、流れを乱しているとの事だ。

中心点の2人とは別で、マガツヒを認識しているとしか思えない様な存在が居る、という証明でもある。

 

「もしや、AFOという存在では?」

 

ジェントルが出した内容はAFOと呼ばれる巨悪が、過去にオールマイトに倒されたという事。それがまだ生きており、何かをしているらしい。

USJで襲ってきたヴィラン達が怪しいと踏んでいるが、手だらけの奴から過去に勧誘された事があるという、ジェントルからの談。

名前は聞いてないが、特徴が一致しているとの事だ。

 

もし、そんな奴がいれば目立つだろう。特徴を覚えたピクシーが周辺のショッピングモールや付近を巡回すると言って出た為、後でケーキや甘味を買っておこう。

 

「監視カメラのログとか探してみます」

 

ラブラバからは特徴を入力したプログラムを監視カメラに仕込み、そんな奴を見つけたら通知が行く様にセッティングしたとの事。

 

そして──

 

 

「──来たぞ、間薙」

 

心操が、隠れ家にまで来たのだから

 

 




ギリメカラ
オート戦闘の天敵。貫通手に入れるまでは危険にも程がある。味方だとそうでもない感じがあるが、弱点を耐性にしてしまえば化ける。

クーフーリン
5V仕様。衝撃プレロマギガプレロマに物理プレロマギガプレロマを入れたアタッカー。作者お気に入りの構築。耐性モリモリ入れてるが枠が足らずに火と氷が普通に通る。

ピクシー
万能アタッカーを兼ねた回復役。ラスタキャンディはそんなに使わないが、先手で出すなら使う感じになる。基本的に回復使いつつエナジードレインで削りを入れつつ回復する。

ケロベロス
物理プレロマギガプレロマ入れた貫く闘気入りのマッスルパンチ型。拳はどこから出てるんだ……。耐性の穴は衝撃。他は封技に耐性。

ジャックフロスト
5V仕様のアイスエイジ特化。コンセントレイトと氷結プレロマギガプレロマ入れたガチガチのアタッカー。火炎無効入れたせいで外見詐欺みたいなジャックフロストが出来上がった、作者の構築。

パールバティ
エナジードレイン以外の攻撃が出来ない型。補助モリモリでの運用しか考えてない。開幕で出してピクシーがラスタキャンディでパールバティがランダマイザという感じで動く。こちらも火炎無効入れたせいで耐性の穴がない5V仕様の作者構築。物理が素通しな為、人修羅戦で開幕落ちされる事が多かった(泣)

トール
雷特化。なお、このトールは魔法アタッカーである。物理は貫通撃以外は覚えてないので、ハンマーが飾りと化した。


アンティクトン
4で暴れ散らかした万能特大ダメ&全ステデバフの壊れスキル。フリンは習得できないから困るが、仲魔は習得できたので難易度ハードじゃなければ使えば勝てるぐらいだったりする。
ちなみに4fではニヤリ時限定で全デバフがつく形で弱体化した。5には名前すら無くなった。

ナホビノ
5、5Vの主人公の事を指して言っている。
厳密にいえばナホビノという名の状態に戻れれば、絶大な力を手に入れることができると言われている。5の悪魔が人間を狙う理由の大半がこれだったりする。真3側からしたら、ある意味で人修羅に近い状態になることで創生を行う権限を得る権利を手に入れるようなもの。
5、5V主人公はそう言った意味では幸運というか豪運。
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