投稿のことすっかり忘れてました。
ま、まぁ…。うん。これからもよろしくお願いします。
次の日
慧side
「ふぁ~…今何時だ…?」
そう言いながら目を覚まし、枕元に置いてある時計を確認すると…。
9時でした。
「…朝飯用意してない!!」
やばいやばいやばい!急いで用意しないと!
そう思いながら大急ぎで着替えて1階に降りると
「…え?」
キッチンにいろはさんとルイさんがいました。
「あ、慧、おはようでござる。」
「勝手にご飯作らせてもらってまーす。」
僕に気づいた2人にそう挨拶されました。
…嘘でしょ。
「だ、だめだったでござるか?」
顔に出ていたのか、そういろはさんに言われました。
「いや、そういうわけじゃなくてですね」
客人にさせるのが申し訳ない、と言おうとしたところを遮られ
「なら大丈夫でござるね!」
「用意してあるので是非食べてください!」
そう2人に言われました。
…作ってくれたものを無下にするのも悪いですね。
「それじゃあ、運んで食べますね。」
「ありがとうございます!」
僕はそう言って盛ってあった朝ごはんをテーブルに持っていきました。
まさか作ってくれると思ってませんでしたよ…。
お弁当はあとで作って机の上に転送しておこうかな…。
とりあえず、着いたのでご飯を置き、座りました。
「いただきまーす。」
そう言って、そのご飯を口に入れると
「…うま。」
思わずそう言ってしまうほど美味しかったです。
レシピ教えてもらわないと…。
「おいしいですか?」
洗い物が終わったのか、ルイさんが聞いてきました。
「すごい美味しいです!」
「やっぱり料理上手な人はすごいなぁ…。」
そうルイさんに言うと
「慧さんのほうが上手だと思いますけどね…。」
と、苦笑いしながら言われました。
「え?」
僕的には断然こっちのほうがおいしいんですけどね…。
「まぁ、ごちそうさまでした!」
そう言うと
「はい、お粗末様でした。」
と、ルイさんが返してくれました。そんなところで
「慧~もうそろそろ11時でござるよ~。」
「用意したほうがいいんじゃないでござるか~?」
と、いろはさんに言われました。
「え!?」
そう言いながら時計を確認すると
…ほんとに11時だ。
「い、急いで準備しないと!」
「また後で!」
「わかったでござるー。」
「わかりましたー。」
そうやり取りを軽くして、僕はマイクラの世界に向かいました。
何で今日こんなに調子悪いんだ…。
マイクラの世界
「…まぁ、もう揃ってますよね。」
結局12時ぴったりに準備が終わりました。
「…ごめんなさい。」
僕はそう謝りました。
まさかこんなにぎりぎりになるとか自分でも思ってませんでしたよ…。
「大丈夫だよ~」
「沙花叉達も大体11時50分とかに来たもん!」
「慧だってミスすることぐらいあるでござる!」
そう3人が慰めてくれます。
…ありがたいなぁ…。
よし、気持ち切り替えよう!
「それじゃ、錬金術をお見せしましょう!」
「まずこの世界ですが、いろはさんはご存じの通りマイクラの世界をもとにしています。」
「ですが、その中でも唯一現実世界と同じものがあります。」
「なんだと思いますか?」
僕はそう問いかけました。
でも、さすがにみんな分かんないですよね。
と思っていたんですが…。
こよりさんが手を挙げていました。
「こよりさん、わかったんですか?」
そう聞くと、
「う、うん。自信はあんまりないけど…。」
という返答が返ってきました。
そもそも、一つの結論を出すこと自体難しいと思うんですけどね…。
「それじゃ、なんだと思いますか?」
僕がそう聞くと
「世界そのもの…?」
そう答えてきました。
なるほど。ある意味ではそうも取れるか…。
さすが頭脳なのかな?
「ある意味正解です。」
「この世界は現世と同じ原子の種類をしています。ただその状態が違うだけで。」
「だから、この世界で作れるものは必ず現世でも作れます。」
「まぁ、現世で欲しい物を作るためにそのものを作る技術とか必要になってくるんですけど…。」
と、僕は説明しました。
だから現世では錬金術が不可能とされてきているんですよね…。
「じゃあ、やっぱり無理なの?錬金術をやるのは…。」
そうこよりさんから帰ってきました。
「…なら何で僕はこの世界にこよりさんたちを連れてきたと思います?」
「それならわざわざ、ヒントを与えるとか言いませんよ。」
「ま、僕が与えるのはヒント…というより必要なものですけどね。」
そういって僕は変換テーブルに近づきました。
すると
「慧さん?」
と、こよりさんから声をかけられました。
「ま、見ててくださいよ。」
そう言いながら、僕は目の前の特殊な魔法陣が書かれたテーブル…錬金術の「変換テーブル」に集中しました。
アクセス…MCを物体に構成…。
「よし。」
「これを渡します。」
そういって僕がこよりさんに渡したのは、グロウストーンダスト、レッドストーン、そしてこの世界で賢者の石を作るために必要だったエナジークリスタル。
「…これ、もらっていいの?」
そうこよりさんに聞かれました。
あげるつもりで作成したんで逆に貰ってもらわないと困りますが…。
「えぇ。もちろんです。」
「僕にとってはもうこんなものいくらでも生み出せますからね。」
僕がそう言うと
『…は?』
と、全員から驚きの声が聞けました。
やっぱりみんなびっくりしますよね~。
「説明しましょうか。」
「僕が行っている錬金術は必ず賢者の石を通さないとできない代物です。」
「なぜかというと、賢者の石を通すことで原子をさらに中性子に分解しているからです。」
僕がそう言うと
「?もっと詳しく説明してほしいのだが。」
そうラプラスさんが言ってきました。
「風真もわかんないでござる。」
「沙花叉も~。」
「私もです。」
それに続いてこよりさん以外の3人が言ってきました。
対してこよりさんは
「…確かに共通にはなるし、そこから電力を通せばできる…。でも核分裂…。」
考察してるみたいですね。あれは邪魔しない方が良さそう。
「簡単に言うとですね、物はすべて共通のものからできているので、その共通のものまで物を分解しているってことです。」
「それを僕は100万でまとめてMC...マテリアルコストと呼んでます。」
「そのマテリアルコストに物を分解した際に賢者の石に取り込まれる電力を流せば物体に変化させられるんですよ。」
「これが僕の錬金術です。」
僕がそう説明を終わらせると
「…それじゃ、理屈が立たないよ。慧さん。」
と、こよりさんが言ってきました。
「このエナジークリスタル、見た感じだと水晶に許容範囲ギリギリの電力を供給して、さらに別の力で変質化した後電力を込めなおしたものだよね?」
「そんな電力を使ってしまったら錬金術は使えなくなるんじゃないの?」
「一応、電力を取り除いて中性子にすれば核分裂反応が起きてエネルギーは手に入るけど、電気エネルギーには変わらないと思うんだけど。」
とこよりさんに言われてしまいました。
さすが、鋭いなぁ。
「そうですよ?でも、グロウストーンを使うことでそのエネルギーを吸収して電気エネルギー化することが出来ます。正確に言えば、グロウストーンを利用して光エネルギーに変換した後、その光エネルギーをレッドストーンが電気エネルギーに変換、エナジークリスタルがそれを吸収しています。」
「さらに言えば万が一無くなったとしても、核融合炉3つほど保有してるので電力が無くなることは皆無なんですよね。」
「もはや電力なんて余り過ぎて困るレベルです。」
僕がそう説明すると
『…はい?』
と、5人とも驚きの顔を見せました。
まぁ、そうなるよね、個人で核融合炉持ってるっておかしいから…。
「見せましょうか。ついてきてください。」
そう言って、僕は5人を連れて世界の一番上、発電拠点に向かいました。
こよりside
慧さんってなんかいろいろおかしいのかも。
核融合炉ってかなり危ない代物なんだよ?
なんでそんなものを余裕の表情で保有しているの…?
そうやってこよが考えを巡らせていると
「…こよちゃん。」
いろはちゃんから声をかけられた。
「考えたら、気が狂うでござるよ。」
…えぇ…。
風真side
相変わらず慧はぶっ壊れたことをさらっというんでござるよなぁ…。
…こよちゃんがずっと考えてるでござるな…。さすがに言うでござるか。
「…こよちゃん。」
「考えたら、気が狂うでござるよ。」
そう伝えたらこよちゃんは呆れたような顔をしたでござる。
ちゃんと考えるのやめてくれたみたいでござるな。
…慧がいる深い深い心の闇。
結局、風真は慧の大きな秘密を知ってしまってるでござる。
慧を蝕む病。慧のアルバム。
…なんか、申し訳ないでござるな。
でも、手掛かりにはなりそうでござる。
魂に刻まれている病。それにあの死体のアルバム…。
…もしかして。
あの死体は…慧が…?
「おい、いろは。」
「え!?」
そう考えていると、ラプ殿に声をかけられたでござる。
「もう着いてるぞ。移動しないのか?」
「…あぁ!ごめんでござる!今移動するでござるよ。」
そうラプ殿に伝えて動こうとした時
「…ちょっと来い。」
と言われたでござる。言われたとおりに近づくと
「一人で悩むな。誰かに相談しろ。」
と、ラプ殿に耳元で言われたでござる。
「…わかったでござるよ。」
ほんと、ラプ殿は鋭いんでござるから…。
慧side
…いろはさん、何か悩んでるみたいですね。昨日アルバムを見に来たいろはさんといい、皆何かがおかしい…。
まさか、零がやろうとしてる「やり方」って…。
「…マジで行けると思ってんのかよ。零。」
そう思わずつぶやくと
「?慧さんどうしたの?」
そうこよりさんに声をかけられました。
「い、いや、なんでもないですよ!」
ひとまずは発電機構とMC生産所を見せないとですね…。その後で確かめましょう。
「これが発電機たちですよ~。」
そう言って核融合炉3つ、核分裂炉2つ、工業用タービン、大量のソーラーパネルを見せました。
それを見た5人は
『...』
あ、やっぱり絶句します?
「まぁこれだけあれば足りるんでいくらでも錬金はできますよ~。」
「ついでに、あれも見に行きますか。」
僕がそう言うと
「あれ…とはなんですか?」
そうルイさんが反応しました。
その言葉に僕は振り向いて
「MCの生産場ですよ。」
そう発して、発電拠点の横にある圧縮丸石で建造した建物に向かいました。
ルイside
結局、あの後解散しちゃって色々細かいところは聞き出せなかった…。
というか、慧さん本当に何やってるの?
自分が何してるか分かってるのかな…。
それに、MCの生産所ってことは…。
そう私が考えていると
「つきましたよ~。」
そう慧さんに言われて私が見た光景。
それを見て私は
「…うん。分かってたよ。わかってた。」
と、もらしていた。
うん。モンスタートラップなんだろうなぁって思ってた。
でも、でもよ?
「このモンスターの出現量おかしくないですかぁ!?」
私は思わずそう叫んでいた。
慧side
「…まぁ、普通のマイクラじゃありえない量ですよ。」
「『普通の』マイクラでは。」
僕はルイさんの突っ込みにそう返しました。
そう。この世界はMODのデータ…というより要素を込めた世界です。
つまりextra utility2のdrop of evilとmob gliding utills、さらにapotheosisを掛け合わせた超効率トラップも作成可能というわけです。
ついでに電気スポナーも掛け合わせてウィザスケもスポーンするようになってるのでネザースターも無限に入手可能という完全にチートレベルの効率。
しかもそれはほぼ全てネザースターに変換されてから倉庫に送られるのでMC変換も簡単。
最後に経験値も固形化して落ちてくれるからそれをいろんな機械を通して経験のオベリスクにためておけばエンチャントに必要な魂力も無限という。
「自分で作っといてなんですけど、明らかに効率が頭おかしいですよねぇこれ。」
僕がそう言うと
「…慧は後先考えないで物を作る癖がひどいでござるね。」
と、いろはさんに呆れたような顔で言われました。
「ひどい!」
さすがにそれはひどいよいろはさん!
と、言い返そうとした時
『いや、いろは(ちゃん)が正しい。』
と、他全員に言われました。
「え!?」
マジで!?そんなやらかしてるの!?
…自重しようかな。
「…まぁこよりさん。」
「僕はこういう風に錬金術を無限にできるようにしてあるので最悪電力が足りなくなったら言ってください。」
「渡すので。」
僕がそうこよりさんに伝えると
「ありがとう!」
そう笑顔でこよりさんは返してくれました。
…うーん。可愛い。
この可愛さで戦闘もできるんだからすごいよなぁ…。
…さて、確かめますか。零のやり方。
「とりあえず、ほかに気になることとかあります?」
ルイside
そう慧さんに聞かれた。
これは…それとなく能力について聞けるチャンス!
そう思って私は
「慧さんっていろいろなものを作れますよね?」
「もしかして、なにか力…とか能力って持ってたりするんですか?」
と、あくまで力に関して疑問を持ったように聞いた。
零さんから聞いてはいるけど、細かい制限や他の諸々を聞きたい…!
「あ~…やっぱりそれ気になります?」
慧さんは、私の予想とは違い、それが聞かれることをわかっていたように反応した。
慧さん、聞かれるの予測してたのかな?
「ま、ばれても問題はないですしいいか。」
「というか、多分零に聞かされてますよね?」
いきなり、そう言ってきた。それに私達は
『え!?』
と大きな声を出して驚いた。
な、何でこの人知ってるの!?
「あれ、図星です?」
「カマかけてみたらまさかほんとだったとは思いませんでした。w」
だ、だまされた…。
まさかカマをかけられたなんて…。
「ま、予想はしてましたけどね。」
「ほんと、面倒な人を殺そうとしましたよね。皆さんも。」
…説明はしてくれるんだ。
慧side
「ほんと、面倒な人を殺そうとしましたよね。皆さんも。」
そうholoXの人たちに話しました。
あの反応からして、零からは言われてるっぽいですね、てなると…。
やっぱり、「あの人」に協力を仰ぐつもりか。
まじで出来ると思ってんのか…?あいつ。
さて、流石に説明しないといけないですね。
絶対あいつの説明だけじゃ足りないので。
「ま、零から大半聞いてると思いますけど、一応伝えますね。」
「僕の能力は想像を創造する程度の能力。」
「神に匹敵する能力を持ってます。」
「その代償…なのか何なのか知らないですけど、僕の魂を作り出したくそ野郎は直すことが不可能だと思われる魂の病を付与しやがりました。」
「症状が出てるところはたぶん、零が見せてると思います。」
「あいつそういうところサボるので。」
僕はそう一息に伝えた。
たぶんここからは零も説明できていないこと。
あいつはかかってないからこの病に対して直感が働かないから。
「かかってる本人だからこれは言えるんですが…。」
「治す方法は1つだけあります。」
僕はそう伝えました。
…まぁ、「現状は」だけど。
僕のその言葉に
『え!?』
と、5人は反応してきました。
…やっぱり、わからない。とでも言われてたんでしょうね。
「それは僕を魂のかけらも残さず消し去ること。」
僕がそう言うと
「そ、それはだめでござるよ!」
と、いろはさんがそう言ってきました。
「…なんでですか?」
「僕たちはまだ4日しか一緒に過ごしてません。」
「なんならあなた方は裏社会を支配しようと僕を殺そうとした張本人ですよ?」
「僕を殺したところで、あなたたちにはメリットしかないはず。」
「この家も。この世界も。平和も。目的の達成だってたやすいことです。」
「僕を殺せばあなたたちが望んだものがすべて手に入る。」
そう、僕は伝えました。
僕の解決方法。それはこの人たち、holoXに僕を殺させること。
いろはさん、ルイさん、クロエさんに渡した装備はすべて僕の肉体にダメージを与えられる。
クロエさんに心臓を刺してもらえば魂の力を侵食して消し去ってくれる。
そして、そのあといろはさんのクトネシリカで木っ端微塵にしてくれれば、二度とこの病が発病することはない。
先にルイさんのエアーイーグルで脳天を吹き飛ばしといて欲しいところですが、それしたら魂が転生するからできないんですよね。
…ま、零は今は不可能な別の方法を使おうとしてるみたいですけど。
「…それで?なにか反論はあります?」
ま、あってもなくても、僕がどう行動するかは変わらないですけど。
「…なぁ。慧さん。」
「ん?どうしたんですか?ラプラスさん。」
反論してくるんですかね?
「あなたは…もう諦めたのか?」
「生きることを。」
「抗うことを。」
「あなたの能力は神に匹敵する、神と同等の力だ。」
「その能力を使えばそんな病、」
そこで僕は口を挟み、
「簡単に消し去れるだろう…って言いたいんですか?」
そんなの…。
「とっくに試しましたよ。」
「でも無理でした。」
「魂を生み出すことは可能でも、自身の魂を変化させることは不可能だったんです。」
「能力は全て魂に刻まれているもの。」
「だから魂を変化させると能力も変化する。」
「なので、不可能だったんです。」
僕のその言葉に5人は
『…』
と沈黙を返してきました。
…まぁ、とりあえずこれでいいか。
「戻りましょうか。」
僕がそう言うと
『…はい。』
と5人とも素直に聞いてくれました。
あ、でもあれ確認しとかないと。
「あ、いろはさんはちょっと残っててください。」
「お話しましょ。」
「…分かったでござる。」
そのいろはさんの返事のあと、とてつもない殺気が飛んできました。
「…おい、慧。」
すると、そうラプラスさんが声を掛けてきました。
いや、どちらかと言うと「脅し」かな?
「…何ですか?」
「いろはに何かしたら許さんぞ。」
そうラプラスさんに言われました。
「僕としてはそっちの方が嬉しいんですけどね。」
「ま、なにもしないんで大丈夫ですよ。」
こんな事言ったら信用も無くなるよな。
当たり前だけど。
「それじゃ…風真は残るでござる。」
「ああ。」
「いろは、気をつけてね。」
「分かったでござる。」
…さて。みんな帰ったか。
風真side
「…何で、風真だけ残したんでござるか。」
…絶対何か意図があるはずでござる。
慧の思惑に関する意図が。
そう思って警戒していると
「ま、ちょっといろいろあってですね。」
「とりあえず来てもらえますか?」
「…わかったでござる。」
そういわれたのでクトネシリカを持ちながら風真は近づいたでござる。
すると
「へぇ!?」
な、なんでいきなり風真の頭撫で始めたんでござるかこの人!
で、でも頭がぞわぞわして気持ちいいでござる…。
しばらく頭を撫でられていると
「さて、やっぱりですか。」
と慧が言ってきたでござる。
「やっぱり…ってなんでござるか?」
「いろはさん、あのアルバム見ちゃってたんですね。」
「!?!?」
な、何でこの人それを…。
ひ、ひとまずごまかさないと!
「み、見てないでござるよ…?」
そう風真はごまかしたでござるが、
「残念ですけど、今記憶見させてもらったので嘘ついたのもまるわかりなんですよ。」
と、慧に言われたでござる。
…さっきのぞわぞわは記憶を掘り返されてる感覚だったんでござるか。
「…記憶を、消すんでござるか?」
風真はそう聞いたでござる。
慧の能力であればそれも可能なはず…。
しかし慧は
「いやいや、そんなことしませんよ。」
「そういう「約束」なので。」
と、風真の予想外の事を言ってきたでござる。
「…約束?」
誰との…あ。
「もしかして、零殿とでござるか?」
風真がそう言うと
「よくわかりましたね。」
と慧は言ってきたでござる。
「…まぁ、ある程度考える力は持ってるでござるから。」
零殿は慧を生かしたい。慧は魂もろとも消えたい。
それぞれの方法に必要なのは同じ風真達。
だからこそ、風真達には必要最低限の干渉以外しないことを約束にした…ってところでござるか?
慧の方法に風真達がアルバムに関して知っているか否かは関係ないでござるから、干渉しないという約束に従って記憶を消さないっていう形なら辻褄は合うでござる。
そう考えていると
「そこまでたどりつくとは、さすがですね。」
と慧が言ったでござる。
「…勝手に心の声を聞かないでほしいんでござるが。」
風真がそう言い返すと、慧は
「あはは…すみません。」
と苦笑しながら謝ってきたでござる。
「でも、その通りですよ。」
「これを伝えるも伝えないもいろはさんの自由です。」
「僕たちは何も干渉しません。」
「お互いの目的を達成するための最低限の干渉以外はですけどね。」
そう言った後に慧は少し下を向きながら、
「…僕も死にたいわけではないんですよ。」
と言ってきたでござる。
「え…?」
あんなに、風真達に自分を殺させようとしてたのに?
「僕は、この暮らしが好きなんです。」
「数百年、数千年ぶりの血も魂も繋がっていない人たちとの会話。」
「そんな他愛もない、当たり前のこと。」
「それが本当に楽しかった。」
「出来ることならもっとこの暮らしを続けていたい。」
「でもそんなことをしたらみんなを殺してしまう。」
「二度とそんな目には会いたくない。」
「だから…殺してほしいんです。」
「魂まで壊されてしまえば、転生は不可能です。」
「二度とこんな暮らしもできない。」
「でも、だからこそ、殺してほしいんです。」
「それが、皆さんの幸せにつながるから。」
…なんでそこまで、自分のことを卑下するんでござるか…。
決めた。絶対に、慧は殺さない。
「…いやでござる。」
「え?」
「風真は…絶対に慧には協力したくないでござる。」
「もう、風真達は慧がいない生活は考えられないでござる。」
「おいしいご飯を作ってくれて、いろんなことを助けてくれて、たったの4日間が、少なくとも風真はとても長く感じてるでござる。」
「最初は敵同士だったのに、こんなにも優しくしてくれて、治る可能性が限りなく低い病気を持ちながら、自分より人のことを第一に考える。」
「慧は、もう風真達の大事な存在なんでござるよ!」
「慧が死んだら、風真達は幸せじゃなくなるでござる。」
「だから…!」
「絶対に、あなたは殺さない!」
風真は総涙を流しながら言ったでござる。
それが風真が望む未来!
そう風真が言い切ると
「…ありがとうございます。」
「出来たらいいですね。」
「タイムリミットはあと1か月です。」
「もう、二度とあんな思いはしたくない。」
え?あんな…思い?
「いろはさんは人のことを第一に考えてるって言ってましたけど、結局僕は自分のことしか考えてませんよ。」
「さて、戻りましょうか。」
慧はそう言いながらポータルを通ったでござる。
…どういう、ことでござるか。
自分のことしか考えてないなら、何でこの国はこんなに平和なんでござるか。
自分のことしか考えてないなら、何で風真達を助けたんでござるか。
自分のことしか考えてないなら、何で、自分を殺させようとするんでござるか…!
「何で…!」
「何で!」
わかんない…わかんないでござるよ。
慧…。
一体、あなたは何を望んでるんでござるか…。
ちょっと表現色々入れてみました、後かなり長くしてみました。
長かったり、見づらかったりしたらコメントしてください!(露骨なコメ稼ぎ)