かな建クエストっ!   作:たかしクランベリー   

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13話・HiGH&LOW

 

 

やっぱ戦うのかぁ……。

まぁ、言質は取れたし良しとしますか。

 

「その言葉、嘘偽りないっすか?」

「ああ。男に二言はない。」

 

「良かった。これで思う存分、

沙花叉の『魔力』を振るえる。」

「魔力だと……?」

 

「うん。そうだよ。

アンタがOKって言ったんだから、

使っても怒んないでよ。

これ使うと大抵の人はキレるし、

あんま使わないように

してたんすよねぇ。」

 

「どんな手を使っても、

私は一向に構わん。

見せてみろ。貴様の魔力とやらを。」

 

「そんじゃお言葉に甘えて……

お披露目するとしますかね。

――『メダルイン』」

 

―――発動。

 

約0.000968秒にして、

突如オーナーの中に叩き込まれる……

沙花叉の魔力開示!!

 

★★★魔力『ジャックポット』 ★★★

 

術者と対象者に、

パチスロを強制する能力。

 

最後まで立ってたやつが〝勝者〟だッ!

 

プレイヤーは

お互いに沢山メダルを貯めて、

ゲームを有利に進めていこう!!

 

♠️主な効果!!

 

▼廻遊具現-パチスロ-解放

※全対象プレイヤーに適用される。

※ゴト行為の影響を受けない。

・パチスロの台が

対象プレイヤーの右隣に出現する。

 

▼廻遊通貨-オルカ・メダル-解放

【固定メダルリミット】ゲーム開始時300

※メダル保有数の上限は無い。

 

・1ゲーム毎のメダル消費(1.5メダル)

・勝敗が決まらない場合。

プレイヤーの保有メダルが

マイナスに下振れても、

メダル消費とゲームの続行は可能。

 

▼廻遊宣言-レバーオン-解放

・『レバーオン』の宣言で

スロットは廻り始める。

・スロット回転中、

対象プレイヤーのヒット攻撃は

ストップボタンの押し判定になる。

 

・右押しは右攻撃。左押しは左攻撃。

<中央押し>or<PUSH>は

上下いずれかの攻撃が必要だ!

 

▼「オルカゾーン」を展開する。

※❶〜❺の効果が発現。

 

❶全対象プレイヤーのフィジカルは

ゲーム開始時、均等に分配される。

更に、あらゆる武具が

ゲーム中のみ消失する。

 

❷ゲーム進行に応じて、

保留属性マナの属性抽選確率を

変動させる「ぽえぽえpt」を蓄積する。

 

❸『保留属性マナ』は

3段階の色彩属性が存在し、

ゲーム演出の暖簾カラーと

ラウンド期待値を変化させる。

※保留属性マナは

10ゲーム経過で自動消滅する。

 

・属性マナ-BLUE-[期待度★]

・属性マナ-RED-[期待度★★]

・属性マナ-GOLD-[期待度★★★]

 

❹『換金』宣言時、換金枚数に応じた

強化属性マナを蓄積する。

強化属性マナは、蓄積レベルに応じて

対象プレイヤーをパワーアップさせる。

※❶、❺の影響を受けない。

※Charge Levelとして表記される。

 

❺プレイヤーが特定の能力や

事象の発生を行使する事を禁ず。

(※発動不可になる。)

(※覇気、特定果実由来の力、

波紋、幽波紋、術式、領域、

魔術、異能力、個性、結界術、

念能力、忍術、神術などを含む。)

 

 

▼[EX]廻遊舞踏-賭博狂乱-

『この魔力のゲーム中、

各ボーナスを当てることで発動する。』

《スキルリンク》

※スキルリンクの

各効果と効果時間は重複しない。

※「オルカゾーン」の影響を受けない。

 

▼Mボーナス当選時、

〈保留属性マナ〉をためる。

(※10ゲーム経過で自動消滅)

(※保留属性マナの適応効果中に

保留属性マナをためることは出来ない。)

(※ぽえぽえptに応じて

保留属性マナの属性抽選確率が変動する。)

 

▼REGボーナス当選時、

回復力強化〈大〉と防御力強化〈中〉を

対象プレイヤーに付与する。(96.8秒)

 

▼BIGボーナス当選時、

回復力強化〈特大〉、

防御力強化〈特大〉を

対象プレイヤーに付与する。(96.8秒)

 

更に、次ラウンドにためる

保留属性マナの属性ランクを

一段上げる効果を付与する。

(※1日につき1回まで)

 

▼廻遊出演-キャラ-開示

 

[富嗣くん]

→冴えない男主人公/とみつぐ

[おかにゃん]

→同僚メインヒロイン

 

[白鳥亭・うるし]

→ヤンデレの後輩ちゃん

[ハトタ・ウロス君]

→パワー系後輩男子、密かに富嗣が好き♂

 

▼廻遊出演-図柄-開示

 

→「チェリー」「ベル」「スイカ」「BAR」

→「7」「7-II-」

→「Replay」「Replay -II-」

 

 

★★★-開示終了-★★★

 

 

脳内に叩き込まれた

沙花叉の魔力が気に入らないのか。

案の定彼は、激昂の怒号を上げた。

 

「私の脳にッ……

ゴミのような情報を

流すんじゃあないッッ!!」

「ほらやっぱキレるじゃんっ!!」

 

オーナーは一瞬頷くと

不敵に笑い、ネクタイを締め直した。

 

「ああ……確かに怒りの湧く

情報汚染ではある。だが、悪くない。

久々だよ。これほどまでに

愉快な『魔力』に逢えたのは。」

 

「へー。アンタ見る目あんじゃん。」

 

紛いなりにもカジノのオーナー。

 

どんなゲームに対しても、

寛容に受け入れる

懐は持ち合わせてるみたいっすね。

 

「どれ。試し打ちと行こうか。

『レバーオン』」

 

(来るっ……!)

 

ドゴっ、ドッ、ドバァァァン!

 

身構えていようとも、

想定よりも速い動きに呆気を取られ。

彼の打撃をまともに喰らう。

 

応接間から蹴飛ばされて

遊技場へ飛んだ沙花叉の身体は、

多くの障害物と衝突して

その勢いを止めた。

 

パラパラパラっ……。

 

「痛ぁああっ……。

容赦無さ過ぎっしょ、あのオッサン。」

 

「だっ、大丈夫ですかお客様!?」

「あー、気にしないでバニーちゃん。

それよりさ、早くみんなと避難しな。

はよしないと……〝巻き込まれる〟よ。」

 

「は、はいいっ!!

皆さん! 此処は危険です。

早く避難して下さいっ!」

 

(よーし。これで巻き込み事故は

最低限に抑えられそうだ。

けど、問題は……)

 

【オーナー/1ゲーム目】

[メダル保有数/298.5]

[Charge Level/Lv.0]

[ぽえぽえpt/3point]

 

▶︎チェリィ-ベル-BAR

▶︎Replay-スイカ-スイカ

▶︎7-ReplayⅡ-Replay

 

「ほう、成る程成る程。

やはりジャグラー同様……

1発目はそう上手くいかんか。

ほら、次はお前の番だ。

手本を見せてみろ。」

 

ホント、何処までも下に見てるっすね。

これは沙花叉の魔力だってのに。

 

「――『レバーオン』」

 

【沙花叉/1ゲーム目】

[メダル保有数/298.5]

[Charge Level/Lv.0]

[ぽえぽえpt/3point]

 

▶︎BAR-ベル-Replay

▶︎チェリィ-スイカ-ベル

▶︎ベル-7-Replay

 

「ふふっ、

思わずニヤけちゃうっすね。

……〝中段チェリー〟。」

「何が面白い?

不成立の役が、そんなに楽しいか。」

 

そっすよね。

 

この世界のジャグラー基準だったら、

同一図柄3列の役が

一切出来てない単なるブタ出目。

 

その彼の認識は正しくもあるが……

それは〝4号機以前〟の

スロットの話。

 

沙花叉の魔力で具現化する

スロットは〝6号機〟……!!

 

5号機以降の中段チェリーには、

高確率でボーナス抽選を引き込む

フラグの役割を持ってるんすよ!

 

(さて、あと何ゲームで

持ってきてくれるよ。)

 

「直分かるっすよ。

さ、ゲームを続けましょ♪」

「良かろう。

ペースも、一段上げていこうか。」

 

――ドゴォォオオオン!

 

加速する肉弾戦。

広がるフロアの崩壊。

 

ゲームが互いに10程度進んだ辺りで、

オーナーは一歩引き距離を取る。

再びネクタイを締め直し、

息を整えるように呼吸を交え……

彼はクラッキングした。

 

「急に退いてどしたんすか。

まさか、

疲れたとか言わないっすよね?」

 

「そろそろお遊びも

終いにしようと思ってな。

この能力の仕様にも慣れてきた。

後は、消化試合だ。換金『200』。」

「――ッ!?」

 

【オーナー/12ゲーム目】

[メダル保有数/66]

[Charge Level/Lv.200]

[ぽえぽえpt/41point]

 

▶︎ベル-ベル-BAR

▶︎Replay-スイカ-7

▶︎7-ベル-ReplayⅡ

 

「おっと、怯んでる場合じゃないぞ。」

 

ドガッ!!

 

「……ぐふっ。」 

 

怯んだ隙に距離を詰められ、

渾身の蹴りを無防備にも

受けてしまう。

 

助骨が砕けそうな衝撃と共に、

またまた沙花叉の身体が吹っ飛ぶ。

壁に背がぶつかり

膝から崩れ落ちかけるが、

意地で地に手をつけ。白旗を避ける。

 

「いいぞいいぞ。耐えて見せろ。

根性とやらでな。

でなければ、貴様ら諸共全滅だぞ。」

「……わかってるっ、すよぉ。」

 

(冗談じゃない。

どうしてここで200を換金すんのさ。)

 

「やけに納得出来ない

顔付きをしているな。小娘。

ならば冥土の土産に教えてやろう。」

「…………。」

 

得意気な表情を浮かべ、彼は口を開いた。

 

「まずこの魔力だが。

噛み砕いて言うなれば……

改造したジャグラーを具現化し、

それに付随するルールを強制する能力。」

「そんで今の奇行に、何の関係があんのさ。」

 

「まだ分からんか。

最初に開示したのは貴様の方だろう。

〝最後まで立ってたやつが勝者〟であると。

であれば、自他共に態々大当たりを

悠長に待つ必要なんかない。

寧ろ、換金のドーピング能力で

手早く貴様を足腰立てなくすればいい。

……それだけの話だ。」

 

「流石はカジノのオーナーっすね。

対応力もそんじょそこらの凡人とは

ダンチって事っすか。」

 

※ダンチ……段違いの略称。

 

「どうだろうな。

私の地位や名誉だって、

偶然から成った産物かもしれん。」

「ふっ、言えてるわ。ソレ。」

 

良かった。

このオーナー、話が通じる人で。

身近に通じない天使がいる所為で、

余計心に余裕ができる。

 

「さて、私語もこれくらいで充分だろう。

しかし、今貴様をそのまま潰しても

面白味がないな。……選ばせてやる。

今ここで換金するか、しないか。」

 

多量換金する理屈も理解できた。

確かに、沙花叉の魔力は

沙花叉自身が立てなくなれば

その時点で強制解除。

 

即ドーピングして叩けば

何もさせずに終わらせられる。

 

うん。正しいよ。充分有用だよ。

魔力【ジャックポット】の

攻略手段としては。

 

でも、『パチスロ』のやり方としては

〝下手っぴ〟そのもの。

残りメダル66でBIG BONUSを

引き込むなんてほぼ無理ゲーだ。

 

けれど、ドーピング0の状態で

ドーピング200をこのまま相手する方が

もっと無理ゲーだ。

相手の策に嵌められたようで

気に食わないが……やる他ない。

 

「勿論、ここで退くなんて選択肢は

ハナから無いっすよ。

――換金『150』。」

「いい。それでいい。」

 

 

魔力【ジャックポット】は

その性質上――ラウンド中、

魔力展開に消耗した魔力エネルギー。

……及び、

戦闘中に蓄積したダメージ、疲労、

悪化した身体コンディションが

《スキルリンク》で回復する為。

 

理論上。大当たりを

引き続ける限り、何度でも

〝全快の身体コンディション〟で

沙花叉クロヱは

〝継戦可能〟である―――。

 

 

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