【お知らせ&補足TOPIC】
どうも、たかしクランベリーです。
今回は訳あって
物語開始前にお知らせします。
はい。今回の話は
物語の全体的な流れを見やすくする為、
敢えてナレーション主体で
物語を進めます。
(キャラ主観で書いたら
自分が混乱したので。)
▼TOPIC①
-蹴飛ばされた
天音かなたは無事なのか?-
→パワー系天使なので無事です。
ほぼノーダメ、元気ピンピン。
AZKiと何事もなく合流してます。
▼TOPIC②
-なんか唐突にバトルモノ始まってる。-
→気分によりけり。場合によって
バト又になったりスロ又になったり
メシ又テロヱになります。
今後、あまりバトルさせる
予定はありません。
▼TOPIC③
-ポルカ座長生誕祭2024-
→余計な言葉は不要。ただ一言。
最高でした。
以上でお知らせを終わります。
それでは本編スタート!
『なぁ、おかにゃん。
そこの海鮮丼屋。口コミの
評判が結構良さげだぞ?
丁度腹も減った所だし、俺とどうだ?』
『スンスン……
これはっ、新鮮な海鮮のオイニーが
プンプンするにゃ……!!
ワイ、富嗣くんに大賛成にゃよッ!』
『暖簾の色は〝赤〟か。
色々な海鮮丼屋を見てきたが、
中々見ない色遣いだし――アリだな。
よし、行こうかおかにゃん。』
ガラガラガラっ。
『へいらっしゃい!』
『大将、この店のイチオシで頼む。』
『――あいよぉ!
上海鮮丼2人前でぇいっ!!』
パクリっ。パクっ。
『『美味いッ……!!』』
【沙花叉/17ゲーム目】
[メダル保有数/113]
[Charge Level/Lv.150]
[ぽえぽえpt/54point]
▶︎スイカ-ベル-チェリィ
▶︎7-7-BAR
▶︎ベル-ReplayⅡ-Replay
「来たっ、キタキタキタ来たぁぁあ!!」
「――!?」
沙花叉クロヱ、17ゲームにして
《REG BONUS》!
ボーナスゲームを経て、
一切の取り零し無し。
累計〝98枚〟のメダル払い出し。
続け様、流れるようにAT突入ッ……!!
沙花叉クロヱの、
ボルテージが上がる――!
「何ぃぃいいいッ!?」
「ふははははッ! 良い気分だよ!
これだからスロは止められない!
止めてみなよ、今の沙花叉をさァア!!
――換金『120』ぅウウウ!」
こうなってはもう止められない。
REG BONUSを素早く引き込んだ
悦びによって、彼女の中に眠っていた
シャチ本来の凶悪な本能が目醒める。
高揚、獰猛、暴虐性。
ひとたび覚醒した狩猟状態には、
文字通り歯止めが効かない。
それもその筈。
海洋ヒエラルキーにて
未だ頂点に居座る最強生物シャチ。
その危険性は、言わずもがなである――。
今やこの状態と成った彼女には、
痛覚など抑制の意味を成さない。
壊れた猛獣の如く、
獲物に喰らいつく怪物と化す。
「……くっ、まだこんな力を
隠し持っていやがったか。」
「どうしたどうしたどうしたァア!?
最初の威勢はどうしたのさァア!!」
「まだだ……まだ終わらんよ。
この私にも意地というものがある。
〝大当たり〟からが、
このゲームの本番であろう?」
「そぅっスねェエ!!」
オーナー・オオズキに、
15年以来の緊張……疾る――。
しかしそれは同時に、ギャンブルに対し
退屈を覚えてしまった彼にとって……
淘汰されてしまった情熱。
その再着火の起点となった。
15年振りに思い出した
賭博の熱と緊迫感。
オーナーという地位に着いたのは、
自身と並ぶ強きギャンブラーを
育て上げ、血湧き躍る駆け引きを
求めているからでもあった。
偶然にもその理想は、眼前に現れた。
名も知らぬ少女に、
彼は〝魅せられた〟のだ――。
「決めたぞ。貴様を馬の骨と
認識するのはやめよう。
名を訊いてもいいか。」
「沙花叉クロヱっ!
holoXのインターンで掃除屋っ!!」
ドゴォォオオオン!!
両者の拳が再び相まみえる。
【オーナー/22ゲーム目】
[メダル保有数/48]
[Charge Level/Lv.200]
[ぽえぽえpt/51point]
▶︎スイカ-ベル-チェリィ
▶︎7-7-BAR
▶︎ベル-ReplayⅡ-Replay
偶然か否か。
オーナーも続く形で
沙花叉クロヱ全く同様の出目。
《REG BONUS》を当てる。
「ふっ、案外来るではないか。
換金『140』」
「良いねぇっ!!」
が、彼の安堵も束の間。
彼女のゲームも思わぬ進行をしていた。
『富嗣くん……! あの店、
別格のオイニーがプンプンするにゃ!』
『嘘だろ……常に2時間並ぶと言われてる
あの名店が、何で今空いてんだよっ。
これが――奇跡か。』
『口コミ評価★4.8。
それに〝金〟の暖簾……
これは間違いないのにゃ。』
「やめろォっ!
今入店するなぁぁあああああっ!!」
『へいらっしゃい!!』
【沙花叉/26ゲーム目】
[メダル保有数/75]
[Charge Level/Lv.270]
[ぽえぽえpt/63point]
▶︎ReplayⅡ-BAR-チェリィ
▶︎7-7-7
▶︎ベル-スイカ-Replay
彼の予想を遥かに上回る速度での、
BIG BONUS到来。
オーナーの脳裏に、
窮地の2文字が浮かぶ。
対する彼女。
沙花叉クロヱの脳内には、
脳汁がドバドバと溢れかえっていた。
0.445秒の刹那。
脳内から絶えず分泌される快楽物質、
アドレナリン、セロトニン。
そして――無制限の魔力エネルギー。
当然取り零しなどは無い。
累計〝280枚〟の払い出し。
保有メダルがマイナス値に達した
オーナーは換金不可。
ゲームの勝敗結果は
目に見えているものの、彼は笑っていた。
「換金『300』」
「いいぞサカマタ。
私に換えられるメダルはもう無い。
つまる所、互いのボーナス恩恵が活きる
この96.8秒で――全てが決まる。」
「そぅっスねェエ!!」
「〝フィーバータイム〟だサカマタァア!
声量上げやがれぇぇええっ!!」
「分かってますよォォオオオ!」
「「――ぅぉぉおおおおお!!」」
ドゴォォオオオン!!
最終局面の超回復ステゴロ勝負。
Lv340とLv570、REGとBIGの
恩恵差は圧倒的であったが、
その差を感じさせないレベルの
闘いを……オーナーは体現してみせた。
96.8秒が経過しても尚。
永く永く、パチスロは廻り続ける。
オーナーは、
その振るう拳を止めず打ちつける。
痛々しくも美しい泥試合。
ギリギリの身体。闘志と根性が紡ぐ、
今にも千切れそうな細い細い綱渡り。
回復量の差で未だ不利な筈の彼は……
ボロボロの身体であるにも関わらず、
意地で攻撃を続けていた。
レベル差を埋めてしまう程に、
ボーナスタイムの晴れた沙花叉へ
その一撃一撃が着実に入る。
双方が満身創痍。
どちらかが強めの一撃を加えれば
倒れそうな戦況で、
オーナーは大きく拳を振りかぶった。
「終わ……りだ。」
沙花叉を捉えた
彼の拳が直撃する寸前、
何かに引っ掛かるように拳が止まった。
――否、全てが停止した。
ランプ煌めく、
沙花叉クロヱの台を除いて。
「っ!?(私の身体が……動かん。
それどころじゃない、
周囲のモノの動作や音までもだ。
これではまるで、
世界そのものが停止したみたいだ。
これも………『演出』なのか?)」
*
――『フリーズ』
パチスロでは、ごく稀に特殊な
〝大当たり演出〟と遭遇する事がある。
一見、リールの回転やゲーム音が
完全に静止し……
台が故障したと思われる挙動をするが。
これは製作陣が意図的に仕組んだ
サプライズであり、趣向凝らし。
その静止時間は台によって異なり、
魔力【ジャックポット】の場合は
9秒のロングフリーズが発生する。
*
9秒経過。
世界を固めたガラスに亀裂が奔る。
じっくりと拡がっていき、
限界に近づくにつれ微振動の
勢いが増していく。
熱したフライパン上で踊り膨張する
ポップコーンの如し。
次第に加熱限度を迎えれば
それは弾け割れ、
再び時は刻み始める――。
バリィィン!
キュインキュインキュイン♪
ペカーーーッ!!
止まらないポップコーンの爆裂連鎖。
厨房を荒らす白き火花。
満みる純白の河川に潜り込むは、
大海の黒き覇者。
沙花叉クロヱ、
38ゲーム目にして
2度目の――《BIG BONUS》
生まれ持っての『豪運』。
沙花叉クロヱは、
ギャンブルの神に〝愛されて〟いる。
欺瞞の勝機、寵愛の盤石で
踊らされるが持たざる者の宿命。
素人棋士が転げ笑う詰め将棋の盤面。
オーナー渾身の一撃は命中したものの、
それはもはや……猫の甘噛みと等しい
ダメージに過ぎなかった。
返ってくる応酬は、
全快に回復したシャチの轟く殴打。
「ぉぉおらぁぁあああっ……!!」
全てを悟った彼は微笑み、
顔面に受けた衝撃と共に吹き飛ぶ。
……が。
オーナーは咄嗟の受け身で立ち直り、
またもや対峙する。
「……嘘っしょアンタ。
コレでもまだ立てるとか、人間辞めてる?」
「ふっ、私は人間を辞めるつもりなどない。
今立っていることさえ、
私自身驚いているのだからな。
全身が軋む程、ガタが来てるさ……
私の身体は。」
(そんな状態なのにこの男、
何で嬉しそうなんすか……?)
「じゃあ、何なん?」
「白旗を上げる前に、
面と向かって一つ訊きたくてな。
サカマタ、これから
このカジノはお前らのモノだ。
もし此処を自由に
できるのなら――何がしたい?」
「ふーん。アンタを駆り立てなのは、
そんなちっぽけな好奇心って訳。」
「いいだろ。
誰の心にだってガキはいる。」
正直に肯定してる辺り、
根は悪い奴じゃなさそう。
でも、いきなりこのデカい
カジノハウス貰っても
かな建のキャパオーバーが
目に見えるんだよな。
どちらにせよ、
支配は当初の目的から大きく逸れる。
そうだ。
最初からやりたい事は決まってる。
「此処を支配なんてしないっすよ。
ウチらかな建がやりたいのは、
賭博業界だけで
満足する狭い商売なんかじゃない。」
「……何、だと。」
「ウチらが訪問した理由はただ一つ。
アンタらとの企業提携を果たすため。
そしてそれが、ウチらにとって
大事なスタートラインなんすよ。
だからさ、諦観なんてやめないっすか?
今躊躇なくその壇上に降りられると、
こっちもこっちで迷惑っすから。」
オーナーは大笑いした。
「がーはっはぁ!
私が諦観で白旗を上げる訳ないだろう!?
そもそも、私とて自暴自棄で
壇上を降りようなどとは思ってないッ!
お前との駆け引きで
再び奮い立ったのだよ!!
ギャンブラーとしての血がなぁ……!」
だから、1から
ギャンブラーやり直しますー!
的な思想に至ったって事ね。
「へー。カッコいいじゃん。
でもやめるのは、
あるプロジェクトをアンタと
完遂してからでもいいっすか。」
「……良いだろう。
細かい商談は〝3日後〟だ。
然る場で直々に話し合おう。
期日訪れた際、
受付嬢にこう言ってくれ――。」
「了解っす。」