素人童貞無職が転生したら   作:うがー

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誤字報告という機能があるのを先日初めて知りました。
ご報告頂いた方、ありがとうございます。
このサイトは使いきれない凄く便利な機能がたくさんありますね。

感想、評価の方もありがとうございます。
とても励みになります。
今後もよろしくお願いします。


9.怒髪天を衝く

1.

 

 僕はシグナムに無人の管理外世界に連れていかれていた。

 

 地平線の果てまで続く荒野で向かい合っている。気分はドラゴンボールだ。

 

 シグナムは、あのエロい痴女仕様のバリアジャケットを纏っている。

 

 でも僕は昨日、いつものお風呂屋さんで映美ちゃん(源氏名)に六発も発射してきた(マグナムだけに)から、色仕掛けは通用しない(フラグ)

 

 シグナムは鞘からレヴァンティンを引き抜いた。同時に風が強く吹き、裾が棚引く。

 

 あ、紐パン見えそう。ついつい視線が向いてしまう。 

 

「抜け」

 

 あー、そういうことか……。うーん。たまってる……ってやつなのかな?(違う)

 

「しょうがないにゃあ……」

 

 ズボンのベルトをカチャカチャと外す。

 

 今日は勝負下着じゃないんだけどなぁ。

 

「おい! なぜ脱ぎだす!」

 

「えっ!? シグナムが抜けって……」

 

 僕が先にするから、それを見てシグナムもするんじゃ……?

 

「一体お前は何を抜くつもりだ!!」

 

「何って……ナニだけど」

 

 言わせるつもりか……。いや、そこから既にプレイは始まっているのだ。

 

 さすがシグナム、色仕掛けで僕を破っただけはある。やはり天才か……。

 

「また訳のわからないことを言う! デバイスを抜け、模擬戦をするぞ!!」

 

 怒り出したシグナムはレヴァンティンの峰で殴りつけてくる。痛っ、暴力系のヒロインは今日び流行らないんだぞ。

 

 そっちの『抜け』ね。日本語って難しい。

 

「よいしょ」

 

 僕はベルトを締めズボンを履きなおすと、待機状態にしているデバイスを起動させた。

 

「お前がどの程度できるか見ておきたい」

 

 僕の準備が整うのを見ると、シグナムは語りだした。

 

「我らが抜かれてしまったいざという時の場合、お前が主を守らねばならぬ。力が足りないようであれば、稽古をつけてやる」 

 

 何だかいつもより生き生きとしている。さすが古代ベルカ人。

 

 色々言っているけど、とどのつまり――

 

「強そうな人と戦いたいだけでしょ」

 

「さて、な」

 

 シグナムはニヤリと歯をむいてわらった。

 

 

2.

 

 僕はシグナムと違い、戦うことが好きなわけではない。でも、戦いに勝つことは好きだ。

 

 勝つために大事な事、それは相手の土俵に乗らないことだ。

 

「くそっ、ちょこまかと、小賢しいっ……!」

 

 僕は空に、シグナムは地上にいる。立ち位置はそのまま現状を示しているようだ。

 

 シグナムは張り巡らされたディレイバインドとハウンドスフィアに四苦八苦していた。そして、砲撃魔法であるブレイズカノンが絶え間なく飛んでくる。

 

 ディレイバインドは見えない設置型のバインドで、ハウンドスフィアも同様に不可視ではあるが、これは移動式のバインドだ。両方を組み合わせることで本当に性格の悪い罠が完成する。

 

 本来であれば大したことはないバインドなのだけれど、込められた魔力量が多いため振りほどくのに少し手間がかかる。

 

 近接戦闘を行いたいシグナムにとっては、鬱陶しいことこの上ない。その上、僕がブレイズカノンを打ち続けているので全く近づくことが出来ていない。

 

 この戦法は、クロノが僕と戦うために編み出した戦術の一つで、格上相手でもそれなりに戦えるものだ。汚いさすがクロノきたない。

 

 中々いい戦い方だと思ったので、おいしく頂きました。クロノと違い無尽蔵に魔力を持つ僕であれば、相手が根を上げるまで延々と続けることができる。

 

「騎士であればっ、正々堂々とっ、戦え!」

 

 ブレイズカノンを弾きながら、シグナムは叫んでいる。ブレイズカノンは、破壊力ではディバインバスターに劣るけど、発射前後に隙がないので好んで使っている。これもクロノの使い方を見て覚えたことだ。

 

 やだ、私、クロノに染められちゃってる……♡

 

「僕の騎士道は大事な人を守れればそれだけでいいんだ。自分の誇りなど、そこにありはしない」

 

 それっぽいことを言いながら、魔法を放ち続ける。

 

 別に騎士じゃないんだけどね。卑怯は褒め言葉、好きな言葉は『勝てば官軍』です(ゲス顔)

 

「思ってもいないことを……!」

 

『Schlangeform.』

 

 砲撃魔法のわずかな隙間を縫い、鞘に納めたレヴァンティンからカートリッジが排出された。

 

「飛竜――一閃!!」

 

 鞘から抜き放たれ、蛇腹になった剣には炎が絡みついている。シグナム固有の炎熱変換の資質によるものだ。凄まじい閃光を放ち、高熱の塊が僕の方へ向かってくる。

 

 カートリッジリロードの段階で何をするか分かっていたので、余裕を持って避ける。僕にダメージはなかったものの、周辺のバインドは一掃されてしまった。

 

「チッ、だが仕切り直しだ」

 

『Schwertform.』

 

 追撃があるかと思ったけど、剣を通常の形態へと戻し、シグナムはその場から動いていなかった。言葉通り、仕切り直したいようだ。

 

 僕は、すぐに大量のスティンガーレイを放つ。

 

「こんなもの!」

 

 威力のない魔法であるため、剣で振り払うとすぐに霧散していく。

 

 しかし、振り払った手にはバインドが絡みついていた。

 

「何!?」

 

 うん、「また」なんだ。済まない。

 

 仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。

 

 でも、このバインドを見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない「ときめき」みたいなものを感じてくれたと思う。

 

 殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい

 

 そう思って、この戦法を練習したんだ。バインドは一瞬で設置できるよ。

 

 じゃあ、お別れの言葉を聞こうか。

 

「そうだね、第二ラウンドの始まりだよ」

 

 大丈夫、単純作業は好きなんだ!

 

 シグナムは絶望的な表情をしていた。

 

 

3.

 

「この惨状はいかんでしょ……」

 

 戦いの後、地面には大穴が開いていた。あの後、シグナムはヤケクソになり、シュツルムファルケンを連射してしまった。

 

 ちょっといじめすぎてしまったようだ。あーあ、壊れちゃった。

 

 周辺は戦闘の影響で、ボロボロになっている。

 

 無人の管理外世界と言えども、そこには生物が暮らしている。この状況では彼らの生活に大きな影響を及ぼしてしまいそうだ。

 

 子供と動物に優しい僕は、激おこぷんぷん丸だ。

 

 ほら、そこで猫に似たかわいい原生生物の親子が不安そうな顔をしているよ。

 

「さすがにこれはまずいか……」

 

 正気に戻ったシグナムも、少しやりすぎてしまったと思っているようだ。

 

 僕達はしばらく土木作業に従事する羽目になった。

 

 

 ドロドロでボロボロになって帰宅した僕たちを待っていたのは、優しいおかえりの言葉ではなかった。

 

「二人が仲いいのは分かっとるんやけど、もうええ歳なんやからこんなに汚れるまで遊ぶのはあかんよ。シャマルが掃除するの大変やんか」

 

 メッ、と人差し指を立てて僕らを叱る。

 

「うぅ、主……こいつが悪いんです」

 

「シグナム、人のせいにしたらあかん」

 

 やーい、叱られてやんの。はやての視界に入らないようにシグナムを煽る m9(^Д^)プギャーーーッ

 

 シグナムはこちらを見た。はやてからの説教中のため表情は変えられないが額に青筋が立っている。

 

 プゲラからの、びっくりするほどユートピア! びっくりするほどユートピア!

 

「兄ちゃん!!」

 

 最強の呪文を唱えている最中に、はやてが振り向いてしまった。

 

「あわわ」

 

「兄ちゃんの事も言ってるんやで! 」

 

 ターゲットが変更されてしまった。

 

 今度はシグナムがはやての後ろで煽り始める。ぐぬぬぬ……。

 

「ガミガミガミガミ」 

 

 怒ってくるはやてに対して、シグナムを指さす。

 

 グルンとはやての首が後ろを向いた。

 

「あっ」

 

 シグナムの蒼白な表情がウケる。

 

「wwwwwwwwwwwww、プッ、クククク」

 

 ついつい声が出てしまった。

 

 はやての首クルー。ひえっ。 

 

「二人ともそこに座りぃ!」

 

 正座させられて、しっかりと説教されました。

 

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