瑠璃色のキミ達と   作:A×K(アツシくん)

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本編の100話目です。


第100レース~最上級の輝き~

【トレーニングコース】

 

ホクト「うーんっ、脚が軽い!♪」

エース「シューズ変わるだけでこんなにも変わるんだな。」

アルダン「ふふっ、子供のようにはしゃいで可愛いですね♪」

 

テン「練習、始めますよ。」

シュヴァル「は、はいっ…えっと…トレーナーさん、練習メニューは…。」

「…………。」

 

ホクト「トレくん?」

「えっ?……あ、いや…そうだな。」

覗き込むようにこちらを見るホクトベガを見て、ドキッとする俺。

 

ホクト「…まさか、トレくん…惚れ惚れしちゃったなぁ?♪

ふふーん、良い良い照れなくて良いぞ~♪」

「…ホクトは2000m×10本な。」

ホクト「なしてぇーー!?」

 

……決してホクトベガだけがブルマ姿なのに見入ってた訳では無い、決して。

 

「…テンとアルはマイル戦だ、一緒に併走から始めるように。」

テン「かしこまりました。」

アル「えぇ、必ず仕上げてみせます。」

 

「エースはジャパンカップに備えて中距離を…シュヴァルもスタミナを鍛えるために一緒に走ろう。」

エース「っしゃ!」

シュヴァル「わ、分かりました……!」

 

ホクト「ねぇねぇ、私は私はっ?♪」

「……ホクトには特別メニューを用意してある。」

ホクト「………………。」

後退りして、距離を取ろうとするホクトベガの首根っこを捕まえる。

 

「待てい。」

ホクト「どうせ厳しいトレーニングとかうまぴょいとかさせるんだ~!!

うまぴょいとか~!!」

「暴れないの!…ったく、何を考えてるのか…。」

 

 

 

【ダートコース】

 

ホクト「……ここって…。」

''ダートコース''だ。」

ホクト「……へっ……へぇっ…???」

予想外すぎたのか、らしくもない声を出すホクトベガ。

 

「さて、まずは────」

ホクト「ちょい待ち!……トレくん、私…ダート転向!?」

「…まぁ、少し意味合いは違うかな。」

ホクト「少し?」

 

「君の武器を鍛えて磨こうと思う。」

ホクト「……武器……。」

「それは…………パワーだ!」

ホクト「そんな中山レース場君みたいな溜め要らなかったんだけど…。

私のパワーが武器になりそうって何処で気付いたの?」

「脚を見て思ったんだ、筋肉量も多くて踏み込みも強い。

芝コースでも鍛えられるが…ダートでまずはそこを伸ばそうと考えてる。」

 

ホクト「(あのお出かけの時に見た時だ…)…ふーん、じゃあトレくんを信じてみますか!♪」

ダートコースをスタートすると、ホクトベガは直ぐに違いに気づいた。

 

ホクト(しっかり走れてる…地面を蹴ってるってちゃんと分かる…!)

「……いい走りだ、やっぱり走れないなんてことは無かったな。」

ホクト「……っはは!楽し~っ!!♪」

 

【芝コース】

 

エース「…騒がしいなぁ…。」

シュヴァル「きっと、走れるのが嬉しいんですよ。」

 

テン「……全く…後で叱っておきます。」

アルダン「まぁ……ふふっ♪」

 

 

「はいはい、しっかり前向いて走るの!」

ホクト「は~~~~~いっ!♪」

 

 

アルダン「……この輝きを何時までも続かせないと…ですね。」

テン「アルダンさん?」

アルダン「いえ、何も。」

 

 

 

────────────────────

 

【マイルチャンピオンシップ 当日】

 

 

観客A「なぁ、このレースに出るメジロアルダンって今日がラストラン何だってな。」

観客B「あぁ、姉のメジロラモーヌみたいにはなれなかったけど…

何かあの走り…何だか輝いて見えたよなぁ」

観客A「もう見れないの…何だか、惜しいな。」

 

 

 

【控え室】

 

アルダン「……この光景も、今日で最後……ですか。」

「…あぁ、そうだな。」

 

アルダン「ですが…こうして、いくつものGIレースに出れて…

素敵なチームメイトと…ライバルに出会えて、私は───」

ホクト「うぇええええ~~~んっ!!

「だあぁあああ!今いい話の所だろ!」

ワンワン泣きながら縋り付くホクトベガ。

スルーしてたが、流石に無視できないレベルまで来たので振りほどくことにした。

 

エース「…テン、取り押さえておいてくれ。」

テン「分かりました。」

ホクト「いや、だって……アルダンさんの勝負服綺麗だし…。

ラストランでなんか泣けてくるし……チームの絆素晴らしすぎるし…。」

 

何故か早口で感想を話すホクトベガ。

「感受性豊かすぎるでしょ…。」

アルダン「ふふっ、少し緊張していましたが…和やかにしてもらってありがとうございます。」

ホクトベガの頭を撫でながら、にこやかに笑うアルダン。

 

シュヴァル「アルダンさん…頑張ってください…っ!」

アルダン「はい、ありがとうございます、シュヴァルさん。」

 

「……言う事は───」

アルダン「普段と変わらず、無事に帰ってきてくれ…ですよね?♪」

「……あぁ。」

アルダン「もちろんです、貴方のアルダンはしっかり目の前に帰ってくる事をお約束致します。」

「……行ってらっしゃい、アルダン。」

アルダン「はい、メジロアルダン……行って参ります。」

 

その言葉を背に…アルダンはコースへと向かった。

「…………。」

エース「……ちっと、泣いてるか?」

「な、泣いてない!!」

ホクト「うっそ!!証拠残しとこ!!♪」

「泣いてたのはおめーの方だろ!!」

 

 

 

…………………………………………

 

 

実況「晴れやかな天気の下、良バ場で行われるGI マイルチャンピオンシップ。

本日も精鋭16人が集まりましたが、なんと言っても注目はラストランを公言していたメジロアルダンでしょう。」

解説「エリザベス女王杯も快勝した彼女なら連続GI制覇も夢ではないでしょう。」

 

アルダン「…………。」

アルダン(芝コースの匂い…GIレースならではの雰囲気…味わえるのも最後…ですか)

 

実況「最後にメジロアルダンがゲートへと向かいます。」

アルダン「……トレーナーさん…。」

実況「16人、ゲートイン完了。」

 

 

 

───ガッコン!

 

 

実況「今スタートしました!!16人、横並びの良いスタートを切りました!

果たしてハナを切るのはどのウマ娘か!」

アルダン(…大丈夫…いつもより…よく周りが見えてる…っ)

 

実況「メジロアルダンは、6番手といったあたり

エリザベス女王杯同様、好位に付けています。」

アルダン「……出し惜しみは…しませんっ……!」

 

実況「おぉっと、4コーナー手前でメジロアルダンが一気に上がってきた!!」

「アル……っ!」

エース「奇襲作戦か……っ!!」

テン「そんな、こんな場面で…っ…!」

 

 

アルダン「───ハァアアアアアッ!!

実況「メジロアルダン、一気に突き放しにかかる!!

しかし、後続のウマ娘も襲いかかってくる!!」

 

アルダン「……これが…メジロの……''私だけの…輝き!

実況「しかし突き放すっ!!メジロアルダン、ラストランとは思えない快走だ!!

これが、これが至上の煌めきだっ!!!!!!

メジロアルダン、1着で今、ゴーールインっ!!!!」

 

観客【わぁぁあああああぁあああーーーーーっ!!】

観客A「おいおい、ラストランなんて言うのまだ早いんじゃねぇのか…!?」

観客B「強いな…流石メジロ家のウマ娘って言ったところか…。」

 

「……良かった…おめでとう…アル。」

エース「やっぱ泣いてんのな、トレーナー。」

「そりゃ泣くだろ!」

ホクト「やりぃ!トレくんの泣き顔ゲット!♪」

テン「後で転送を。」

「あっ、ホクトおめぇ!今すぐ消せ~!」

シュヴァル「あ、あのっ…アルダンさんが、見てます…から。」

 

 

アルダン「……ふふっ♪(後の夢は……皆さんに託しました。

どうか、これからも…チームの輝きを…繋いでいってください)」




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