【トレーナー室】
ホクト「トレくん、スーツ姿だ~~~~~~っ!!!」
「………そんな反応する?」
内心、(声でっか…)と思いつつ困り顔でジャケットを羽織るトレーナー。
カツラギエースが有マ記念2着で今年のレースを終えた今日…表彰式に向かうために俺はスーツに着替えていた。
エース「悪ぃな…有マ記念勝ってたら最優秀シニアウマ娘だったかもしれねぇのに…。」
「エースはよく走ったさ、来年からのドリームトロフィーリーグ頑張ろうな。」
テン「…トレーナー様、準備出来ました。」
スカートの端を掴み、ぺこりとお辞儀するテンポイント。
アルダン「メイキングはバッチリですよ。」
シュヴァル「…で、でも僕達もついてきて良かったんですか…?」
ホクト「チームとして当然だよ~、それが礼儀ってものだしね~」
テン「…トレーナー様、雪が降るかもしれません、お気をつけを…。」
ホクト「なんだとぅー!!」
エース「ったく、じゃれあってないで行くぞ?」
テン「かしこまりました。」
ホクト「ちぇー、はーい。」
………………………………………………………
【某ホテル会場】
司会「────では、最優秀ジュニアウマ娘のテンポイントさんにお話を伺います。
まずは、受賞おめでとうございます。」
テン「────ありがとうございます。」
司会「ホープフルSを勝ったウマ娘との投票争いでしたが
3/4以上の65票を集めての受賞となりました、やはり3戦全勝…総計26バ身差の勝ち方が印象的でした。
怪物との呼び声と共にクラシック級に注目が集まりますが、どんなお気持ちでしょうか?」
テン「…まずは、ここまで走れてこれたトレーナー様に心からお礼を伝えたいと思います。」
隣に立つ俺に向けて視線を配るテンポイント。
テン「…体が弱いという点を最大限に考慮して…尽力してくれたから今この場に立てているものだと思います。
クラシックレース…''三冠は必ず獲ります。トレーナー様の為にも''」
テンポイントの宣言に、会場がざわついた。
ホクト「言ってくれるねぇ。」
エース「まぁ、内容だけ見れば必然だな。」
アルダン「そうですね、それだけの力があると思います。」
シュヴァル「…堂々としてるなぁ。」
司会「トレーナーにもお話をお伺いします。
テンポイントさんの次走はどのようにお考えでしょうか?」
「1月に行われる京成杯を考えています、その後は3月のスプリングステークス…
そして、''皐月賞''…これが当面のプランです。」
司会「───との事ですが、テンポイントさんはどう思いますか?」
テン「…トレーナー様のご指示なら何処でも何でも走ります。」
司会「トレーナーの事信頼してるのですね。
…そう言えば、朝日杯FSの時もレース後にも…何やらしていましたね?」
テン「あ、あれは…スキンシップと言うか…感情の昂りと言いますか…。」
ホクト「…しっかり抜かれてたもんねぇ、アレ。」
エース「止めようにもトレーナーの行動も早かったもんな…。」
アルダン「ふふっ、テンさんのお顔真っ赤ですね♪」
シュヴァル「か、からかっちゃダメですよ…。」
司会「では、最後に来年に向けた意気込みをお願いします。」
テン「…私は、なります…唯一無二の…流星に」
「そうですね、俺はテンの走りに光を見つけました。その光をまだまだ追いかけます。」
司会「ありがとうございました、以上、最優秀ジュニアウマ娘のテンポイントさんと担当するトレーナーさんでした。
今一度、大きな拍手を!」
………………………………………………
テン「…………はぁ。」
「緊張したか?」
記者からの写真撮影など、一通りの対応を終えたテンポイントが小さく息を漏らした。
テン「…トレーナー様…すいません、私とした事が…。」
「あはは、そんな事言うなって…ほら、飲むか?」
テン「…すいません、ありがとうございます。」
グラスを受け取り、口へと運ぶ。
テン「…この様な場は…あまり、慣れてなく…。」
「まぁ、俺も立てると思ってなかったから結構目が回ってるよ。」
記者A「カツラギエースさん!今年一年どうでしたか?!」
エース「そうだなぁ、逃げて逃げて逃げまくった一年!!…ってか?」
記者B「メジロアルダンさん、引退後はサブトレーナーに転身との事でしたが
その後の様子は如何でしょうか?」
アルダン「色々な視点から物事を見れるようになり、とても実り多い物でいっぱいです。」
記者C「シュヴァルグランさん、来年はシニア級になりますが…やはり、ライバルの存在は気になりますか?」
シュヴァル「えっ、あ、そ、そのっ…。」
ホクト「まぁ、シュヴァヴァならポーンっと倒しますから!」
記者C「おや、まだ未デビューのウマ娘ですね、お名前は?」
ホクト「───ホクトベガ、覚えておいて…損はさせないよ、絶対。
……あっははー!なんてね?」
「…どっちかって言うと、アイツらの方が慣れてるな。」
テン「そうですね…少々1人鼻につきますが…。」
「まあまあ…。」
テン「…トレーナー様…来年は…もっともっとトレーニングを…お願いします。」
「…あぁ、強くなりたいって想い…聞かずとも分かるよ。」
テン「…まずは、次走の京成杯…よろしくお願いします…。」
「ん、頑張ろうな。」
テーブルの下で、小指と小指を握り合い…来年への活躍を約束し合う2人だった。
テン「…それと、スーツ…良くお似合いですよ。」
「あ、凄い今更だね…」
テン「…すいません…その…見惚れてた部分もありまして…///」
「…う、うん…正直で…ありが、とう……?」
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