───ドドン!!
ホクト「良いか、ちみたちぃ!!!」
シュヴァル「は、はい…っ!」
アルダン「ふふっ、意気揚々としてますね。」
ホワイトボードにデカデカと文字を書いて腕を組むホクトベガ。
その文字を見た他のメンバーが各々声を上げた。
エース「ったく…お前レース近いのに大丈夫なのかよ?」
ホクト「それはそれ!!!これはこれだから!!」
テン「安直ですね。」
ホクト「貴様ぁ!一番気合い入って準備してるのバレバレだからなぁ!!」
テン「…………。」
シュヴァル「…ぼ、僕達は一度やってるから…慣れてます、ね…。」
エース「まぁな、今年はサポート役に徹してやるか。」
アルダン「ふふっ、ですが…ちゃんと心を込めて送りますよ?♪」
エース「んなもん………当たり前だろ?」
ホクト「…愛されてるなぁ、トレくん。」
テン「逆です、トレーナー様が私達のことを愛してくださってるのです。」
ホクト「…すっごい誇らしげに言うね…キミ…。」
テン「自分の事のように嬉しいですから。」
ホクト「…はいはいっ!!与太話はそこまでにして!
とりあえず色々案を出してくよ!」
シュヴァル「……ホクトさんが全ての始まりなんじゃ…。」
ホクト「シュ~ヴァ~ヴァ~っ…???」
シュヴァル「ひ、ひっ……!!…そ、そういえば…トレーナーさんは…っ?」
ホクト「ああ、それなら…。」
【少し前】
ホクト(ガシッ)
「へっ?」
ホクト「お散歩に行ってらっしゃ~~~~~いっ!!!!」
「うわぁあああああっ!?」
………………。
ホクト「って、お外に投げ出してあげた!♪」
テン「貴方という人は…。」
ホクト「だって、居られたらバレちゃうし。」
テン「もう少しやり方が……いえ、貴方に何を言っても無駄ですね…。」
ホクト「深刻そうに頭を抱えるな~!!」
アルダン「……お話、進めましょう?」
ホクト「はいっ!!!すいません先輩!!!!!!」
シュヴァル(何だか、見てて面白いなぁ…)
………………。
【中庭】
「う~…外は寒いなぁ…。」
「…でも、自主練頑張ってる子達は…多いなぁ。
クラシックレースやシニア級…ダートGIも、もう始まるもんな。」
キタサン「やぁあああああっ!!」
「あれは…キタサンブラックか。
寒さに負けないくらいの熱い走りだな。」
「…シュヴァルのライバルとして前を走るウマ娘……か。」
???「…あの…っ!!」
「………ん…俺…?」
???「…はい……。」
「(見ない子だな…赤い髪に…緑色の目…)…えっと、俺に何か用かな?」
???「…シュヴァルさんの同室の…ウインバリアシオン…っす。」
「シュヴァルの?…それはそれは…。」
シオン「えっと…シュヴァルさん、いつも部屋でトレーナーさんの話をしてるっす。
私も…どんな人か気になった…ので、声をかけさせて貰ったっす。」
「…そんな買い被りすぎだよ、ただのトレーナーだって。」
シオン「…っす。」
「じゃあ、俺は戻るね。」
シオン「ぁ…も、もう1つ、いいっすか…!!」
「…もう1つ?」
シオン「テンポイントさん…居るっすよね。」
「あぁ…居る、けど…。」
シオン「その…恥ずかしい話っすけど…本人と話した事が無くて…。
良ければ、いつもその走りに勇気を貰ってるって言ってもらって…良いっすか…!?」
「…自分で言ったら?」
シオン「い、いや、それは…恐れ多いっす…!
…それに、なんだか見てると…胸が熱くなって…頑張ろうって思える走りで…
悩んでた自分の背中を教えくれるような…だから、頑張ってくださいって伝えて欲しいっす…!」
「…わ、分かった分かった…ありがとうな、テンもきっと喜んでくれるはずだよ。」
シオン「はいっす!」
(誰かの走りが…また誰かを感化させる…か…なんか…いいな…こういう関係性。)
シオン「………。」
シオン【─────へぇ…シュヴァルさんのトレーナーさん…良い人っすね。】
シュヴァル【う、うん…明るくて…眩しくて…不思議な感じ…でも…温かい…そんな人…。】
シオン(ホントに嬉しそうな顔…トレーナーさんの事を信頼してるんすね)
…………………………………
─────コツコツ…。
ホクト「むむっ…この足音は…帰ってきた!!」
エース「よく足音で分かるな。」
アルダン「トレーナーさんの歩き方は特徴的ですからね。」
シュヴァル「ど、どうしましょう…っ!?」
テン「既に片付け等は済んでいます。」
エース「さすがテンだぜ!」
「ただいま~…」
テン「おかえりなさいませ、トレーナー様…お身体冷えたと存じます。
今温かいお飲み物をご用意致します。」
「あはは…ありがとうね、テン…ところで、なんか話し合ってた?」
ホクト「……………ギクッ。」
(分かりやす…)
テン「どうぞ、トレーナー様。」
「あぁ、ありがとうな、テン。」
テン「いえ、何かございましたら何でも仰ってください。」
「…あはは、そんなに畏まらなくても…。」
テン「…こうでもしないと、すぐに口にしそうなんですよ…///」
「ん?」
テン「なんでもありません、失礼しました。」
エース(相変わらずだな…。)
テン「そんな事よりも、トレーナー様…ホクトさんのレースが近いですが。」
「あぁ、そうだな…大丈夫か、ホクト?」
ホクト「────うん、任せて。」
「…頼もしい顔つきだな。」
アルダン「…そう言えば、あの方も同日の別レースに出走するというお話を耳に挟んだのですが…。」
「あの方…?」
アルダン「はい、トウショウボーイさんです。」
テン「………っ。」
「…そうか…テン、見に行くか?」
テン「……はい、行かせてください…トレーナー様。」
ホクト(…こりゃ、より一層負けられないね…。)
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