瑠璃色のキミ達と   作:A×K(アツシくん)

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うぅ……オッチャホイ……。


第121レース~優しさと厳しさ~

テン「はぁっ……はぁっ…………ぐっ……!!」

 

───ピッ。

アルダン「テンさん、1000m通過タイム62秒6です。」

「2ヶ月前は57秒8…明らかにタイムが落ちている…。」

アルダン「………………。」

 

シュヴァル「テンさん…すごい汗…。」

エース「あぁ…らしくねぇな。」

ホクト「……ほら、拭きなよ、テンテン。」

テン「……は、い…ありがとう……はぁっ……はぁっ…ござい…ます。」

ホクト(…少し…肩のあたりの増量が見られる…テンテン…まさか……。)

 

「大丈夫か、テン。」

テン「……っ……はい、申し訳ありません…息を切らしてしまい…。」

「無理をするな、ゆっくりと呼吸を整えて……な?」

テン「……はい。」

「クラシックレースを前に体を壊しては元も子もない…だから焦る気持ちがあるのは分かるけど…自分らしく…な?」

テン「…………かしこまりました。」

 

 

シオン(……あれは…テンポイントさん…それに、シュヴァルさんも……。)

見学中のウマ娘A「チーム・ジュピターって良いよね~」

見学中のウマ娘B「そうそう!トレーナーは優しいし細かいところまで気にかけてくれるし!」

 

 

 

シオン(……ジュピター…それがあのチーム…なんすね。

…そして、トレーナーさんの見え方は…イメージ通り……っすね。)

 

シオン(でも─────)

 

シオン(アタシは……嫌いっす…そんな優しさなんかじゃ……)

 

シオン(主役(プリンシパル)には……なれないから────)

 

 

 

 

 

───────────────────

 

 

【トレーナー室】

 

 

「…………………………。」

アルダン「今日のトレーニング映像を見て、どうかされたのですか?」

 

「─────アル。」

アルダン「はい、何でしょう。」

「……何か…隠してるな?

アルダン「………………。」

「いや、聞きた方を間違えた…何故隠し続けていた?

アルダン「───お見通し、なのですね。」

「仮にもトレセン学園のトレーナーだ、担当ウマ娘の身体の変化くらいは気づく。」

アルダン「…………。」

 

「……まぁ、()()は見抜かれてないと思ってるみたいだけど、な。」

アルダン「……如何なさるおつもりですか?」

「それは本人に、問いただしてみないとな。」

アルダン「……申し訳ありません。」

「何か考えがあっての事だろ?…今回は不問にしとく。

……けどな、アイツにも言えることだけど…俺たちはチームなんだ、1人じゃない。」

 

アルダン(……トレーナーさん…怒っています、ね…無理もありません……。

ですが、これは……私たちのことを案じて…敢えて怒ってくださってる……。)

「……悪い、少し席を外すね。」

アルダン「はい…行ってらっしゃいませ。」

 

 

アルダン(……ちゃんと、話し合って下さいね…。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………………………………………………。

 

【トレーニングコース】

 

テン「はぁっ、はぁっ……!!」

テン(体……重いまま……だけど、早く慣れて…力にしないと…私は…私は……っ)

 

トウショウボーイ【─────クラッシク三冠、根こそぎ狩ってやるよ。】

テン「……っ…………ぅああぁああああっ!!」

「……ストップだ!!テン!!!」

 

テン「……っ…………!!

……トレーナー……様……っ……?」

「……全く…自主練をする時はちゃんと伝えてくれって言っただろ…。

まぁ、大方…走らなきゃ気が済まないって思った…そんな所だろ?」

 

テン「………………。」

「それに─────」

テン「……っ……!!」

「両足首にアンクルウェイト…このままだと、脚を壊すぞ。」

テン「……です、が…こうでもしないと…私は……っ。」

 

「だから……プロテインも無理に摂取して筋肉を増量させようと?」

テン「……っ……何故……それを……っ…!?」

「アルダンも知ってたようだけど、アイツから聞いたわけじゃない。

担当トレーナーだぞ、そんくらいの事は気づくからな。」

テン「…………っ。」

 

「…………テン。」

テン「……それでも…それでも、私は─────」

「……いい加減にしろっ!!!

テン「……っ……ぁ……と、トレーナー……様……っ……??」

「…そんな事で、自分1人で身体を追い込んで何になる!!!

そんな勝利じゃ、俺は喜ばない!!」

 

テン「……トレーナー……様……っ……。」

「……前に言ったよな、お前は…お前には横に居て欲しいって。

……破る気なのか、その約束を……。」

テン「そ、そんなつもりは……っ……!」

「……お前は、1人か?」

テン「─────っ。」

 

「何のために……俺は居る?」

テン「……それ、は……。」

「……お前が悩むなら一緒に悩む、強くなりたいなら一緒に考える。

間違った道に進みそうな時は怒る、喜ぶ時は一緒に心から喜ぶ…違うのか?」

テン「……トレーナー様……。」

 

「だけど、1人で全部考えて背負って…そんなの、俺は悲しいよ。」

テン「………っ……!」

「…キミの考えを聞かせてくれ、テンポイント。」

テン「………っ…………ごめん……なさい……私………私……っ…!」

「……うん。」

 

テン「焦って…もっと強くならなきゃ…トレーナー様の期待に応えられないって…

このままじゃ…ダメだって……そう思ったら居ても立ってもいられなくて……。」

「……なら、一緒に考えよう、キミは俺にとっての光だから。

その光を失いたくない。」

 

テン「……ぁ……トレーナー……様……。」

「ごめんな、怒鳴ったりして。」

テン「……ぅ……っ、あぁっ……ああぁあああっ…!!!」

「……よしよし、泣くなよ。」

テン「申し、訳……ござい、ません……っ…トレーナー様……っ……私……っ!!」

「分かったから、大丈夫だよ。」

テン「……っ……ぅ、ぁ……っ……!!」

「まずは…次走に向けて考え直そう…いいね?」

テン「─────────はいっ……!!」




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