ついでにエースとベッさんも
(ベッさん…????)
アルダン(トレーナーさん、どこにいるのでしょう…。)
トレーナー室に顔を出したが、不在で
学園内を探し回るメジロアルダン。
アルダン(とても良い紅茶を頂いたのでご一緒したかったのですが…。)
ソワソワするメジロアルダン。
心なしか、耳もペタンと萎れていた。
アルダン「…あら…?」
その時、見覚えのある人物に遭遇した。
────────────────
【遡ること少し前】
ある朝、ポストに投函されていた
チラシをふと見てみると──────
【駅前水族館、グランドオープン!】
【癒しの空間をご提供いたします】
(…水族館かぁ、アルダンと一緒に行きたいな)
と、考えが頭に浮かんだまでは良かった。
しかし、急に頭が冷静になった。
「いやいやいや!!なんでナチュラルにアルダンとってなってるの!」
確かに息抜きになるかなとは考えたけど…。
「そ、そうだよ、そうそう!これは息抜きであって…うん!」
自分にそうやって言い聞かせて、とりあえず誘いに行こうと部屋を後にする。
────────────────
アルダン「パーマーそれにブライト、こんにちは。」
パーマー「あ、ああああ、アルダンさんっ!?こ、こんちわ!!」
ブライト「…奇遇ですわ~」
明らかにオドオドしてる2人。
アルダン「…どうかされたのですか?」
パーマー「い、いやー!なんも!」
ブライト「そうですわ~」
アルダン「…?」
アルダンが進もうとする方向を遮る2人。
パーマーに至っては苦笑いが引き攣っていた。
アルダン「…何か、隠していますね?」
パーマー「な、何も!ホントに!!」
ブライト「そうですわ~
アルダンさんのトレーナー様なんて何も関係ないですわ~」
パーマー「ぶ、ブライトさん!!」
アルダン「…トレーナーさん?」
一瞬の隙を突いて、状況を目視するメジロアルダン。
そこには、1人のウマ娘に話しかけられてるトレーナーの姿が。
アルダン「何を話していらっしゃるのでしょうか」
パーマー「多分、見た感じ…''逆スカウト''っぽいんだよね~…」
ブライト「一大事ですわ~」
逆スカウト…トレーナーの才能に魅了されたウマ娘が自分を売り込むという
選抜レース前で珍しくは無い出来事ではある…が。
アルダン「………………ムー」
パーマー(アルダンさん…頬膨らましてる…)
ブライト(可愛らしいですわ~)
しばらくすると、ウマ娘は頭を下げてトレーナーの元を去っていった。
メジロアルダンは、拗ねてるのを隠そうとしていたが
尻尾は落ち着きなく揺れていた。
「あっ、居た居た!アルダン!」
アルダン「……………」
「…アルダン?」
チラッとトレーナーの方を見たアルダンだったが
すぐにそっぽを向いてしまった。
パーマー「トレーナー、正直に話した方がいいよ…」
ブライト「大変ですわ~」
「…正直に?…あぁ、さっきの?」
アルダン「…………」
そっぽは向いたままだが、アルダンの耳が少したった気がした。
「断ったよ、普通に」
パーマー「やっぱ逆スカウトだったんだ」
「うん、貴方とならきっと上手くいく気がしますって懇願されて」
ブライト「それで、何と?」
「俺の心は大事な人と共にあるから、複数の担当を持つのは考えてないってちゃんと伝えたよ」
アルダン「!」
それを聞いたアルダンの頬が少し紅潮した。
アルダン「ふふっ…知ってました…♪///」
パーマー(うわっ、すんごい尻尾振ってる…)
ブライト(乙女ですわ~)
アルダン「あ、その…と、トレーナーさんは何か私に御用があったのでは?」
「そうそう、一緒に水族館行かない?」
アルダン「水族館、ですか。
ふふっ、行くのは初めてです。でも…私でいいのでしょうか?」
「アルダンと、が良いんだよ」
アルダン「…分かりました、ご一緒いたします///」
パーマー(…あたしら、何見せられてんだろ~…)
ブライト(ひゅーひゅー、ですわ~)
アルダン「では…外出しても大丈夫か、保健室で体の調子を見てもらいましょう。
善は急げ、と、昔から言いますから、急ぎましょう」
「じゃあ、2人とも、またね」
アルダン「ふふっ、失礼しますね。」
ニコッと微笑んだメジロアルダンはそのままその場を後にした。
パーマー「…ナチュラルに腕組んでたね」
ブライト「ほわぁ…///」
パーマー「あぁ!ついにブライトさんの処理速度が追いつかなくなった!」
────────────────────
【保健室】
「すいませ~ん…あれ、居ない…」
アルダン「中で待ちましょう。」
と思って中に入ってすぐだった。
???「あっ、はいはーい!
お客さ…じゃない、生徒さんね!」
???「ケガ?病気?それともメンタルケア?
ま、ぜーんぶドドンと任せちゃってよ!」
「………………………………いや誰やねん!!!???」
???「え?そりゃー保健室にいるんだから…
ちょっぴりファンタスティックな保険の先生?的な?」
「何言ってんだこいつ」
???「何を隠そう、このあたしこそ──────」
???「数多のウマ娘…を…み、導く!救世主!
奇跡の…腕?を持つ…多分伝説的笹針師!
その名も、安心沢 刺々美よ!
ワォ、あんし~ん✩.*˚」
アルダン「♪」
「悪い、うちの担当が全く聞いてないわ」
安心沢「ささっ、ブスっといっとく?
やったらたちまち、それはもう…ものすんごぉ~く
モリモリガリガリメキメキクルクル強くなるんだから~✩.*˚」
「んん~…強くねぇ…」
安心沢「強くなりたいでしょぉ?そうに決まってるわ~✩.*˚」
「断る」
メジロアルダンを自分の方にグッと寄せて、はっきりと言い放つ。
安心沢「はぁ~んっ!?」
「俺はコイツと一緒に強くなりてぇからな」
安心沢「ぐっ…そんな悠長な惚気を聞いてたら────」
たづな「───こらっ、あなた!
学園に不法侵入しましたねっ!?」
安心沢「ぎゃはーっ!?やば、見つかった!
…………ワォ、退散~✩.*˚」
たづな「あっ!?ま、待ちなさーいっ!!」
アルダン「…よろしかったのですか?」
「何が?」
アルダン「強くなると先程の方が言われてたので…」
「…まぁ、確かに強くなるのかもしれない
けど、そんな仮初の強さは本当の強さって言えないからね
俺は、アルダンと、一緒に強くなりたいから」
アルダン「…はい、私も同じ気持ち…です///」
「ん、良かった」
アルダン「…ふふっ、こういうの…なんと言うか…ご存知ですか?」
「なんと言うか…???」
アルダン「運命共同体…です、よっ♪」
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