瑠璃色のキミ達と   作:A×K(アツシくん)

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長距離アルダン改造に苦戦中…ごめんよ…ごめん…。


第16レース~キミと一緒に~

ある日、メジロ家に出向いた帰りのこと。

アルダンが少し遠慮がちに切り出してきた。

 

アルダン「……トレーナーさん。もしお時間があれば

少し、寄り道していきませんか?」

「いいけど、どこへ?」

 

アルダン「それは行ってからのお楽しみ…ふふっ。

こう見えて私、寄り道の上級者なのですよ?」

アルダン「学園に来てからは、放課後の寄り道というものを

よくたしなんでおりますから。」

 

「な、なるほど…?」

そう答えたトレーナー…しかし、何故か一か八かでアルダンに核心をぶつけてみた。

 

「…ギャルになったわけではないよな?」

アルダン「…ち、違いますっ…ふんだっ…

…トレーナーさんは、そういうのがお好みなのですか?」

「そう思う?」

アルダン「いえ、全く」

「だよな」

 

アルダン「…と、とにかくっ…これから寄る場所は

きっと楽しめますよ」

 

 

 

…………………………………。

 

 

 

──────そして来た場所は、少し遠くにある有名な水族館。

噂は聞いていたが、今まで足を運んだことはなかった。

 

アルダン「ね。美しいところでしょう?

色鮮やかな生き物たちに、巨大な水槽、水中トンネル────」

「綺麗だな」

 

アルダン「ふふっ…実は、私もつい最近まで来たことはありませんでした。

寄り道の途中で、偶然見つけて。」

アルダン「気まぐれに脚を伸ばし、思いもよらず

素敵なことに巡り合う─────」

 

アルダン「そんなふうに、歩いてみなければ分からない。

それが寄り道の醍醐味かと存じます。」

「なるほどね…」

 

アルダン「それに…///」

「それに?」

 

アルダン「い、いえ…なにも…っ///(トレーナーさんと一緒なら楽しめそうと感じていたとは…言えませんね///)」

アルダン「さ、さぁっ、まだまだご案内したいコーナーはたくさんあります。

どうぞついていらしてください。」

 

いつになく、ぐいぐい引っ張ってくる感じだ。

一種の微笑ましさも感じながら

彼女とともに館内を回り──────

 

 

 

 

……………………………。

 

 

アルダン「次のコーナーはですね…。

…あら???」

 

小さい男の子「うぅ~……居ない…」

アルダン「まぁ。ここにはシャチの家族がいるはずなのですが…。」

 

かなり巨大な水槽だが、確かに姿が見えない。

…もしかしたら奥の方に行ってしまったのだろうか。

 

小さい男の子「今日はシャチ見れないのかな…ガッカリ…。」

アルダン「ふふっ、トレーナーさん、ちょっと見ていてくださいね。」

「あ、アルダン…?」

 

何か含みのある笑みを浮かべたアルダンが目を閉じて口を少し尖らせた。

 

アルダン「…きゅいぃ~♪」

「…………………!!?!?!!?」

 

小さい男の子「!? シャチ!?

どこ!?どこ!?」

アルダン「ふふっ…さて、どこでしょうか♪

────きゅぃきゅぃ♪」

 

小さい男の子「…えっ!?まさかお姉ちゃんが真似してたの!?

すごーい!!」

「上手…というか、めちゃくちゃ可愛いというか、萌えというか…」

 

アルダン「……も、もぅ…トレーナーさん、聞こえてますからね…///

子どもの頃、病室のテレビで動物の鳴き声を特集した自然ドキュメンタリーを見まして。」

アルダン「努力すれば、いつか動物たちとお話出来るのではと

こっそり練習していた時期があったのです。」

 

アルダン「…素直にお話したのは、トレーナーさんが初めてですので…少々…いえ、かなり気恥ずかしい思い出になってしまいますが///」

 

小さい男の子「…あっ!!シャチ来た!シャチ!!」

アルダン「…えっ?…来たって…」

 

シャチの子ども【…きゅぃ~?】

メジロアルダンの声に反応したのか……。

いつの間にかシャチ一家が、水槽越しに不思議そうな視線を向けてきていた。

 

アルダン「まぁ、これはまさか、本当に……驚きました。」

小さい男の子「すごいすごい…!

お姉ちゃん、本当にシャチと話せるんだ…!!

ねぇ、僕にも教えて!シャチの言葉!」

 

 

アルダン「ふふっ、喜んで。

そうですね、まず音を出すコツは─────」

 

 

子どもの身長に目線を合わせて、丁寧に説明するアルダンを見て

自然と顔が綻ぶトレーナーだった。

 

 

小さい男の子「ありがとう、お姉ちゃんと…

えーーーっと……あっ、彼氏さんーっ!!」

アルダン「…………ふふっ、困った男の子でしたね…///」

「そんな風に見えたのかな」

アルダン「………………そうだと、嬉しいですが…///」

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

 

アルダン「素敵なサプライズでしたね。

私の声は、彼らにどのような言葉として

伝わっていたのでしょうか。」

 

アルダン「まさか、幼い頃の願いが

今になって叶うなんて…ふふ。」

「きっとこう思ってんたんじゃない?

いいお母さんになるんだろうな~って」

 

アルダン「トレーナーさん、冗談は…めっ…ですよ?///」

「あはは、ごめんごめん」

 

アルダン「…きゅぃ///」

「…ぶっ…!!」

 

アルダン「ふふっ…トレーナーさんの弱点を1つ…知れたかもしれませんね…///」

「勘弁してくれ…」

 

 

 

 

──────────────────────

 

 

【メジロ家】

 

 

アルダン「と、言うことが…先週ありまして…」

ライアン「ひいぃ…なにその、少女漫画にしたら絶対ヒットするような展開…ドーベル、書いてよ~…っ!」

 

ドーベル「な、なんで私が…!」

ライアン「アルダンさんの目も見たいって言ってるし!!」

ドーベル「…キャラはぼかすから…」

アルダン「後で、こっそりと見せてくださいね…っ///」

 

 

マックイーン「あの…ラモーヌさん…いったい何を…」

ラモーヌ「アルダンに蔓延る悪霊の除霊よ」

マックイーン「蔓延るって…しかも、お祓い棒ではなく

絵画用のペンではありませんか」

ラモーヌ「ある偉人は言ったわ、ペンは麺よりも強し、と」

ブライト「…剣、ではなくて~…?」

 

ラモーヌ「そうとも言うわ」

パーマ(そうとしか言わないんだけどなぁ…)




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