瑠璃色のキミ達と   作:A×K(アツシくん)

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新たなウマ娘も増えて
いよいよ次のステップに行った感がありますね……。


第157レース~菊の大激闘~

【10月後半】

─────菊花賞 当日

 

 

 

観客A「やっぱり注目はトウショウボーイか?」

観客B「あぁ、でも復活の兆しが見えたテンポイントにも頑張ってほしいな。」

 

 

【同時刻 控え室】

 

「大丈夫か、テン?」

テン「……トレーナー様、はい、私は大丈夫です。」

いつも通り答えるテンポイントの手を取る。

 

テン「トレーナー…様。」

「嘘だね、ちょっと緊張してる。」

テン「……程よい緊張感を持ってレースに臨もうかと思ってたのですが……。

どうやら、全てお見通しのようですね。」

「いい心掛けだ、それでこそいつものテンだよ。」

テン「はい、ありがとうございます。

テンポイント……最後の一冠、必ず獲ってみせます。」

 

ホクト「……前評判は、どんな感じ?」

アルダン「1番人気は秋のトライアルも勝ったトウショウボーイさん。

2番人気は、そんなトウショウボーイさんを破ってダービーを勝った───」

テン「……そんな人気は、覆すためにあります。」

 

すっと立ち上がるテンポイント。

テン「…トレーナー様を始め、色々な人がサポートしてくれたんです。

その恩義に報いるために…私は足を動かします。」

「……テン。」

 

テン「……どうか、3000m先のゴールで待っていてください、トレーナー様。

必ずや、秋の暮れに勝利の凱歌を。」

そう言うと、頭を下げてテンポイントはパドックへと向かった。

 

アルダン「……思い出しますね、あの時の事を。」

シュヴァル「そう言えば…同じ菊花賞の舞台、でしたね。」

エース「あの時?」

ホクト「確か、アルルも菊花賞を……。」

 

アルダン「ええ、未知数の距離を乗り越えて……勝利しました。

ただ、あの時は……もう走れなくなってもいい…これが最後でもいい…そんな気持ちで臨みました。

似てるんです、その時と…今のテンさんの目が。」

デュラ「つまり……テンさんは……。」

アルダン「……憶測で物を言うのはこれくらいにしておきましょう。

皆さん、行きましょう。」

「あぁ……そうだな。」

 

 

 

 

 

 

 

………………………………………………………

 

 

 

【レース本番直前】

 

実況「さぁ、白熱したクラシック戦線もこれが最後の一冠。

途方もない3000m先の栄冠を手にするのは、果たしてどのウマ娘か。

注目は1番人気の7番トウショウボーイ。

今日も静かに闘志を燃やし、仁王立ちでレース前の集中力を高めています。」

 

 

トウショウボーイ「………………………………。」

テン(……気圧されるな、私…大丈夫……。)

 

実況「さぁ、各ウマ娘続々とゲートに入っ─────

おっと、11番グリーングラスどうしたのでしょうか?立ち止まったままゲートに入ろうとしません。」

グリーングラス「……。」

係員「どこか痛むんですか?」

グリーングラス「……内バ場……。」

係員「?」

グリーングラス「……。」

 

実況「あぁ、今ゲート入りしました。

菊花賞、間もなくスタートです!」

トウショウボーイ「……。」

テン「……良し…。」

グリーングラス「……ふぅ…。」

 

 

 

 

 

─────ガッコン!

 

 

 

 

 

実況「今、スタートしました!

押し出されるようにまずはトウショウボーイとテンポイントこの2人が前を奪いました!」

観客達「──わぁああぁっ!」

 

テン(外から来るウマ娘が…2人か3人…一旦下がるのが懸命そうですね……。)

トウショウボーイ「……ふんっ……。」

実況「展開を見ながら、トウショウボーイとテンポイント。

互いに意識しているのか、ピッタリと張り付いたままレースは澱みなく進んでいきます。」

 

トウショウボーイ(……………………。)

テン(ついていける……ここで、勝つんだ……私は…!)

 

実況「さぁ、1周目を周りこれから2周目に差し掛かろうとする中、トウショウボーイがじわりと位置を上げ始めました。」

トウショウボーイ「……来たか。」

テン「逃がしはしません……!」

 

実況「それに呼応するように、テンポイントも位置を押し上げに掛かる!」

観客A「やっぱりこの2人のバチバチとした対決だよ!」

観客B「負けるな、トウショウボーイ!!」

 

「……行ける、テン…!!」

ホクト「ぶっかませーーーーー!!!!」

エース「行っけーーーーっ!!」

 

実況「さぁ、4コーナー手前でトウショウボーイとテンポイントが外から先頭へと襲いかかる!!」

 

トウショウボーイ「……ふん…笑止!!」

 

 

 

 

 

 

 

─────ガツンっ!!!

 

 

 

 

 

テン「─────っ……!」

実況「トウショウボーイとテンポイント!!

直線に入り、ガリガリと体をぶつけ合う!!」

 

観客A「お、おいおい……!」

観客B「体当たりに近いじゃねえか……!!

こんなの一歩間違えれば審議対象になっちまうぞ…!」

 

「テン……!」

実況「外ラチいっぱいまで2人がせめぎ合うせめぎ合う!!」

 

 

テン「ぐっ……!負けるか…私は、負けたく、ないんだ…っ!!!

────────────闘将ぉぉぉおおぉっ!!!!!

トウショウボーイ「───好敵手ぅうううっ!!!!

 

 

 

トウショウボーイは……見誤った。

テンポイントの、圧倒的に成長したパワーの前に屈してしまったのだ。

 

トウショウボーイ「…………なっ……!!!!」

テン(競り落とした……この、まま───)

グリーングラス「……!」

実況「あぁっと!!いつの間にかインからグリーングラスが伸びてきている!!!

2人のせめぎ合いを他所に先頭へと踊り出る!」

 

テン「……なっ……!!」

実況「これはビックリだ!!!大波乱だ!!!

最後の一冠、1着でゴールインしたのはグリーングラス!!グリーングラスです!!」

観客達「─────うぉおおおおっ!!!!」

 

実況「トウショウボーイとテンポイントの熾烈な競り合いに目を奪われてましたが

展開突いたのはグリーングラス!これは驚きました!

2着にはテンポイント、3着にはトウショウボーイが入りました!」

 

 

テン「…………はぁ……はぁっ…………負け……た……?」

テン「……負けた……私……もう少しで……タイトルを…………」

「……テン…………。」

 

アルダン「……ほんの少し、あと少しは…レースではよくある事ですが…これは……。」

ホクト「……テン…。」

 

テン「私は……一体……何を…………私は…………。」

トウショウボーイ「……………………ふん。」

テン「私…………は………………。」




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