瑠璃色のキミ達と   作:A×K(アツシくん)

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新シナリオ難……


第158レース~軋轢の明星~

テン「………………。」

「──テ………………。」

 

テン「……………………。」

「テン!」

テン「っ、は、はいっ!!」

「……また上の空だったな、今日の練習は軽めにしておこう」

テン「い、いえっ、走れます、大丈夫で──」

「ダメだ、上がるように」

テン「………………はい。」

 

ホクト「……自信なくしちゃってるね、テン。」

エース「無理もねぇよ、あの負け方じゃ…」

アルダン「手が触れかけた勝利が零れ落ちる経験……痛い程分かります。」

シュヴァル「トレーナーさんをガッカリさせてしまったって思ってるんですかね……」

デュラ「……無いとは、言い切れませんね。」

 

テン「…………………………。」

 

 

ホクト「……ねぇ、トレくん。」

「どうした?エリザベス女王杯は近いんだ…。

ホクトもレースに向けて調整を怠らないようにな?」

ホクト「……う、うん……分かった……。(テンテンの事、聞けるわけないよね…)」

 

エース「……っし、シュヴァルもトレーニングすっぞ!」

シュヴァル「えっ、あっ、は、はい……。」

デュラ「では、僭越ながら私もお供致します。」

 

 

テン「…………………………。」

その場に立ち尽くしたまま……動くことが出来ないテンポイント。

 

 

「………………。」

アルダン「トレーナーさん。」

「ん、アルか……どうした?」

アルダン「お声、掛けないんですか?」

「……今、俺が声を掛けても逆効果だろう。

自分の中で判断をしている最中だ、結論が出るまで俺は見守る事にするよ。」

 

アルダン「……信用してるから、ですか?」

「もちろん。」

アルダン「……そうですか、では、私の方からテンさんに少し助言を。」

「あぁ、分かった。」

(……アイツなら乗り越えてくれるって信じてるから…。)

 

 

アルダン「テンさん。」

テン「……っ……は、はいっ、すいません、今トレーニングを……っ!」

アルダン「いいえ、無理をせずに……少し芝コースを歩かれてみては如何でしょう。」

テン「……っ……はい……。」

ホクト(……テンテン、大丈夫かな……ううん、私には私のレースがある…頑張らなくちゃ…!)

 

テン「…………。」

実況【あぁっと!!いつの間にかインからグリーングラスが伸びてきている!!!

2人のせめぎ合いを他所に先頭へと踊り出る!】

テン「……ひっ……!!」

突然、怯えた表情で直線コースに崩れ落ちるテンポイント。

 

エース「テ、テン!」

シュヴァル「大丈夫ですか……っ?!」

デュラ「我が君!」

 

「……やっぱりフラッシュバックしてしまったか。」

テン「……ぁ……あっ……私……走れません……。」

力なく答えるテンポイント。

その様子をただじっと見ているホクトベガ。

 

アルダン「…無理強いをしてしまい申し訳ありません、今日はお休みになられましょう。」

テン「………………は、い……。」

ホクト「……………………………………。」

 

 

 

 

……………………………………………………

 

 

 

【栗東寮】

 

 

ホクト「……ねぇ、テンポイント、今度の───」

テン「……すみません、レースの話は……今は、聞きたくありません……。」

 

ホクト「……そっか、おやすみ……テン。」

テン「…………………………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テン(走れない……勝てない……トレーナー様の期待も裏切ってしまう……。)

 

 

 

 

 

 

 

 

テン(……そんな私の……存在意義は……あるのでしょうか……。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【翌日 トレーナー室】

 

 

 

アルダン「それでは、トレーナーさん。」

エース「……トレーニング行ってくるけどよ。」

シュヴァル「……大丈夫です、か?」

デュラ「見かけた所、朝食もあまり食べてる様子ではありませんでしたが……。」

 

ホクト「……トレくんが何とかしてくれるって、行こ。」

エース「お、おいっ、ホクト!待てよ!」

シュヴァル「ぁ、し、失礼します!」

 

「………………。」

2人とも喧嘩でもしたのかと、ため息を漏らしつつ

座ったまま俯くテンポイントに目配せをする。

 

 

「……走るの、怖いか。」

テン「………………っ……。」

「脚も……上手く動かない、か?」

テン「……………………。」

 

目の奥には光はなく、頷く事も首を横にすることもしないテンポイント。

「……次走、俺はグ(・)ラ(・)ン(・)プ(・)リ(・)レ(・)ー(・)ス(・)に出てもらうつもりでいる。」

テン「………………っ………………。」

 

グランプリレースと言う言葉にテンの目は一瞬見開かれる。

テン「……………………です……が……。」

「……俺の夢を一緒に叶えてくれるんじゃなかったか?」

テン「……すみません、少し…………考える時間を下さい。」

そう言うと、力なくトレーナー室を後にするテンポイント。

(……これは……予想以上に重症かもしれないな。)

苦虫を噛み潰したように俯くトレーナーであった。




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