【寮部屋】
ホクト「ふんふんふ~ん。」
テン「ご機嫌ですね、ホクト。」
ホクト「んー?あぁ、これを見てるとついね。」
テン「これは……料理本?」
ホクト「そそ、作らずとも見てるだけでも結構楽しかったりするもんだし。
自分の引き出しも増えるからね~♪」
テン(……こんなおちゃらけた言動はしていますが…料理は器用なんですよね…この子)
ホクト「……今ホクベーちゃんが料理出来るの意外って顔してたでしょ。」
テン「してません、家庭的な姿は想像出来ないと思ってただけで。」
ホクト「ほぼ同じようなもんでしょーが!……全く、良いかい、テンテン?」
テン(何か始まった………。)
ホクト「料理スキルは特に大事なスキルの1つだよ!
それはもう、レアスキルヒントLv.5くらい……。」
テン「……力説してる所悪いのですが…身につけた所で使い道が。」
ホクト「……?
トレくんに振舞おう~。とか無いの?」
テン「なっ、何故トレーナー様が出てくるんですか……!///」
ホクト「いや、テンテンの事だからてっきり。」
テン「……ぐっ…言い返せない自分が居ます…。」
ホクト「それに~…いくらサブトレーナーであるアルルが居たとしても…。
トレくんの事だから…食生活がめちゃくちゃな気もするし…ねぇ~?」
テン「……それも…否めません。」
ホクト「じゃあ、する事は1つでしょ!♪
思い立ったら、行動行動!」
テン「……あ、貴方は時としてフットワークが軽すぎるんです…!」
ホクト「それもこれも、テンテンとトレくんのためですから~♪」
…………………………………………………………
【トレーナー室】
「……で、1週間食生活をサポートしてくれる…と?」
テン「…すみません、ホクトが絶対に成し遂げてこいとうるさくて…。」
「俺としては渡りに船だけど…テンは大丈夫なの?」
テン「わ、私はトレーナー様のお役に立てるのであれば、この腕を存分に振るいます!
……多少、不得手なのは…否めませんが……。」
「作ってあげようって気持ちだけでも嬉しいよ。……あ、でも……。」
テン「……でも…?」
「そうなると、テンが俺の部屋に来るとかそういう風になるよね。」
テン「…そうですね……作り置きも考えましたが…なるべくなら出来たてを召し上がって頂きたいですし…。」
「んーー……ホクトとかにからかわれそうだけど……いっか、んじゃ、これ。」
テン「……これは……?」
「鍵、俺の部屋の。」
テン「トっ、トレーナー様の部屋の……っ!?!?///」
「?……無きゃ入れないだろうに。」
テン「そ、そうですが…!……そのっ、これは……///」
「?」
テン「……なんだか…
「どこでそんな言葉覚え……いや、その前に大分ぶっ飛んだ考えになったなぁ…。」
テン「……と、ともかく…!
明日の朝からサポート致しますので、よろしくお願いしますね。」
(……あれ、よくよく考えたら…担当ウマ娘にお世話される俺って情けなさすぎるのでは…?)
─────────────────────────
【翌日 朝】
「…………んぐぅ……。」
???「おはようございます、トレーナー様…朝でございますよ。」
「……んげぇ…変なアラーム音……。」
???「……むぅ…寝惚けてらっしゃる…ですが、中々見れない一面ですね…。」
「……ん……?」
テン「おはようございます、トレーナー様。
もう少しお休みさせてあげたい気持ちは山々ですが、もう7時───」
「──うわぁあぁああああっ!?」
テン「……ト、トレーナー様!?」
「な、何でテンがここに…?」
テン「……えぇっと…朝餉を作りに。」
「えっ?…あ、あぁそうか…昨日……。」
テン「すぐ出来ますので、顔洗って着替えて来てくださいね。」
「…………う、うん……ありがとう。」
テン(トレーナー様の寝顔…まるで子供のようだった…うぅ…///)
「……お、おぉ……想像していたが…。」
テン「お口に合えばよろしいのですが……。」
「いやいや、見るからに美味しそうなのが伝わるよ。
最近は朝ご飯も食べないで仕事して────────」
テン「……………………………………。」
「………………あ''っ。」
テン「はぁ……分かってはいましたけど…。
いいですか、トレーナー様。
朝ご飯は体の資本で食べないと集中力の低下であったり───」
「……何だか、お母さんみたいだね。」
テン「……っ……は、早く召し上がってくださいっ///」
「ごめんごめん、いただきます。」
テン「…………ど、どうでしょうか。」
「……………………。」
テン「……トレーナー様…?」
「─────美味い!!!」
テン「……ほっ。」
「味噌汁も朝から染みるねぇ…。」
テン「白味噌を使いました、関西ではこういった味付けが多いんですよ。」
「これなら毎日飲めるね。」
テン「ま、毎日……です、か……///」
「?」
テン「い、いえ…トレーナー様のご用命とあらば、何時でも…///」
「あはは、流石にそれはテンの負担が増えちゃうから」
テン「そ、そうですよね……///」
……………………………………
「ご馳走様でした。」
テン「お粗末さまでした。
……洗い物しますので、トレーナー様はご準備を。」
「えっ、いや、さすがにそれはやるよ。」
テン「私が好き好んでやってる事なので、どうかお気になさらず。」
「……ん、じゃあ…ありがとうね、テン。」
テン「勿体なきお言葉、ありがとうございます。トレーナー様。」
(……流石に、されっぱなしはトレーナーとしての威厳が……。
何かお返しできないかな…?)
テン「ふぅ…洗い物も終わりましたし…。
……トレーナー様。もし今後何かリクエスト等あれば遠慮なく───」
「テン。」
テン「は、はい……如何なさいましたか?」
「ん、こっちにおいで。」
テン「……はい。」
─────ギュッ。
テン「……!」
「動かないでね。」
テン「……は、はい……っ///」
「ありがと。」
テン「……い、いえそんな…滅相もない……///」
「お返し…考えたんだけど浮かばなくて…今はこれで勘弁してくれな。」
テン「…私にとっては極上のお返しです……から……///」
「……ん、そっか。」
……………………………………………………
【カフェテリア】
ホクト「おっ、初日の食事サポート大作戦はどうだった?♪」
テン「……………………。」
ホクト「テンテン???……お~い、テンテン?
…はりゃ、もしかして大失敗だったか…?」
テン「……ホクト。」
ホクト「……お、おぉう、どったの?」
テン「好きな物何でもご馳走します。」
ホクト「えっ、マジ?……と言うか、何で?」
テン「その……そうでもしないと…顔がニヤついてしまいそうで…///」
ホクト「……もしかして、食事だけじゃなくてテンテンも食べられ───」
テン「は、早く選んでください!!///」
ホクト「ひょえ~~~~~っ!!!!」
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