「……テン、少しいいか?」
テン「はい、トレーナー様、如何致しましたか。」
「────次走について…だけど。」
テン「…えぇ、分かっております。
……そして、対戦相手とその意義についても……。」
「……あぁ、それなら良かった……ただ。」
テン「……ただ?」
「ううん、無事に走りきってくれ、テンポイント。」
テン「かしこまりました、肝に銘じ…必ず目の前にお戻り致します。」
「……何か、懐かしいなこのやり取り。」
テン「……ふふっ、トレーナー様はいつも気にかけてくれますからね。」
「当たり前だろ、大事な担当ウマ娘なんだから。」
テン「……大事な…………です、か。」
「……?」
テン「いえ、何も。
……では、私はトレーニングに行って参ります。」
「ああ、分かった。」
テン「……………………………………。」
…………………………………………………………
【その日の夜】
テン「…ホクト…。」
ホクト「(うげ、これまたややこしい話な気がする…。)……ど、どったの?」
テン「ご相談が。」
ホクト「(ほら、やっぱり~……。)えーっと……うん、何かな?」
テン「ホクトはトレーナー様の事をどう思ってますか。」
ホクト「……………………。(こ、これはありのまま答えた方がいい…の、かな?)
…ベストパートナー!…担当トレーナーになってくれて本当に良かったって心の底から思ってるよ。」
テン「………………そう、ですか。」
ホクト「……テンテンは違うの?」
テン「はい。」
ホクト「……じゃあ、どう思ってるの?」
テン「……正直に言います、私は…トレーナー様が好きです。1人の男性として。」
ホクト「……うん、知ってる。だいぶ前から。」
テン「なっ────」
ホクト「…えっと、多分…めちゃくちゃバレバレだと思うよ…?」
テン「そ、そんなはず…………っ!!」
ホクト「自覚無し…まぁ、そんな気はしてたけど…それで、どうしたいの?」
テン「……その…
ホクト「(あぁ、要はデートしたいって訳ね…。)……なら誘えば?トレくんならNOとは言わないでしょ。」
テン「……あ、うぅ……。」
ホクト「?」
テン「……その……恥ずかしく……て……。」
ホクト「(あーあー…恋する乙女みたいな顔しちゃって…。)しゃーない、協力しますか。」
テン「えっ……で、ですが…。」
ホクト「まどろっこしいねん!夜な夜なトレくんの名前呟いて枕抱いてるのとか見てると!」
テン「……そ、そんな事していたのですか、私……っ!?///」
ホクト「……ダメだこりゃ…とにかく、任せんしゃい。」
テン「……よ、よろしくお願いします。」
ホクト(しかし、こうも変わるとは…トレくん、恐るべし……。)
………………………………………………………………
【週末】
ホクト「やー、悪いねぇ、トレくん♪」
「急に話があるなんて言うから何かと思ったら…お出かけしたいだなんて。」
ホクト「うら若き女の子2人じゃ危ないからね♪」
「まぁ……オフにしようと思ってたし、荷物持ちくらいはやるからそれは構わないけど…。」
テン「……。」
「テン、大丈夫?」
テン「は、ははは、はいっ!」
「……どうしたの?」
テン「……あ、い、いえ……何でも……。」
「……そう?」
ホクト「あっ、飲み物買ってくるから、ちょっとお2人とも待っててー!♪」
「えっ?……って、もう行っちゃった。
テン、振り回されて疲れちゃったなら何時でも言ってな?」
テン「……あの……では…。」
「うん?」
テン「……手…握っても…いい、ですか?」
「……俺の手で良ければ、幾らでも。」
テン「……ありがとうございます…♪」
ホクト「お熱いですな~♪」
「早、もう帰ってきたのか。」
ホクト「テンテン、無意識恋人繋ぎしてる~♪」
テン「…………っ!///」
「こーら、テンを困らせないの。」
ホクト「にゃははー♪」
テン「……///(でも、トレーナー様……手をしっかり握ってくれてる…。)」
「テンはどこか行きたいところある?」
テン「……で、では…トレーナー様オススメの場所を……。」
「オススメ……かぁ、あんまり楽しくないかもしれないよ?」
テン「いえ…トレーナー様となら、何処だって楽しい、ですから……♪」
「そ、そうか……。」
ホクト(……おぉう、思ったよりガチ恋だな、これ……。)
………………………………………………………………
ホクト「今日は楽しかったねー♪」
「それは良かった、良い息抜きになったみたいで。」
テン「えぇ、充実した日になりました。」
ホクト「……あっ、電話だ……ちょっとごめん!」
「……最初から最後まで騒がしいな、ホクトは……テン、疲れてない?大丈夫?」
テン「……お気遣いありがとうございます、私は大丈夫です。」
「ん、なら良かった。」
ホクト(ふぅ、フェイク着信で席を外したけど…後はテンテン次第なんだけどなぁ。)
テン「…………ただ、少しここが……。」
「えっ、どこ?」
テン「トレーナー様の背丈でしたら…屈まないと見えないかもしれません。」
「……こう?それで、どこが────────」
────────チュッ。
「………………へ?」
テン「…………………………//////」
「へ、へぇっ!?テ、テン……な、何を……っ!?」
ホクト(うわ、ホントにやったよ、あの子…。)
テン「……その……好き、です……トレーナー様…。
本当は……
もう……私の胸は…トレーナー様の事でいっぱいなんです……っ!///」
「い、いや、でもっ……俺と君はトレーナーと担当ウマ娘であって…!
学生とこんな関係になるのは……!」
テン「……私の好きという気持ちを…ぶつけては…迷惑……でしたか?
……お嫌……でしたでしょうか……。」
「……あぁ、もう……その聞き方、反則だよ……。」
テン「……。」
「君みたいな綺麗なウマ娘にそんな事言われて嬉しくない訳ないじゃん。」
テン「……っ……トレーナー様……。」
「だから、今の事は2人だけの秘密……良いね?」
テン「……はい……お返事は…GIレース勝った後に聞かせてくださいね…トレーナー様…///」
ホクト「…………。(はっ!!!いかんいかん!!)
お、お待たせーっ……って、2人ともどしたの????」
テン「……っ……な、なんでもありません!///」
ホクト「あっ、ちょっ、テンテン~!(こりゃ部屋に戻ったらたくさん惚気を聞かされるんだろうなぁ……。)」
「………………。」
テン【好き、です……トレーナー様…。】
「い、いかんいかん……俺らしくない……っ!」
ホクト「トレくん、行くよー?(まぁ、お互いに一歩前進…って事でいいの、かな?)」
評価・感想・お気に入り登録
よろしくお願いします