【トレーナー室】
ホクト「……うぅ……うぅうぅうう~…っ!!」
アルダン「泣くよりも、ペンを進めましょう。」
ホクト「ひぃいぃ~っ!!」
エース「……ありゃ、鬼教官モードだな、アルダン…。」
シュヴァル「…え、っと…すいません、エースさん…付き合ってもらっちゃって…。」
エース「中等部の勉強くらいなら、お易い御用だぜ。」
「……賑わってるねぇ。」
一仕事終えた俺は、目の前で起こる光景を見入っていた。
教科書を片手に涼し気な表情で立つアルダン。
……そして半べそかきながらノートを取るホクト。
シュヴァルもエースから苦手科目を教わってるようだ。
「……小テストの点数が酷かったんだって?」
デュラ「はい、ですのでトレーニング前に我が君の王室で勉学を、との事で。」
確かに学生の本分は勉強である。補習なんかあった日には練習なんて出来っこない。
テン「申し訳ありません、トレーナー様…口酸っぱく言ったのですが…。」
当時の事を思い返して頭を抱えるテンポイント。
……まぁ、何となく想像はつくから深くは触れないでおこう。
「…まぁ、''ホクトは''大方予想通りだけ──」
ホクト「ト''レ''く''ん''ひ''と''い''ぃ~~!!」
「……ん、んん…他のみんなは流石だな。」
デュラ「日々の積み重ね、ですから(良い点を取れれば我が君に褒めてもらえる……!)」
テン「えぇ、疎かにしてはいけませんから。」
アルダン「ふふっ、頼もしいですね。」
エース「周りに手のかかるやつがいると、必然とな…あ、シュヴァルここ間違えてるぞ。」
シュヴァル「わ、わあぁっ!ご、ごめんなさい…!」
「……手のかかるやつ…。」
ホクト「どぼじでわだじをみるのぉぉぉ!」
テン「手しかかからないじゃないですか。」
ホクト「可愛かろう?」
テン「……小休憩は無しでいきましょう、アルダンさん。」
ホクト「鬼か!!……いや、トレくんの前では猫か?」
テン「……失礼、拝借します、デュラさん。」
デュラ「わ、我が聖剣が…っ!!」
「どうどう……。」
テン「……あのおバカは放っておいて来年に向けた話し合いをしましょう、トレーナー様。」
デュラ「では、その話し合いに賛同致します。」
「そうだな、まずデュラは春先の短距離レースを目標にしてもらう。」
デュラ「はっ!」
「……テン…キミは、どうしたい?」
テン「……私の成すべきこと…そして、目標は変わりません。
その為のレース編成は…全て、トレーナー様にお任せいたします。」
「……分かった。
テン、君の次走は京都記念を予定している。そこから日経賞を経由して…
──天皇賞・春。それが来年のGI初戦だ。」
テン「……天皇賞…分かりました。必ず好走をお約束いたします。」
「あぁ、でも────」
テン「でも、無事に帰ってこい……ですよね?」
クスッと笑って人差し指でこちらの鼻を押すテンポイント。
「……流石だね、テン。」
テン「トレーナー様お相手、ですから……♪」
にこやかに笑うテンポイント……の横で何故か悔しがるデュランダル。
ホクト「……けっ!なんでいなんでい!」
エース「あっ、ペン放り投げた。」
ホクト「GIウマ娘にべんきょーなんて必要ありませーん!」
シュヴァル「……ぼ、暴論……。」
テン「……ここにいる大多数のウマ娘がGIを取ってることをお忘れなく。」
ホクト「……うぐ…それはそれ!これはこれ!」
デュラ(逃げましたね。)
ホクト「……で、トレくん。私の来年の方針は?」
「俺としてダートレースメインで走ってもらいたいと思ってる。当然芝のレースも走ってもらうけど……。」
ホクト「……ふーん、つまり…芝とダート…両方のGIを取っちゃおうってことね?
いいね、面白そうじゃん!♪」
アルダン「ホクトさんにしか成し得ない功績となりそうですね。」
ホクト「よーし、そう思えたら燃えてきた~!」
エース「まずは目の前の勉強からだな。」
ホクト「……うぇ……あい……。」
デュラ「一瞬で燃え尽きましたね。」
「分かりやすい奴……。」
ホクト「元気出ない~やる気も出ない~~……。
トレく~ん、甘い物~……。」
「ほい。」
ホクト「……これは?」
「コーヒーシロップ。」
ホクト「甘いけども!!!!!」
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