ホクト「あ~け~ま~し~て~~~~~~~」
テン「トレーナー様、人が多いのでお気を付けて。」
ホクト「ちょ~い!!!!」
テン「新年早々うるさいですね。」
ホクト「めでたい日だからね!!!」
テン「…なぜ威張るのかは不明ですが…。」
エース「…にしても、全員で初詣行くとはな。」
アルダン「去年は延期になって1日に行けませんでしたからね。」
デュラ「延期?」
シュヴァル「…えっと…。」
ホクト「…言われてるよ、テンテン?」
テン「貴方でしょう、全く…」
「はいはい、お話もいいけど進んでくよ。」
テン「もう少しで鈴緒に着きますね。」
「お願い事は決まった?」
テン「…私が願う事は変わりませんから…ですが、これでは何の事かバレてしまいますね。」
ホクト「トレくんとの事でしょ、どうせ。」
テン「…要らぬ横槍を…。」
「あはは…それがテンらしさだから…。」
アルダン「着きましたよ。」
エース「用意はいいか~?」
デュラ「はい、何時でも。」
シュヴァル「だ、大丈夫です。」
テン「では、トレーナー様、先陣を。」
「あいよ。」
ホクト「…むむむ…祓いたまえ~…むむむ~…。」
シュヴァル(難しい顔でお願い事してる…それに、声に出てる気も…)
デュラ(今年も研鑽を重ねて活躍できますように…。)
テン(これからも、トレーナー様の横に…)
エース(チームメンバーの無病息災と繁栄!)
アル(チームの栄光がこれからも色あせる事が無いように…)
「全員、お願い事は終わったようだね」
テン「はい、では学園に──」
ホクト「よーし!お御籤引こー!」
テン「全く、貴方は人の話を…。」
エース「おっ、いいな!賛成!」
テン「…申し訳ありません、トレーナー様。」
「あはは、まあ一年の運試しってことで…」
シュヴァル「えっ、と……くじを引いて…。」
デュラ「出た番号の引き出しから1枚取って…。」
アル「運勢が…。」
テン「…。」
「どうだった?」
エース「アタシは中吉だったぜ!まあ、良くもなく悪くもなくってとこだな。」
シュヴァル「ぼ、僕は…吉でした…。」
デュラ「私も同じです。」
アル「私もですね。」
テン「大吉でした。」
「えっ、凄いじゃん!」
テン(恋愛……恋敵多し…です、か…。)
ホクト「………。」
エース「(何か、聞きにくいけど…)ホクトは…。」
ホクト「……ぐぎぎぎぎぎぎぎぎ!!!!!」
シュヴァル「あ、あぁっ!おみくじ破いちゃダメですよ…!」
デュラ「…大凶…ホクトさんらしいですね。」
ホクト「おぉん!?」
テン「…新年早々賑やかで──」
???「……あの…すみません…。」
「…ん、はい?」
後ろから声をかけられて振り返ると、そこには
ほのかに赤い髪の毛の上にベールを被せたウマ娘がいた。
???「…チーム・ジュピター…です、よね。
そして…そちらに居るのは…テンポイントさんと…ホクトベガさん…ですね。」
どこか儚げな微笑みを浮かべるウマ娘。
ホクトが物珍しい目で見てきた。
ホクト「ひょっとして、レース見てくれてファンになってくれた…とか!?」
テン「ありえません、ホクトですよ?」
ホクト「含みのある言い方だなぁ!」
???「…えぇ、ある意味…近しいかもしれません……フフッ…」
ホクト「ほら見てみぃ!」
テン「…悪いことは言いません、今からでも変えた方がいいかと…。」
ホクト「こーらぁー!」
???「…フフッ、どちらかといえば…喰らいたいほど…魅力的だな、と…」
「(…なんだろう、一瞬目付きが…)えっと、君の名前は?」
???「────申し遅れました、私…スティルインラブと申します。
昨年、選抜レースに出たのですが…その時に皆様のお顔を拝見しまして…とても魅力的…と、感じまして…フフッ」
シュヴァル(な、なんだろう…このウマ娘…ちょっと怖い…かも…。)
スティル「お呼び止めてしまって申し訳ありませんでした。また学園でお会いした際はよろしくお願いいたします。」
そういうと、スティルは神社を後にした。
ホクト「何か、ミステリアスなウマ娘だったねぇ。」
テン「そうですね、貴方とは正反対でしたね。」
ホクト「おぉう、また含みのある言い方だなぁ!」
エース「どちらかといえば、テンに雰囲気似てるかもな。」
アル「えぇ、どこか儚げで…ですが、内に何か秘めていそうで…。」
テン「…そう、ですかね…。」
────────────────────
【帰り道】
ホクト「けっ、けーーーーだっ!」
エース「まだ運勢のこと引きずってるのかよ。」
ホクト「どうせ騒がしいウマ娘ですよーっだ!」
テン「そっちですか。」
アル「ふふっ、帰りに何か買ってあげますから。」
ホクト「わーい!アルル好きーっ!」
シュヴァル(…子供扱いされてるような…。)
デュラ「……む、我が君…誰かがこちらに向かってきています。」
「…誰か?」
???「はじめまして、やっぱし噂で聞く通り
賑やかで楽しそうなチームどすなぁ。」
はんなりとした口調で、こちらに話しかけるウマ娘。
(…何だか、今日はよく話しかけられるな…。)
???「ホクトベガはん、お会いしたかったどす。
秋に出走したエリザベス女王杯、見てました。
あの走り…えらい感動しはりました。」
ホクト「…ほへ?」
自分の事を言われると思ってなかったのか、目を丸くするホクトベガ。
???「自己紹介遅れてもうてすんません。
今年の春からトレセン学園に入学しますさかい
ラッキーライラックと言います。
あんじょうよろしく申し上げます。」
「ラッキー…ライラック…さん。」
ララ「ややわぁ、そんな堅苦しくなる必要ありまへんよ。
ララとでも呼んでもろてええよ?」
「…えっと、じゃあララ…。」
ララ「ふふっ、嬉しいわぁ。
ほな、入学したら改めて挨拶させてもらいます。」
そう言うと、にこやかに笑ってラッキーライラックはその場を後にした。
ホクト「ふふん、感動した、かぁ~♪」
テン「…………まぁ、否定はしません…が……。」
ホクト「でしょでしょ?…いや~、自分の走りが誰かの憧れになる…良いなぁ、それ!♪」
アル「ふふっ、そうですね♪」
エース「たまには良い事言うじゃねぇか。」
デュラ「その気持ち、何時でも大事にしていきましょう。」
シュヴァル「…あっ。」
テン「如何なさいましたか、シュヴァルさん?」
シュヴァル「…え、っと…あれ…。」
指差す先には────
「…大抽選会…ガラポンか。」
エース「おー、この時期は何時も商店街で開催されるもんな。」
ホクト「…………。」
デュラ「目がやりたいと言っていますよ。」
テン「貴方がやっても結果は見え透いてるのですが…。」
ホクト「ま、まだ決まったわけじゃないーしー!?」
アル「…あっ、そういえば…トレーナーさん?」
「ん?」
アル「年末に買い出しした時…貰った記憶があるのですが…。」
「…えーっと…あ、1枚あったわ。」
ホクト「…………!」
「あっ、お前!」
我慢効かないホクトベガは目にも止まらないスピードで掠め取った。
ホクト「おっちゃん!1回!」
係員「あいよぉ!」
アル「…如何いたします?」
「止めても無駄だろ…やらせてみよう。」
ホクト「ふんぬぬぬぬぬ~……マッスルグリングリーン!」
エース「なんだその掛け声。」
デュラ「球が出てませんよ。」
テン「…おバカ…。」
ホクト「ここだぁ!」
────渾身の力と祈りを込めて振るった結果は…。
────……コロン………。
ホクト「……ほ?」
────カランカラン!!
係員「大当た~り~ぃ~!!!特賞の温泉旅行券~!!!」
チーム一同「「「…………えぇ~~っ!?!?!?」」」
アル「まぁ…。」
ホクト「ほぉれ、見た事かぁ~!!!」
誇らしげな顔でホクトが景品を受け取った。
ホクト「ふふん、大凶を乗り越えたホクベーちゃんに敵はなーし!!」
「あはは…まぁ、引いたホクトにやるよ、それ。」
ホクト「えっ…でも使い道無いし~…。」
しばらく考えたホクトベガはポンっと手を合わせた。
ホクト「────皆で行こう!直ぐにでも!」
「…本気で言ってる?」
テン「こう言い始めたら…もう無理かと…。」
ホクト「じゃっ、今すぐ帰って用意をしよー!」
エース「…足取り軽いな。」
シュヴァル「…でも、ちょっと楽しみ…です。」
デュラ「一時の休息、ですね。」
アル「…では、参りましょうか?」
「…だな。」
評価・感想・お気に入り登録
よろしくお願いします。