瑠璃色のキミ達と   作:A×K(アツシくん)

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第172レース~ファン感謝祭~

【トレーナー室】

 

ホクト「あれ、トレくんがトレーニングウェア着てるなんて珍しいね?

いつもはワイシャツ姿なのに⋯⋯⋯まっ、まさか⋯ダイエット!?」

 

 

────ぺしっ。

 

ホクト「あうっ。」

「そんな事言う子にはデコピンです。」

 

テン「トレーナー様のお手を煩わせずとも私がやりましたのに⋯もっと反省するような制裁を⋯。」

ホクト「⋯目が笑ってないぞー?」

 

「まぁ、いいわ⋯今度ファン感謝祭があるだろ?」

ホクト「あぁ、あるねぇ⋯それに何か関係が?」

 

「ウマ娘達の出し物がメインなんだけど⋯その余興として、トレーナー達による運動会みたいな催しがあるんだって」

ホクト「⋯まさか、選ばれたとか?」

 

エース「じゃなきゃトレーニングウェアに着替えてないだろ⋯。」

ホクト「えぇ⋯トレくん⋯運動出来るの⋯?」

アル「ふふっ、こう見えても⋯結構逞しいお体していますよ♪」

 

デュラ「⋯何故アルダンさんがご存知なのですか?」

アル「以前、チヨノオーさんがカフェテリアでトレーナーさんにお水をかけてしまった事があって⋯もちろん、故意では無いのですが⋯その後のお着替えを見てしまって。」

 

「おい、見てたのかよ⋯。」

アル「ふふっ、偶然ですが⋯とても良い物を見せてもらいました♪」

テン「⋯くっ⋯⋯。」

ホクト「えぇ⋯悔しがるとこ⋯?」

 

シュヴァル「そ、それに⋯トレーナーさんは野球経験があるから⋯大丈夫⋯かと。」

ホクト「あ、野球なんだ。」

「つっても、参加者はみんなトレセン学園のトレーナーだからなぁ⋯基礎的な運動は出来る人だらけだろうよ。」

 

ホクト「それに向けて今から体仕上げたろって感じなんだ。」

「ぶっつけ本番って訳にもいかないからな、相手はシュヴァルにお願いしてもらった。」

 

シュヴァル「ぼ、僕でよければ⋯幾らでも⋯。」

テン「で、では私は────」

アル「練習はこちらで見ていますね。」

 

エース「差し入れ何か作ってやろうか?」

デュラ「そうですね、合間を縫ってお持ち致します。」

「いやいや、そんな悪いって⋯。」

 

エース「やるからには勝たないとウチのトレーナーと言えないからな!」

「⋯忘れてた、エースってこういうの熱血タイプだったんだ⋯。」

シュヴァル「せ、責任重大ですね⋯。」

 

テン「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯。」

ホクト「⋯⋯いっその事、チアでもする?

テン「す、するわけないじゃないですか⋯!」

ホクト「えぇー?でも、トレくんに何かしてあげたいけど何もしてあげられないって顔してるよ?」

テン「⋯それ、は⋯。」

ホクト「まー、私たちは私たちで動きましょーよ?」

テン「貴方に任せると、ろくな事にならない気がしますが⋯。」

 

ホクト「トレくーん!見学していいー?」

「⋯見ても面白いもんでもないけど⋯。」

ホクト「テンテンが怪我しないか見張ってたいってさ。」

テン「なっ────」

「あはは、そういう事ならお願いしようかな。」

テン「⋯か、かしこまりました⋯!」

 

 

 

 

 

⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯

 

 

 

 

「じゃ、シュヴァルいくよー。」

シュヴァル「は、はいっ!」

 

ホクト「おぉー、やっぱり経験者って言うだけはあるねぇ。」

テン「⋯⋯⋯⋯⋯。」

ホクト「⋯何故に携帯を構えてるの?」

テン「フォ、フォームを収めて置いた方がいいかと⋯決して自分用に撮ってる訳ではありませんから。」

ホクト(ほぼ自白に近いよ⋯。)

 

「あっ……ごめん、テン!ボールそっちいっちゃった!」

テン「どうぞ、トレーナー様。」

「ありがとう、テン。」

テン「…トレーナー様、お肘が少々汚れてます…こちらへ。」

 

「…ど、どこ?」

テン「そのままじっとしててくださいませ。」

「…う、うん…。」

テン「綺麗になりました。」

「ありがとうね、テン。」

 

テン「いえ…応援しか出来ず、すいません。」

「ううん、ありがとうね。シュヴァルー、いくよー。」

 

ホクト「…完っ全に、恋する乙女の顔だねぇ。」

テン「…そ、そんな顔してるでしょうか…。」

ホクト「そう言ってる今も、トレくんの事を目で追いかけてるし。」

テン「…………っ……///」

 

ホクト「いや、まぁ…隠す必要はもう無いんだけども…本当に好きだよね、トレくんの事。」

テン「…不思議なんです。」

ホクト「不思議?」

テン「今まで…日に当たる事の無い日々を過ごしてた私を…何気ない一言で外へと連れ出して…見る事も経験する事も初めてばかりの事を何度も味わって…。」

ホクト(…ま、初めて学園に来た時に部屋入った時は別人のように静かだったもんね、目に活力も無かったし)

 

テン「それもこれも、原点は…トレーナー様、でしたから。

…ふふっ、私自身…何か本人に強く所望してるのかもしれませんね。」

ホクト「で、それが恋だと気付いたと。」

テン「…こ、恋…なのかは…初めての事なので…断言しにくい、のです、が…///」

ホクト「いや、そこだけ初心かいな。

…まぁ、でも…トレくんに救われて毎日が楽しくなったのは間違いない、かな。」

 

テン「…ライバルになろうとしてますか…?」

ホクト「付け入る隙が無いのは周りから見てても一目りょーぜんでしょ…。」

ホクト(それに、将来あんな風になりたいとか言っちゃってる訳だし)

 

エース「おーい、トレーナー!」

デュラ「そろそろ休息を入れられてはどうでしょうか、こちら差し入れです。シュヴァルさんもどうぞ。」

 

「ありがとうな、2人とも。」

シュヴァル「た、助かります…!」

アル「調子は如何でしょう?」

「あぁ、これなら本番は大丈夫そうだよ。」

スティル「お、遅れて…すいませんでした…お話は…アルダンさんから…聞きました。」

「おぉ、スティルも来てくれたか、ありがとうな。」

 

ホクト「さて、私たちも行きますかっ。」

テン「あ、あの…っ。」

ホクト「んぁ?」

テン「…や、やっぱり着ます…チア。」

 

ホクト(げっ、まだあの話覚えたのか…)

テン「く、クリスマスにサンタ服を着たのでこれくらい、どうってことは…っ。」

ホクト「…ト、トレくんがヤキモチ妬いちゃうから…辞めた方が良い…かも~…?」

テン「…それも、そうですね…。」

ホクト(セーーーーフ…!!)

 

「どうしたんだ、2人とも?」

テン「いえ、これからトレーナー様のお部屋でトレーナー様の応援をしよう、かと。」

ホクト(あ、ダメだ、この子分かってない。)

 

「…うん?」

テン「いえ、私が出来る事を考えた結果…応援する事しかない、な…と。

ですので…その……チアガールになろう…と。」

 

「…ホクトの入れ知恵だろ。」

ホクト「いや、そう!……な、のか…!?」

「何で歯切れ悪いんだよ…。」

ホクト「提案はしたけど…思いのほか、色々考えの斜めを上をテンテンが走ってて…。」

「…テンは極端に視野が狭くなる時があるからな…。」

テン「…申し訳ありません。」

 

アル「ふふっ、信頼してる証拠ですよ。」

エース「トレーナーの為なら火の中で突っ込みそうな奴だしな。」

デュラ「…流石に誇張し過ぎなのでは…。」

 

テン「いえ、それがご命令とあらば。」

ホクト「…ね?」

シュヴァル「ね……って。」

スティル「それも1つの…愛のカタチ…ですね。」

 

裏スティル「とっととおっぱじめレバいいのに」

スティル「…いけません、そのようなことを言っては。」

ホクト(…既に手遅れかもよ?)

 

「ともかく、応援は気持ちだけ受け取っておくよ。」

テン「かしこまりました。」

ホクト「その代わり、しっかり勝ってよ~?」

「もちろん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────ちなみに、試合当日はトレくんの大活躍で無事に勝ちましたとさ。

テンテン?そりゃもう、自分の事のように誇らしげにしてたよ、隣で…。




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