瑠璃色のキミ達と   作:A×K(アツシくん)

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チーム所属のウマ娘を増やしたいけど
時系列とか抜けるところがあるからこれ以上増やせないよなぁ…ってのが本音です

なんで急に言い出したかって?
スティルの桜花賞とオークス回を抜かしてたからだよ()


第180レース~戦慄~

【トレーナー室】

 

 

カタカタとリズムの良いタイピング音だけが響く。

まだチームメンバーが来る前にトレーナーが次のレースの回顧をしていた。

 

(今週末は…テンポイントの宝塚記念。夏合宿明けには…スティルインラブのティアラ3冠目となる秋華賞…その前にローズSに出走させて…。

デュランダルの2戦目も夏頃か…となると…夏合宿か今年も──)

 

 

その時、部屋の空気がひんやりとした事に気付いた。

「────スティル、居るんだろ?」

パソコンから目を離さないまま、声だけ発する。

その刹那、後ろに人の気配を感じた。

 

スティル「…あラ、見抜かれてしまったワね。」

「…スティルはスティルでも…裏の方がお目見えとはね。」

一瞬ドキッとしたが、あくまで毅然とした態度で接する。

 

裏スティル「私は、本能を解放して…ティアラ2冠を達成した…素敵でしょう?貴方も…その走りに魅了されて…耐えきれない本能を抑えようと…必死になってる…そうでしょう?

「────…っ。」

 

スティルの少し冷たい手が頬…そして首筋とゆっくりと這ってゆく。

獰猛な獣に狩られる前の動物になった様な感覚だった。

 

「…キミの走りは…凄いよ。正直…心奪われそうになる。」

その言葉に裏スティルは表情は嬉々として言葉を続ける。

裏スティル「なら…一緒に堕ちましょう?何も我慢する事のない…本能の赴くままに…全て…喰 ら い 尽 く し ま し ょ う ?

 

────やばい。

そう思った瞬間、裏スティルの顔が怪訝な顔をした。

 

裏スティル(…不思議…この人…中々巣食う事が出来ない…。

裏スティル(でも…それでこそ…全てを血のような赤い色に染める甲斐が────

「────スティル。」

 

ガシッと両肩を掴まれてスティルが一瞬眉を動かす。

 

「キミが俺をどうしたいのかは分からない、無理に話す事もしなくて良い。

だけど、俺はトレーナーであり、キミと…皆の走りを見届ける責任がある。

────本能を解放するつもりは、ないよ。」

裏スティル「────何故?

「俺は皆を信じてる…なのに…皆が信じれない俺になるのは…違うと、思うから。」

 

その時、スティルがトレーナーの胸元に目をやった。

裏スティル(……あぁ、なるほど…この人は…強い力に護られてる…のね。

「……スティル?」

 

裏スティル「既に貴方には底知れぬ愛を貰ってるのね…。

「……愛?」

裏スティル「触れる事も……無理やり奪って味わう事も出来ない…蜜の味。私のような自己愛の塊ではない……愛の形が。

「……だからこそ…キミはそれを欲している。」

 

裏スティル「……そうね。でも……暫くは貴方の言う事に従う事にするわ。あの子にも必要以上に干渉しない。次に表に出る時は…貴方の指示があった時……。

「……偉く素直だな。」

当然何か企みがあるのは言うまでもなさそうだが。

 

裏スティル「でも……何時か必ず……貴方を…こちら側に……そして……1つに────

その言葉と共にスティルの身体から力が抜けた。

そっと抱き寄せると、スティルが弱々しく目を開けた。

 

スティル「……トレーナー…さん?」

「おはよう、スティル。」

スティル「……っ!」

トレーナーに抱き寄せられてると気づいた瞬間、大きく身体を震わせて距離を取るスティル。

 

スティル「も、申し訳ありません…!私、一体何を……っ!?」

「大丈夫、少し悪い夢を見てただけだよ…そうだよな、裏スティル?」

裏スティル(…フン、黙秘するワ。

 

スティル「…紅に見染められなかったのですね…。」

「…見染め…られる?」

裏スティル(彼の胸元にある…強大な護符のお陰…ヨ。)

スティル「胸元にある…。」

「…もしかして、これの事?」

トレーナーが胸元からお守りを取り出す。

 

スティル「お守り…です、か?」

「うん、ホクトがくれたんだ…それが、どうかしたのか?」

スティル「…ホクトさんから、どうしてこちらを?」

「ホクトが言うには…安全祈願に、って。自分の髪の毛を切ってまで中に入れたみたいでさ。」

 

スティル「…なる、ほど…貴方が付け入る隙がないのも…頷けますね。」

裏スティル(うっサい。

 

 

────ガラガラガラ。

 

 

ホクト「呼ばれてもねーし、飛び出てもねー!!!」

「…相変わらずだな、ホクト。」

ホクト「あっ、トレくん~!♪」

裏スティル(あのコ、本能と本音を出すのが上手いわね、参考にシタら?

スティル「…わ、私には敷居が高いと言いますか…。」

 

ホクト「…もしかして、何かお取り込み中だった?けっ、けーーーっだっ!」

「はいはい、拗ねないの。」

ホクト「えへへ~、トレく~ん♪」

スティル「愛が凄い…。」




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