時系列とか抜けるところがあるからこれ以上増やせないよなぁ…ってのが本音です
なんで急に言い出したかって?
スティルの桜花賞とオークス回を抜かしてたからだよ()
【トレーナー室】
カタカタとリズムの良いタイピング音だけが響く。
まだチームメンバーが来る前にトレーナーが次のレースの回顧をしていた。
(今週末は…テンポイントの宝塚記念。夏合宿明けには…スティルインラブのティアラ3冠目となる秋華賞…その前にローズSに出走させて…。
デュランダルの2戦目も夏頃か…となると…夏合宿か今年も──)
その時、部屋の空気がひんやりとした事に気付いた。
「────スティル、居るんだろ?」
パソコンから目を離さないまま、声だけ発する。
その刹那、後ろに人の気配を感じた。
スティル「…あラ、見抜かれてしまったワね。」
「…スティルはスティルでも…裏の方がお目見えとはね。」
一瞬ドキッとしたが、あくまで毅然とした態度で接する。
裏スティル「私は、本能を解放して…ティアラ2冠を達成した…素敵でしょう?貴方も…その走りに魅了されて…耐えきれない本能を抑えようと…必死になってる…そうでしょう?」
「────…っ。」
スティルの少し冷たい手が頬…そして首筋とゆっくりと這ってゆく。
獰猛な獣に狩られる前の動物になった様な感覚だった。
「…キミの走りは…凄いよ。正直…心奪われそうになる。」
その言葉に裏スティルは表情は嬉々として言葉を続ける。
裏スティル「なら…一緒に堕ちましょう?何も我慢する事のない…本能の赴くままに…全て…喰 ら い 尽 く し ま し ょ う ?」
────やばい。
そう思った瞬間、裏スティルの顔が怪訝な顔をした。
裏スティル(…不思議…この人…中々巣食う事が出来ない…。)
裏スティル(でも…それでこそ…全てを血のような赤い色に染める甲斐が────)
「────スティル。」
ガシッと両肩を掴まれてスティルが一瞬眉を動かす。
「キミが俺をどうしたいのかは分からない、無理に話す事もしなくて良い。
だけど、俺はトレーナーであり、キミと…皆の走りを見届ける責任がある。
────本能を解放するつもりは、ないよ。」
裏スティル「────何故?」
「俺は皆を信じてる…なのに…皆が信じれない俺になるのは…違うと、思うから。」
その時、スティルがトレーナーの胸元に目をやった。
裏スティル(……あぁ、なるほど…この人は…強い力に護られてる…のね。)
「……スティル?」
裏スティル「既に貴方には底知れぬ愛を貰ってるのね…。」
「……愛?」
裏スティル「触れる事も……無理やり奪って味わう事も出来ない…蜜の味。私のような自己愛の塊ではない……愛の形が。」
「……だからこそ…キミはそれを欲している。」
裏スティル「……そうね。でも……暫くは貴方の言う事に従う事にするわ。あの子にも必要以上に干渉しない。次に表に出る時は…貴方の指示があった時……。」
「……偉く素直だな。」
当然何か企みがあるのは言うまでもなさそうだが。
裏スティル「でも……何時か必ず……貴方を…こちら側に……そして……1つに────」
その言葉と共にスティルの身体から力が抜けた。
そっと抱き寄せると、スティルが弱々しく目を開けた。
スティル「……トレーナー…さん?」
「おはよう、スティル。」
スティル「……っ!」
トレーナーに抱き寄せられてると気づいた瞬間、大きく身体を震わせて距離を取るスティル。
スティル「も、申し訳ありません…!私、一体何を……っ!?」
「大丈夫、少し悪い夢を見てただけだよ…そうだよな、裏スティル?」
裏スティル(…フン、黙秘するワ。)
スティル「…紅に見染められなかったのですね…。」
「…見染め…られる?」
裏スティル(彼の胸元にある…強大な護符のお陰…ヨ。)
スティル「胸元にある…。」
「…もしかして、これの事?」
トレーナーが胸元からお守りを取り出す。
スティル「お守り…です、か?」
「うん、ホクトがくれたんだ…それが、どうかしたのか?」
スティル「…ホクトさんから、どうしてこちらを?」
「ホクトが言うには…安全祈願に、って。自分の髪の毛を切ってまで中に入れたみたいでさ。」
スティル「…なる、ほど…貴方が付け入る隙がないのも…頷けますね。」
裏スティル(うっサい。)
────ガラガラガラ。
ホクト「呼ばれてもねーし、飛び出てもねー!!!」
「…相変わらずだな、ホクト。」
ホクト「あっ、トレくん~!♪」
裏スティル(あのコ、本能と本音を出すのが上手いわね、参考にシタら?)
スティル「…わ、私には敷居が高いと言いますか…。」
ホクト「…もしかして、何かお取り込み中だった?けっ、けーーーっだっ!」
「はいはい、拗ねないの。」
ホクト「えへへ~、トレく~ん♪」
スティル「愛が凄い…。」
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