「……じゃあ、今日1日ミーティングはこれで終わり
何か聞いておきたいことはあるかい?」
アルダン「いえ、大丈夫です。
今日も1日、ありがとうございました。」
練習終わりのミーティング……特に議題や滞りもなく終了した。
「俺は自分の仕事をするけど……アルは?」
アルダン「ふふっ、ではトレーナーさんが無理をしないように見守ってます♪」
「……あのねぇ」
アルダン「冗談ですよ♪
…急いで寮に戻る必要も無いので、もう少しここでゆっくりさせてもらちます。」
「ん、わかった」
紅茶を啜るアルダンを見て、再びパソコンに視線を移す。
(……皐月賞まであと1ヶ月半…スピード面をもう一度精査して……後は…)
真剣にキーボードを打ち込んでる時だった。
アルダン「キュンキュン~♪
抱きしめたいよ~♪」
「ぶっ……!!!?!?!!?!?!?」
突然歌い出したアルダンを見て、思い切り打ち間違える。
「あ、アル……?」
アルダン「友人が夢中になっているアイドルの歌です。
今度カラオケで歌おうと誘われまして……ふふっ、驚かしてしまいましたか?♪」
「驚いたけど……それ以上に歌声が綺麗すぎてもう1回聞きたくなったな」
アルダン「……もう……///」
恥ずかしそうに髪の毛を触るアルダン。
確かにウイニングライブの練習の時とかに歌声は聞いているが
しっかりと2人きりで聞くと、その美しさに舌を巻く。
アルダン「…歌詞、少し恥ずかしいんですよ?///
トレーナーさんに向けて、メロディと共に歌を乗せれば口に出るとは思いますが……///」
「お願い!」
アルダン「…キュンキュン~♪///
ずっと前から…夢中だよ~♪///」
「……ホントに綺麗な声だな…トレセン学園を卒業したらアイドルか?」
アルダン「トレーナーさんは、見てみたいんですか…?///」
「…………うぅーん…そう言われると…」
アルダン「……?」
「アイドルとしてステージに立つアルを色んな人が見るって思うと少し嫉妬するかも」
アルダン「……!///」
「アル?」
顔を赤くしたアルダンが、立ち上がり近づいてくる。
……しまった、何か失言をしてしまったか?
アルダン「……トレーナーさん、今の発言の意味…ご理解してますか?///」
「えっ?……あ、う、うん?」
アルダン「……トレーナーさんって…結構欲張りさん……なんですね///」
「……そう、なのかな?」
アルダン「ですが……トレーナーさんが望むのなら…その、トレーナーさんだけのアイドルになることも、考えないこともありませんが……///」
「………………………………」
アルダン「……///」
「アル……なんか、出会った時よりも表情の硬さが取れたよな」
アルダン「えっ?……あ、そ、そうですね…///」
「ありのままのアルダンの方が可愛いし素敵だよ」
アルダン「……ぁ…………~~~っ!!!//////」
何故か小さい声で悶えながら後ろを向いてしまったアルダン。
そして後ろに回ったことで、容赦なく尻尾がベチベチと足に当たる。
「……アル~?」
アルダン「し、失礼します……っ!!//////」
結局、顔を合わせないままアルダンはトレーナー室を出てしまった。
「……なんか……怒らせちゃったかな?」
─────────────────────
【カフェテリア】
アルダン「と、言うことがありまして……っ。」
マックイーン「お話は分かりました……が、アルダンさん…その…」
マックイーンの制止を他所に、アルダンがパクパクとスイーツを口に運ぶ。
アルダン「トレーナーさんがあそこまで唐変木だとは思いませんでした……あれはもう頓痴気の域です……はむっ」
マックイーン「こ、言葉に容赦がありませんね…ですが、トレーナーさんの事は?」
アルダン「………………………//////」
マックイーン(重症ですわね…)
ラモーヌ「ふぅん……話は聞かせてもらったわ」
マックイーン「ラ、ラモーヌさん……!」
ラモーヌ「最近全く構ってくれないからションボリしたお姉さんが手を貸すわ」
アルダン「……じ、自分でなんとかしますっ」
マックイーン(ラモーヌさん……こんな人でしたでしょうか……)
ラモーヌ「ションボリルドルフ……いえ、ルドルフ生徒会長から聞いた耳よりの情報があるのだけれど……聞くかしら」
アルダン「……し、仕方ありませんね…予備知識として聞いておきます」
ラモーヌ「────────────────。」
アルダン「……そ、そんな催しが…っ。」
ラモーヌ「どうかしら?」
アルダン「……検討してみます。」
マックイーン「ラモーヌさんって…妹に甘いですわよね」
ラモーヌ「当たり前よ」
マックイーン「そ、そうですわよね…
世界に1人しか居ない妹で─────」
ラモーヌ「最近はからかいがいのあるもの」
アルダン「ね、姉様……!!///」
ラモーヌ「ふふっ、人の恋路を邪魔するものでは無いわね」
アルダン「そ、そんな……恋だなんて…///」
ラモーヌ「あら、アルダンのトレーナーさん」
アルダン「えっ………!!!???///」
ラモーヌ「冗談よ」
アルダン「……姉様……!!///」
マックイーン(弄ばれてますわ……)
ラモーヌ「でも、幼少期から引っ込み思案で感情表現が豊かじゃなかったアルダンがここまで楽しそうにしてるのが嬉しいのは本当よ」
アルダン「姉様……」
ラモーヌ「トレーナーさんに感謝しなければならないわね」
マックイーン「……そうですわね、良いトレーナーさんに出会えましたね」
アルダン「………はい……とっても///」
ラモーヌ「で、どこまでいったのかしら」
マックイーン「!?///」
アルダン「な、何もありませんから!///」
ラモーヌ「嘘ね」
アルダン「……ぁ……ぐっ…///」
ラモーヌ「お見通しよ、いっそ話して楽になりなさい」
アルダン「……一緒に…寝た、くらいです…///」
マックイーン「……」
ラモーヌ「へえ……健全ねぇ」
アルダン「こ、これでも背伸びした方なんですから……!///」
ラモーヌ「まだまだね、マックイーンもそう思うでしょう?」
マックイーン「?……はい、私たちは一心同体を心に刻んだ関係なので」
アルダン「……わ、私にはとても目指すことの出来ない世界です…///」
ラモーヌ「大丈夫よ、直になるわ、必ず」
アルダン「き、決めつけないでください……!!///」
マックイーン(……確かに秒読み……と、言うのはやめておきましょう)
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