ぽんぽん隠せよ←←←←←←←←
メジロアルダンの定期検診の帰り、ふと足が止まった。
アルダン「……?
トレーナーさん?」
「あ、いや、ちょっとな」
目に入ったのは、家具などが置いてあるショップ。
「……中入ってもいいかな?」
アルダン「ええ、もちろん♪
ふふっ、お眼鏡に適う物が見つかるといいですね♪」
こうして、アルダンと共にショップの中へと入っていく。
アルダン「どのような物をお探しなのでしょうか?」
「ん…トレーナー室にあるカップを新しいのにしようかなって」
アルダン「そういえば、以前ダメになってしまったと仰ってましたね。」
「そそ、無いと不便だしなにか無いかなーって」
今すぐ必要…という訳では無いが、何故かこのお店が気になった。
アルダン「これなんていかがでしょうか?♪」
「うーん、ちょっとサイズが小さいかもね」
アルダン「トレーナーさん、よくお飲みになりますからね」
「事務作業をしてるとどうしてもね……」
アルダンが選んでくれる……が。
流れるように腕に抱きついて無邪気に笑いながら選ぶのはちょっと…。
(なんか…傍から見たらトレーナーと担当ウマ娘…って関係じゃなくて……恋…いやいや、余計なことは考えない……)
アルダン「トレーナーさん?」
「ん……あぁ、どうした?」
アルダン「いえ…熱心に考えてるようでしたので」
「せっかくだし、ちゃんと選ぼうかなって」
アルダン「でしたら~…」
「……あっ、これ……」
アルダン「そちらは……。」
綺麗に模様があしらわれたティーカップを手に取る。
「……材質は…ガラス、かな?」
アルダン「そのようですね」
「……ガラス、か…」
アルダン「……ふふっ、私みたいにちょっとした衝撃でヒビとか入ってしまいますよ?」
「そんな事しないよ、絶対に…大事に使ってみせるから」
アルダン「……では、そちらに?」
「ん、なんか一目で気に入っちゃったよ」
アルダン「トレーナーさん……。」
「……綺麗だ…」
アルダン「…………//////」
自分の事を言われてるように感じたのか、アルダンの抱きつく力が少し強くなる。
「そうだ、どうせならお揃いで買う?」
アルダン「お、お揃い……ですか…?///」
「アルもトレーナー室で紅茶とか飲むんだし…ダメだったか?」
アルダン「あっ…い、いえ…その……嫌という訳ではなく…///」
「……?」
アルダン「……と、トレーナーさんって…時々意地悪ですよね…///」
「そう?」
アルダン「…もう…っ、そんなこと言われたら嬉しいに決まってるじゃないですか……///」
「あはは、ごめんごめん……でも、何かアルとお揃いの物が欲しかったから
……前に渡したボールペンもすっかり気に入っちゃったみたいだし」
アルダン「ぁ……す、すいません…///」
「ううん、嬉しいよ」
アルダン「……共に、大切に使っていきましょうね///」
「だな、使う日が楽しみだよ」
………………………………………………。
満足のいく買い物をした帰り…。
アルダン「……あっ……トレーナーさん、少々お待ちを」
「えっ、どうした?」
突然、アルダンがグッと顔の距離を詰めてきた。
すぐ目の前には、薄紫色をした目でこちらを見つめるアルダンが……。
「……っ……」
アルダン「じっとしててくださいね…」
固唾を飲みながら、俺は目を閉じた。
すると、顔に何か柔らかい感触が何度かした。
「……ぅえっ…?」
何事かと、うっすら目を開けると…。
アルダン「はい、もう大丈夫ですよ♪」
ハンカチを手にしたアルダンがにこやかに笑っていた。
「な、何か付いてた…っ!?」
アルダン「いえ、少し汗をかいていらしたので…余計なお世話でしたでしょうか…?」
「と、とんでもない……!!ありがとう!」
アルダン「ふふっ、トレーナーさんならそう言ってくれると思いました♪」
アルダンとの密着で自分の知らない所で変な汗をかいてたのか……。
思い返すと恥ずかしくなる。
アルダン「……トレーナーさん、もしよろしければ…お使いになりますか?」
ハンカチを差し出すアルダン。
自分のも持ってはいるが……。
「い、いや…でも…」
アルダンの匂いがするのを使うって……いやいやいや、何をとんちんかんな考えを……。
アルダン「ふふっ、いつの日かのボールペンのお返しです♪」
「…だ、だとしても……」
アルダン「………………//////」
目に見えて耳が垂れるアルダン。
「……あ、あーっ!なんかまた汗かきそうだなーっ!……使ってもいい?」
アルダン「はいっ♪」
何故か貰う手が震える。
とりあえず……うん、大事に使おう。
アルダン「……。」
話が一段落ついたところで…アルダンの頭がこちらにもたれかかってきた。
「……あ、アル…?」
アルダン「……私、''今''この瞬間の時間が…とても愛おしいです」
「……アルダン」
アルダン「共に笑い、同じ視点で物事を見て…歩いていく…そんな時間が…とても心地よくて胸がいっぱいです」
「……俺もだよ、まさかこんな風になるなんてトレーナーになりたての時は想像もできなかったな」
アルダン「ふふっ、それは私もですよ。
病室から見た景色…テレビ等で見た賑やかな街並み…その全てをトレーナーさんが教えてくれましたから」
「それだけアルが強くなったってことだよ」
アルダン「それはトレーナーさんの指導が良いからで───」
「……ぷっ……」
アルダン「……ふふっ♪」
子供のような言い争いに思わず2人とも吹き出した。
アルダン「トレーナーさんとなら、ずっとこんな風に楽しい時間が過ごせるんでしょうね……♪」
「そうかー?……もしかしたら、怒ったらこ~んなにも怖いかもよ?」
指を頭の上に立てて鬼のように見立てる。
それに対して、アルダンは恐れるどころか穏やかに笑ってみせた。
アルダン「トレーナーさんが怒ってくださる時は身を案じて真剣に怒るのだと知っていますから」
「………アルには敵わないなぁ」
アルダン「ふふっ、恐縮です♪」
そう言いつつも、メジロアルダンの顔は本当に嬉しそうに笑っていた。
アルダン「さあ、早く帰りましょう♪」
「帰ったら紅茶淹れてくれる?」
アルダン「はい、もちろん♪」
ラモーヌ「………………」
ドーベル「あの…ラモーヌ、さん?」
ラモーヌ「声をかけるタイミングがどこにもないわ」
ドーベル「そ、そうですね…(腕組んでる…)」
ラモーヌ「娘を渡したくない父親の気持ちってこんな気持ちなのね」
ドーベル「そ、そうですね…?(父親…?)」
ラモーヌ「いっその事、2人を密室に閉じ込めてみようかしら」
ドーベル「本当にやりかねないのでやめてください…」
ラモーヌ「そして密室で行われる、確かな足取り(意味深)が…」
ドーベル「それこそ、どどどど、どーすんのですよっ!?」
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