熱い夏合宿もついに終わり迎え
学園に戻る日となり──────
アルダン「……もうこの合宿も終わりなのですね。」
「ちょっと名残惜しいな」
アルダン「……はい、とても共感します。」
横に立つアルダンが、言葉を続ける。
アルダン「今年の合宿は、とても楽しく、有意義な物でした。
私に足りない物、伸ばさないといけない所を明確に鍛えられたと思います……それに……。」
こちらを見て、優しく微笑むメジロアルダン。
アルダン「トレーナーさんと濃密な''今''という時間を感じられて…
忘れられない夏になったと思います♪」
「何言ってんだよ」
アルダン「……えっ?」
「来年も、忘れられない夏にしようぜ?」
アルダン「……ぁ……はいっ♪」
来年への約束をして…メジロアルダンは前を見据える。
アルダン「……いよいよ、私たちが目標とするレースが
そう遠くないところまで迫っています。」
「……そう、だな。」
アルダン「トレーナーさん。
気持ちを切り替えていきますので、学園に戻ったら…
また、よろしくお願いしますね。」
「あぁ!」
秋のGI戦線はすぐそこまで来ている。
メジロアルダンの…最後の追い込みに自分自身の気も再び引き締めるのだった。
アルダン「……あっ、それと大事な事がありましたね。」
「……なんかあったっけ?」
アルダン「選抜レースですよ、選抜レース。」
「あぁ、そうだったな……。」
アルダン「今年は是非、トレーナーさんもレースを見に行きましょうね♪」
「やっぱりあの話は生きてるんだな。」
アルダン「もちろんです、担当ウマ娘が増える事で
トレーナーさんの今後に必ず活かされますから。」
「……なんか、アルダンが秘書のように見えてきたな……。」
アルダン「ふふっ、トレーナーさんの右腕が空いてるのであれば今のうちに予約をしておきましょう♪」
「だ、抱きつくな……っ!」
アルダン「嫌です♪」
周りのウマ娘A【メジロだ……。】
周りのウマ娘B【メジロよ……。】
周りのウマ娘C【パクパクですわ……。】
チヨノオー「……あれで何にも無い関係性って無理がありますよね……。」
ヤエノ「ふむ……埒が明かないので捕らえて尋問しますか?」
チヨノオー「……する必要、ないと思うなぁ…空気的に。」
ヤエノ「見ている方が頭を抱えてしまいそうですからね。」
チヨノオー「……ヤエノさんも、最初の頃は顔を手で隠してましたもんねぇ…。」
ヤエノ「…えぇ……慣れというのは恐ろしいものです。」
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【一方その頃】
ヴィブロス「おいひ~……♪」
ヴィルシーナ「全く、この子ったら……。」
口いっぱいにアイスを頬張るヴィブロスを見て
呆れながらも世話をするヴィルシーナ。
その様子を見ながら、ソワソワしたり俯いたりするシュヴァルグラン。
ヴィルシーナ「……何か話したそうね、シュヴァル?」
シュヴァル「えっ…………い、いや……別に…。」
ヴィブロス「えー、なになにっ、恋の話~?♪」
シュヴァル「……無いから……絶対に…。」
ヴィルシーナ「……その様子だと、真剣な話みたいねシュヴァル。」
シュヴァル「…………うん。」
意を決して、話し始めるシュヴァルグラン。
シュヴァル「……僕…来月の選抜レースに出る。」
ヴィブロス「……おぉ~。」
ヴィルシーナ「……そう、なら今まで以上に練習を頑張らないといけないわね。」
シュヴァル「……もちろん……手は、抜かない……。」
シュヴァル(それに……姉さんは、選抜レースで1着を取った…。
…僕も、遅れてなんかいられない……負けられないんだ……。)
ヴィルシーナ「……もし…ここからはもしという仮の話よ。
シュヴァルが選抜レースを走って…スカウトの話を貰って────」
シュヴァル「……僕なんかに、声をかける人なんか……。」
ヴィルシーナ「仮の話よ。」
ヴィブロス「そーそー!この前のトレーナーが声をかけてくれるかもしれないんだし!♪」
シュヴァル「……んな……っ……!!」
ヴィルシーナ「ヴィブロス、からかわないの。」
ヴィブロス「はーいっ♪」
ヴィルシーナ「……トレーナーが付いて担当ウマ娘となった以上…私たちは姉妹であれどライバルになるわ。」
シュヴァル「……うん…。」
ヴィルシーナ「ライバルとなる以上…簡単に負けたりするつもりは無いわ。
お互いに、全力でターフを駆け抜けましょう。
これは、そう遠くない未来の宣戦布告よ。」
シュヴァル「……姉さん……。」
ヴィブロス「そのためにトレセン学園に来た訳だしね~♪」
ヴィルシーナ「ヴィブロスも、もう少し気持ちを出しなさいっ。」
ヴィブロス「んー、私はキラキラ出来れば良い的な?♪」
ヴィルシーナ「全く……。」
シュヴァル(……ライバル…そっか、姉さん達も自分の目標や夢に向かって頑張ってるんだ……。)
シュヴァル(僕の夢……なりたい姿……。)
シュヴァル(答えはあのコースの上に……あるの、かな……。)
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