瑠璃色のキミ達と   作:A×K(アツシくん)

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チャンミ、開催!(結果?聞くな)


第38レース~道、分かたれて~

菊花賞を1週間前に控えたある日……。

メジロアルダンの元に、ある報せが届く。

 

それは、同室で、ライバルで、仲のいいサクラチヨノオーが

重い怪我で入院し

レースから一時離脱するというものだった───

 

 

アルダン「───これで入院に必要なものは過不足なさそうですね。」

チヨノオー「すいません、アルダンさん……。

もうすぐ菊花賞という大事な時期なのに……。」

 

アルダン「ふふっ、水臭いですよ。

私だって、以前チヨノオーさんに

入退院の世話をよくしていただきました。」

アルダン「ですのでこれは、当然のこと。

''支え合いはお釜のご飯と同じ''……ですよね?」

 

チヨノオー「アルダンさん─────

……あの、少し外に出ませんか?」

アルダン「構いませんが、お体に障るのでは……?」

チヨノオー「大丈夫です!走るのはダメですけど

ゆっくり歩くくらいなら許されているので。」

 

チヨノオー「……それに。

しばらく学園には居られないから…。

ちょっと、景色を見ておきたいなって」

アルダン「…分かりました。

では、少々歩きましょうか。」

 

 

 

 

………………………………。

 

 

 

チヨノオー「……このコースで次走るのは、いつになるのかな…。」

アルダン「…………。」

 

チヨノオー「あはは。ついこの間''日本ダービー''を走ったのが

……なんだか、夢みたい…。」

アルダン「……夢では、ありませんよ。」

 

アルダン「私と、チヨノオーさんと、ヤエノさんが

その全てをぶつけあった……。

大事な、とても大事なレースです。」

チヨノオー「……そう、ですね。」

 

 

チヨノオー「……一生に一度の…思い出のレース。」

チヨノオー「それを、アルダンさんとヤエノさんと

一緒に走ることが出来て…私───」

 

 

チヨノオー「本当に……良かったです。」

 

アルダン「────────」

チヨノオー「……ああっ!

そろそろ迎えが来る時間……!」

 

アルダン「あら…!

では、寮で荷物を取って向かいましょうか。」

 

 

 

 

────────────────

 

 

チヨノオー「じゃあ……私、行きますね。」

アルダン「……ええ。お気をつけて。」

 

アルダン「それと────」

アルダン「また、共に走りましょう。

今度は、''日本ダービー''以上のレースを。」

 

アルダン「チヨノオーさんのライバルとして私は…。

ターフで、待ってますから。」

チヨノオー「……!」

 

チヨノオー「ありがとう……ございます!

私……頑張ります!

これで終わりになんて、させません……!」

 

チヨノオー「もっと、アルダンさんとチヨノオーさんと

一緒に走りたいから……だから……!

いつか……絶対、復帰します!

だからそれまで…待っててください!」

アルダン「……ええ、信じてます。」

 

チヨノオー「……じゃあ、行ってきます。」

アルダン(……大丈夫です、チヨノオーさん。

貴方は必ず、ターフに戻ってこられます。)

 

アルダン(かつて貴方がそうしてもらったように…

今度は私が貴方を支え、待ちますから───)

 

 

 

 

 

………………………………

 

 

アルダン「トレーナーさん。」

「お見送りは終わった?」

 

アルダン「ええ、つい先ほど」

「……信じて待とう…俺たちのライバルが再び戻ってきてくれるのを。」

 

アルダン「……トレーナー……さん。」

「アルの好敵手は、チヨノオーとヤエノ…だから、な。」

アルダン「……はいっ。」

 

 

アルダン「……その為には、菊花賞……ここで私の走りを…

更なる高みへ駆け上がってみせます。」

「……あぁ、走らなければ…勝たなきゃいけない理由が出来たな。」

 

 

アルダン(……そうだ、もう私1人のレースじゃない…。

勝って…光を、示さないと……その為には────)

 

 

アルダン(もう、なりふり構ってなんか……)

 

 

 

 

………………………………。

 

 

夜のトレーニングコースを1人で走るメジロアルダン。

 

その姿は、走りに飢えたウマ娘本来の姿のようだった。

 

アルダン「……この感覚…走れる、どこまでも……!」

体の中から煮え滾るような、烈火のような本能が激しく燃える。

 

アルダン「────────私は…。」

その時、自分の体の中で…何かが弾ける音がした。

 

 

 

 

 

アルダン「────絶対に、負けない。」

そして、メジロアルダンは…極限の状態まで辿り着いた。

 




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