「…リーニュ・ドロワット?」
アルダン「はい、今週末に催されるイベントなのですが。」
「あー、確か伝統あるダンスパーティー……だっけ?」
アルダン「はい、さすがトレーナーさんですね♪」
シュヴァル「(アルダンさん、絶対に誘うって言ってたけど…大丈夫なのかなぁ……。)」
トレーナーノートを書きながら話を進めるトレーナー。
そして、書き終わると同時に、2人の方を見上げた。
「楽しんで来なよ、せっかくのイベントなんだし」
シュヴァル(やっぱり……。)
アルダン(まぁ、予想の範囲内です、これくらいは)
「?」
アルダン「ふふっ、ではイベント当日は2人で楽しんできますね。」
「あぁ、感想聞かせてね」
シュヴァル「……え、えっと……はい。」
…………………………………………
【その日の夜】
シュヴァル「……あ、あの……本当に大丈夫なんですか…アルダンさん……。」
アルダン「えぇ、全く問題はありません。
……それに、シュヴァルさんからああ言われては…絶対に成し遂げないといけませんから♪」
シュヴァル「……うぅ……///」
それは、この話をする数日前のこと……。
シュヴァル【……僕、トレーナーさんと…踊りたい、です…。
その……トレーナーさんと、なら…き、緊張しないと……思う…ので……///】
シュヴァル【……あっ!…そ、その!
アルダンさんが、トレーナーさんと踊りたいって気持ちはもちろん分かります……!
……けど、僕も……出来ることなら……その…///】
アルダン「ふふっ、あそこまで考えてくださるシュヴァルさんの願いを叶えたいですので♪」
シュヴァル「ね、願いだなんてそんな……。」
アルダン「そう願うほど、トレーナーさんのことを想っているのですね。」
シュヴァル「お、想うだなんてそんな……っ!!」
アルダン「ふふっ、負けませんから♪」
シュヴァル「……あ、アルダンさん~……っ///」
────────────────
【週末】
「……へぇー、ホントにやるんだなぁ、リーニュ・ドロなんとか。」
周りを見ると、いつもの勝負服に着替えたり、この日の為にオリジナルの服を仕立てたウマ娘も居た。
(アルダン達の様子を見に行こうかな…)
そう言えば踊る相手を聞いてなかったなと思いつつ、トレーナー室に向かおうとした時だった。
ヤエノ「アルダンさんのトレーナー殿、ここにおられましたか!」
「ヤエノ?」
こちらの姿を見つけた瞬間、急いで駆け寄るヤエノムテキ。
(アルの踊る相手、ヤエノじゃないんだな。)
なんて悠長な考えをしてる俺に、衝撃の内容を打ち明けるヤエノ。
ヤエノ「落ち着いて聞いてください。
アルダンさんが…ダンス中に…怪我を!」
「……えっ?」
ヤエノ「程度は軽いですが…真っ先にお伝えしておいた方がいいかと!」
「アルは今どこに……!?」
ヤエノ「はい、三女神像の噴水のところです…!」
「アルダン……っ!!」
場所を聞き出した俺は、一目散にその場に向かった。
ヤエノ「…やはり、アルダンさんからの頼みとはいえ…良心が痛みますね……申し訳ありません、アルダンさんのトレーナー殿。」
─────────────────────
【噴水前】
「アルっ!!!!」
言われた場所に着いて、大きな声でアルダンを呼ぶ。
他のウマ娘達が見てきたが、そんな事はもうどうでもいい。
(居ない……保健室か……?)
周りを見渡すが、アルダンの姿はなかった。
踵を返して、保健室に向かおうとした時だった。
???「トレーナーさん♪」
???「……と、トレーナー……さん……///」
目を隠され、腕に誰かが抱き着いてきた。
「……この声……アル……っ!?」
アルダン「はい、大正解です♪」
「お、お前、怪我したって……!!」
アルダン「まだこちらを見てはいけませんよ。」
目を隠したまま、話を続けるアルダン。
アルダン「……すいません、私…トレーナーさんに嘘をついてしまいました。」
「嘘って……やっぱり足を痛めてたとか……!?」
アルダン「そうではなく…リーニュ・ドロワットに誘いたいが為に…ヤエノさんに協力して頂き、トレーナーさんをここに呼び出してしまいました。」
「……えっ……じゃあ……怪我は?」
アルダン「はい、全くしてません♪」
「………………………………はぁあああぁ~…よかった……。」
気が抜けたのか、床に倒れ込む俺。
その時、目を隠してたアルダンの手が外れた。
「…………………………えっ?」
倒れ込んで空を見つめる俺の目に飛び込んできたのは……。
アルダン「トレーナーさん。」
シュヴァル「……どう、ですか……///」
真っ白な衣装に身を包んだアルダンと……。
マントをなびかせるシュヴァルの姿だった。
「……ふ、2人とも……その格好……。」
アルダン「この日の為に……内緒で仕立てていました♪
特に…シュヴァルさんの衣装は……''勝負服''でございます。」
「……勝負服ぅ!?」
聞いて驚いた、いつの間に秘密裏でそんな計画が組まれてたのだろうかと。
シュヴァル「……うぅ……み、見ないで……///」
恥ずかしそうに、勝負服を隠そうとするシュヴァル。
「……いや、すごく驚いたけど…すごく似合ってるよ、シュヴァル」
シュヴァル「……ほ、本当に……?」
「あぁ、マントもかっこいいし……それに……。」
体の真ん中辺りに目がいってしまった。
シュヴァル「~……っ!!///
や、やっぱりここは開けるべきじゃなかったんですよ……っ!///」
お腹を隠すシュヴァル。
何故か、綺麗に切れ目の入った衣装の合間からおへそが見え隠れしている。
アルダン「すいません、トレーナーさんの好みかと思いまして。」
「俺どんな風に見られてるの……」
シュヴァル「……な、なら……我慢する……///」
(するのかよ……)
肩の力が抜けた俺に……2人は小さく笑いかけた。
アルダン「トレーナーさん。」
シュヴァル「ぼ、僕と……///」
アルダン&シュヴァル「「デートしてください。」」
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