瑠璃色のキミ達と   作:A×K(アツシくん)

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第53レース~夢~

【トレーナー寮】

 

 

「………………………………」

エース【アンタの夢は何だ!】

「……夢、かぁ……」

 

カツラギエースから言われた言葉を思い返し、寝返りを打つ。

(……正直、アルやシュヴァルの為ならって動いてた自分がいたからな……夢って言われても……)

 

簡単に夢……というが、きっとそれは人それぞれ…大きい小さい…言い出したらキリがないだろう。

 

 

(……今も、エースはその夢ってのを追いかけて……1人で走ってるの、かな……)

がむしゃらに…自分の足にのしかかる枷を必死に振りほどきながら…。

 

 

「……そうか、俺の夢は……今思った、そのままの気持ちで……いいのかもしれない。」

布団から飛び出して、ノートに向き合う。

時間も忘れて、ただただペンを走らす。

そして……ノートが完成する頃には……夜が明けていた。

 

 

 

 

 

………………………………………………。

 

 

【トレーニングコース】

 

 

エース「はっ……はっ…………はぁああっ……!!」

 

黒髪をなびかせながら、一心不乱に走るカツラギエース。

周りに流されることなく…自分の思うがままに走っていた。

 

エース「……まだだ…まだ、アタシは…!」

足を止め、息を整えながら地面を見つめるカツラギエース。

その手には、力が込められていた。

 

 

「……カツラギエース。」

エース「……アンタは…。」

声をかけると、こちらをじっと見つめたカツラギエース。

 

エース「……なんか用か?アタシ、まだトレーニングの途中なんだ」

「その前に」

エース「………………。」

 

ノートを差し出すと、エースは視線を落とした。

エース「……なんだよ、これ。」

「俺の答え合わせ……夢についてのな」

 

エース「……夢……」

「エースの夢は、分かった…ウマ娘界の上…エースを目指すって凄く立派な夢だって。

……そして、俺の夢についても…分かった。」

エース「……アンタの夢…それは、何だ?」

 

「────その夢を支えて叶えたい、キミと一緒に」

エース「……っ……!」

誰かのために頑張れる、誰かのために一生懸命になる。

そんな人になりたいって、心のどこかで思ってたのかもしれない。

だから、アルの為に…シュヴァルの為に必死になれた。

 

 

エース「……今回のトレーナーから言われたのが、初めてじゃないんだ。」

ラチに寄りかかりながら、カツラギエースが話し始める。

 

エース「''遠すぎるものだ''とか''別世界の話だ''ってな。」

「………………。」

 

エース「心では、そんなもの覆してやる、ふざけんなって思ってた。

……だけど、トレセン学園に来て…アタシの評価は変わらないままだった。」

「……それが、枷になっていた……違うか?」

 

エース「……そこまで分かるんだな、アンタ」

「きっと、そうなんじゃないかなって…

必死に前だけを見て…がむしゃらに頑張る姿を見てたら…そう思っちゃうよ」

 

エース「…………………………。」

じっと目を見るエース。

しばらくの間、お互いに沈黙が流れる。

 

 

 

エース「…………ふっ……あははっ…!!」

そして、突然カツラギエースが笑い始めた。

 

エース「アンタ……正直すぎる目をしてるな、アタシと似た者同士…かもしれねぇな。」

「……聞き分けないのは、自覚してるよ」

エース「……でも、そんな目をした奴を…アタシは待ってたのかもしれないな。」

 

眼前に立つカツラギエース。

そして……頭を下げてきた。

 

エース「こんな頼み事、都合が良いと思われるのは承知だ!

……だが、しばらくトレーナーとして…面倒見てくれないか…?」

彼女自身も、色々気持ちに余裕がなかったのだろう…唇を噛む力が少し強くなっていた。

 

 

「何言ってんの」

エース「…………えっ。」

「そのつもりでここに来たんだよ、俺も」

 

エース「…………!」

「でっけぇ夢…一緒に追いかけようぜ」

エース「……あぁ……!!」

 

がっちりと握手を交わす。

その手に熱を帯びながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………………………………………。

 

 

【トレーナー室】

 

 

 

エース「カツラギエースだ!よろしく頼む!」

アルダン「はい、よろしくお願いしますね。

いつも、パーマーがお世話になっております。」

 

エース「パーマーにはいつも助けられっぱなしでよ

色々返さなきゃいけない恩だらけだぜ……。」

アルダン「ふふっ、仲睦まじいようで安心しました♪」

 

シュヴァル「…………あ、あのっ……。」

エース「シュヴァルグラン……だったよな?よろしく頼むな。

一応、入った順番的にはアタシが新米だからよ、気楽にしてもらえっと助かる」

シュヴァル「……と、トレーナーさん~…」

エース「……っと、怖がらせちまったか?」

「慣れてくれば大丈夫だよ」

 

シュヴァル「……が、頑張ります……っ…」

エース「賑やかそうで退屈しなそうだな」

アルダン「ええ、エースさんにも、直に分かりますよ。」

エース「?」

アルダン「ふふっ、今はまだ内緒です♪」




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