瑠璃色のキミ達と   作:A×K(アツシくん)

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ウマ娘5thライブ、楽しんでますか!!


第63レース~その目に映るは~

【産経大阪杯 当日】

 

 

チヨノオー「…………………………」

病室で、静かにテレビを見つめるサクラチヨノオー。

レースの前日、アルダンから連絡が入っていた。

 

 

アルダン【今…チヨノオーさんへ伝えたい事を、走りで……

私の脚で見せます…どうか、見ていてください。】

チヨノオー「……アルダンさん…。」

 

 

 

 

「2人とも、準備は万端のようだな。」

エース「あぁ、絶好調だ!」

アルダン「ええ、問題ありません。」

 

控え室に行き、2人の様子を見に行くと既に気合十分のようだった。

エース「シュヴァルは居ねぇのか?」

「あぁ…控え室には、行かないって…」

アルダン「レース場には、来ているのでしょうか?」

「さっき連絡があって、とりあえずスタンドには居るみたい。」

 

アルダン「そうでしたか。

シュヴァルさんにも、私たちの走りで何か伝わればいいのですが…。」

エース「心配ねえ。伝わるさ、だから……。」

グッと拳を出すエース。

 

エース「熱いレースにしようぜ!」

アルダン「……ええ、こちらこそ…最高の戦いにしましょう。」

「(どちらにも勝って欲しい……そして、それ以上に…無事に走りきってくれ…)じゃあ、俺もスタンドに向かうね。」

 

 

 

…………………………………………。

 

 

【地下バ道】

 

エース「……アルダン。」

アルダン「…なんでしょうか、エースさん。」

 

エース「…いや、何でもねぇ、レース前に悪かったな。」

アルダン「いえ、大丈夫ですよ。」

エース(……この先の事を聞くのは…今じゃねぇ、な…。)

 

 

 

 

【スタンド】

 

「シュヴァル、ここに居たのか。」

シュヴァル「…ぁ……トレーナー、さん…。」

横に並び、様子を見ていると……手すりにそっと手を添えながらターフを見つめるシュヴァル。

 

シュヴァル「………………………………。」

(何か自分の中で思う事があるんだな…)

 

シュヴァル(……僕も…こんな大きなレースに立てる日が……来るのかな…。

………越したい背中…負けたくない同期…こんな所で…立ち止まってて……良いのか……僕は……っ!)

 

 

実況「春の中距離最強を決めるGI、''産経大阪杯''開催は間もなくとなります!」

観客「ワァアアアアァーーーーー!!!!」

 

 

 

 

 

────────────────────

 

 

実況「産経大阪杯、今スタートしましたっ!

ハナを切るのはカツラギエース!後続を引連れて第1コーナーへ突っ込んでいく!」

 

エース(アルダンは…3~4番手か…マーク策ってところか。

無理もねぇか、1度走りを見ている訳だしな……)

アルダン(復帰戦……脚が軽い…レースの勘も悪くない……

見ていてください……トレーナーさん、チヨノオーさん……っ!)

 

 

 

実況「1000mの通過タイムは58秒9!これはほぼ平均ペースでレースが進められていく!」

 

シュヴァル「……似てるんです、エースさんの走りって…。」

「シュヴァル?」

遠くの向こう正面を見ながら、シュヴァルがポツリと呟く。

 

シュヴァル「''キタサンブラック''…同期で、いつも僕の前を走る…

ムカつく位…明るくて、強いウマ娘に……。」

「……シュヴァル……」

初めて見た、シュヴァルの睨むような怒気を纏わせた表情。

彼女の中で、レースに…そして、同期に対する気持ちに変化が出てきているようだった。

 

シュヴァル「だから…エースさんを見て思ったんです。

この背中を追い越す気持ちをもっと強く持たないとって」

「……そうか、なら…シュヴァルも頑張らないとな。」

シュヴァル「……はい。」

その目に力を宿しながら、再び2人を見るシュヴァル。

 

実況「さぁ、第4コーナーに差しかかる!

各ウマ娘ここから一気にスパートをかける!

しかし、先頭はまだカツラギエースだ!!カツラギエースが逃げる逃げる!」

 

エース「まだだ……っ!!!まだまだ見せてやるよ…アタシの背中を!!!」

アルダン「はぁあああぁっ!!!」

 

実況「内からスルスルとメジロアルダンが上がる!

カツラギエースに襲いかかる!!!」

エース「アルダン……燃やしてくれるぜ!!!!」

アルダン「限界を……越える…っ!!!」

 

実況「カツラギエース、メジロアルダン!!

激しい攻防だ!3番手以降、後ろは完全に離れた!!」

エース「負けるかぁああああっ!!」

アルダン「はぁあああぁっ!!」

 

 

実況「ゴールインっ!!!僅かに僅かにカツラギエースが先着かっ!

カツラギエースが逃げ切ったか!惜しくも2着にはメジロアルダンが入着!」

エース「はぁっ……はぁっ……!!!!」

アルダン「またしても……っ……壁として立ち塞がるのですね…エースさん…っ!」

エース「熱いレースだったぜ……アルダン!」

アルダン「負けません……次こそは…!」

 

 

 

シュヴァル「…すごい……やっぱり、追い越したい気持ちが、強くなりました。

僕だって…このままなんて、嫌だ。」

「あぁ、その気持ちを強く持とう……君は、信念の強い子だ。」

シュヴァル「……はい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

【控え室】

 

「お疲れ様、2人とも。」

エース「おう、トレーナー!それに、シュヴァルも見てくれてたんだな。」

「アルダン、脚は大丈夫か?」

アルダン「ありがとうございます、トレーナーさん。

はい、復帰戦にしては脚も軽く疲労も溜まっておりません。」

 

「そうか、だけどアイシングはしっかりな。」

アルダン「……ですが、流石…お強いですね、エースさん。」

エース「背中に伝わってきたアルダンの熱い気持ちにあたしの脚も反応してな…楽しかったぜ。」

 

シュヴァル「………………………。」

エース「シュヴァルも、顔付きが変わったな。」

シュヴァル「貴方のような…逃げウマ娘の背中を追い越したい…そう思えました。

……お願いします、トレーニング、もっともっと一緒にしてください。」

アルダン「ええ、私達でよろしければ。」

シュヴァル「……ありがとうございます。」

 

 

エース(だが、簡単にはやらせないぜ…あたしにだって勝ちたい相手が居るからよ……なぁ、そうだろう…シービー)

アルダン(……チヨノオーさん…見ていてくれたでしょうか。)

シュヴァル(……負けない。)

 

 

 

 

 

【病室】

 

チヨノオー「すごい……アルダンさん、本当にすごい…!

限界を超えた走りが…テレビ越しでも伝わってきて…

アルダンさんの輝く姿に……目が離せなかったな……。」

 

チヨノオー「……やっぱり、私…アルダンさんと走りたい…!」

 

チヨノオー「───必ず戻ります、アルダンさん……絶対に!」




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