瑠璃色のキミ達と   作:A×K(アツシくん)

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テンポイントってスティルインラブ感がするんだよな……でも良い……。


第74レース~隠された才能~

テンポイントは選抜レースに向けた短距離ダッシュをトレーニングメニューに組み込んだ。

 

 

エース「ま、アタシらに短距離の適正が無いしな。」

アルダン「ですが、トレーニングに参加する位はできます。」

シュヴァル「…スピード……うん、僕も……鍛えたいです。」

テン「……皆さま、ありがとうございます。」

 

 

「実戦を想定したダッシュだ、各々ポジショニングやペースに惑わされないように

とりあえず5本、始めるよ!」

スタート地点に並ぶ4人。

いつも通り、低く構えるテンポイント。

 

エース(恐らく、逃げの手に出るんだろ……そうはさせねぇぜ)

シュヴァル(大丈夫、落ち着いて……周りを見れば…)

アルダン(…今日も、いつも通り)

テン「………………。」

 

 

「スタート!」

テン「……!」

やはり、スタートダッシュはテンポイントが一歩優勢だった。

急いで後を追うカツラギエース。

その後ろで様子を伺うシュヴァルとアルダン。

 

 

エース「……はえぇな、やっぱ……!!」

アルダン「仕掛けどころを探さなくては……!」

シュヴァル「前の勢いが、止まらない……っ……!」

1本目・2本目とやはりテンポイントが持ったスピードのままゴールを駆け抜けた。

 

テン「……トレーナー様、タイムは。」

「……うん、早いな…走れば走るほど…タイムが縮んでいく。」

その言葉に、深呼吸しながら…再びスタート地点に戻ろうとしていた。

 

 

エース「……まだまだ底が見えねぇって感じだな。」

「あぁ……凄まじいな。」

エース「だが、簡単に負けっぱなしは癪に合わねぇからよ!」

シュヴァル「ぼ、僕も……得る物が多いです…。」

アルダン「はい、とても実りがありますね。」

テン「……まだ、まだいけます。」

「よし、じゃあ……次行くぞ!」

 

 

3本目のスタートを切った時だった。

エース「次は……負けねえ!」

テン「……っ……。」

スタートを五分とし、テンポイントに並びかけるエース。

 

エース「前は…譲れねぇ!!」

先に駆けようとしたエース……その時だった。

 

 

 

 

 

エース「…うぉっ!」

足を取られたのか、エースが少し横に斜行した。

シュヴァル「……あっ……!」

アルダン「危ない……!」

レース中に良くあることだが…テンポイントとエースがぶつかった。

後ろから見ると、エースが体当たりしたかのように。

 

 

 

 

 

 

 

テン「…………!!」

その時、テンポイントの目が見開いた。

何か自分の中でロックが外れたかのように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テン「…………くっ……ふふっ……ふふはははははっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然、高笑いをあげながらテンポイントが加速した。

エース「……なぁ……っ……!?」

シュヴァル「て、テンさん……っ……!?」

アルダン「これは……っ……。」

踏み込んだ脚は、いつにも増して加速力が違っていた。

 

テン「……これがっ……これが、私…!!!」

エース「何だ、こいつ……めちゃくちゃ、速ぇ!」

シュヴァル「とても、追いつけない……っ……。」

アルダン「これが……極限状態……っ……!」

 

 

ゴールを通り越し…しばらく走り続けたテンポイント。

テン「はぁっ……はぁっ………!」

愉悦な表情を浮かべ、天を見上げるテンポイント。

 

エース「テン、すまねぇ!大丈夫か!?」

シュヴァル「て、テンさん……っ!」

アルダン「お怪我は……!」

テン「……はぁっ……はぁっ……ぁ……私……は……。」

我に返ったテンポイントは、辺りを見回した。

 

「テン、お前……。」

テン「トレーナー様……私は、一体…。」

自分の手を見て、昂りを抑えられない様子だった。

 

テン「今まで…今までに、感じたことない感覚です……これは……一体…。」

「内に秘めた闘争本能が解き放たれたんだろう……テン、君はまだまだ強くなる。」

テン「まだまだ……速く…なれますか……。」

「……あぁ、なれる……その為には…自分を抑え込むな、ありのままを出し切れ!」

 

エース「……凄いな、テンポイント…。」

アルダン「これはデビューが待ちきれませんね。」

シュヴァル「あ、あの……もっとトレーニングを…!」

テン「……はい、どこまでもお付き合いします。」

 

(……内なる闘争本能か…)

エース「だが……手の内が知れたならなおのこと……っ!」

テン「速く……どこまでも速く……っ!!」

 

シュヴァル「食らいつく……っ!」

アルダン「負けません…っ」

テン「この高揚……楽しい……これが……走る喜び……っ!!」

エース「でもやっぱりそのキャラ違和感しかしねぇよっ!!」

シュヴァル「ど、同感です~……っ!」

アルダン「慣れるまで……時間、かかりそう……ですね……っ。」

 

「……ま、まぁ……楽しそうに走ってるなら……それでいいか。」




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